『映画プリキュアオールスターズF』とは
『映画プリキュアオールスターズF』は、2023年9月15日に公開されたプリキュアシリーズ20周年記念作品です。第1弾「ふたりはプリキュア」から第20弾「ひろがるスカイ！プリキュア」まで、全シリーズの77名のプリキュアが一堂に会する壮大なスケールの劇場版として、多くのファンに感動を与えました。
作品の基本情報
本作は東映アニメーションが制作を手がけ、田中裕太監督のもと73分の記念すべき劇場版として完成されました。東映配給により全国344館で公開され、シリーズ最高興行収入15億円を突破、動員数108.7万人を記録する大ヒットを収めました。
プリキュアシリーズ20年の歴史において、2018年の「映画HUGっと！プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」以来5年ぶりとなる全プリキュア集結作品として、ファンの期待に応える作品となっています。
物語の舞台と内容
物語は、ソラが目覚めた不思議な世界から始まります。ましろたちとははぐれてしまい、記憶があやふやになったプリキュアたちは4人一組のチームを結成し、元の世界に戻るための唯一の手がかりである城を目指して冒険を繰り広げます。
しかし物語が進むにつれて、衝撃的な真実が明かされます。地球が敵によって抹消され、敵がプリキュアに興味を覚えて新しい地球で「プリキュアごっこ遊び」を行っていたのです。この展開により、プリキュアとは何かを問い直す深いテーマが描かれます。
制作スタッフと音楽
監督の田中裕太氏とプロデューサーの村瀬亜季氏が中心となり、東映アニメーションの総力を結集して制作されました。音楽は深澤恵梨香氏が担当し、20周年にふさわしい壮大な楽曲を提供しています。
主題歌「うれしくて」はいきものがかりが担当し、水野良樹氏の作詞作曲による心温まる楽曲が作品を彩ります。オープニングテーマ「For “F”」は石井あみ & Machicoが歌唱し、プリキュアの絆をテーマにした力強いメッセージが込められています。
キャストと新キャラクター
本作では77名の歴代プリキュアが集結する中、映画オリジナルキャラクターとして坂本真綾氏演じるプリム/キュアシュプリームが登場します。クールで神秘的な雰囲気を持つ新プリキュアとして、物語の重要な役割を担っています。
また、種崎敦美氏演じるプーカも登場し、ふわふわとした愛らしいキャラクターとして作品に温かみを加えています。歴代プリキュアたちも、関根明良氏（キュアスカイ）、加隈亜衣氏（キュアプリズム）、菱川花菜氏（キュアプレシャス）など、おなじみの声優陣が続投しています。
20周年記念としての意義
『映画プリキュアオールスターズF』は、単なる記念作品を超えて、プリキュアとは何かという根本的な問いを投げかける意欲的な作品となっています。20年間愛され続けてきたプリキュアの魅力を再確認しながら、新たな可能性も示す挑戦的な内容です。
初心に帰るというテーマのもと、プリキュアの本質的な魅力である「みんなで力を合わせる」「困っている人を助ける」という精神が改めて描かれ、長年のファンにとって特別な意味を持つ作品となっています。
興行成績と評価
本作は興行収入15億円突破、動員数100万人超えという輝かしい成績を収めました。Filmarksでは4.1/5という高評価を獲得し、ファンからも批評家からも高く評価されています。
特に77名のプリキュアが一堂に会するスケールの大きさと、20年の歴史を背景にした感動的なストーリーが評価のポイントとなっています。技術的にも東映アニメーションの高い制作技術が遺憾なく発揮された作品です。
配信と視聴方法
劇場公開後は、2024年4月24日からU-NEXTで独占配信が開始されました。また、2024年2月には4日間限定で全国ライブビューイングによるリバイバル上映も実施され、多くのファンが再び劇場で作品を楽しむ機会も提供されました。
2025年2月には東映チャンネルでのテレビ放送も予定されており、より多くの視聴者が作品に触れる機会が広がっています。
プリキュアシリーズの未来への架け橋
『映画プリキュアオールスターズF』は、プリキュアシリーズの20年の歴史を総括すると同時に、未来への新たなスタートラインとしての役割も果たしています。次の20年に向けて、プリキュアの可能性を示した記念すべき作品として、シリーズファンの心に永く残ることでしょう。
77名のプリキュアが織りなす壮大な物語と、深いメッセージ性を持つ本作は、プリキュアシリーズの新たな金字塔として、今後も多くの人々に愛され続ける作品です。
