追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。は、業務用餅が描く漫画版を原作として、2026年10月からTVアニメが放送されている作品です(略称「チー付与」)。史上最年少でS級に認定された冒険者でありながら、2年前のクエストで仲間を失って以来、戦いの場で剣を振るえなくなった少女がいます。小さなギルド「青の水晶」の一室に閉じこもっていた彼女の時間を再び動かしたのは、ギルドを追放されたばかりの強化付与魔術師レイン・ガーランドでした。この記事では、TVアニメでLynnが演じるリリィ・フラムベルについて、漫画版でのトラウマと再起、能力、人間関係、なろうの小説版との違いまで、ネタバレ込みで解説します。

ネタバレ警告:この記事は漫画版の半グレ編(第48話前後)までの重大なネタバレを含みます。リリィの過去の真相、燐光竜戦の結末、能力の正体にも触れています。アニメで初めて作品に触れる方はご注意ください。

この記事の基準:TVアニメは漫画版を原作としているため、本記事は漫画版のリリィを扱います。なろうの小説版のリリィは所属も性格も異なる別設定で、違いは後半の表で整理しました。キャラクター設定はTVアニメ公式サイト、巻ごとのあらすじは講談社の単行本紹介文で確認しています。TVアニメ第1〜2話は漫画版の序盤を映像化したもので、序盤の場面はアニメ公式サイトのあらすじとファン資料を突き合わせて確認しました。話数と出来事の対応はファンによる話数整理(note・アニヲタWiki)に基づくもので、講談社は話数ごとの内容を公表していません。半グレ編の細かな場面は、ファン資料(アニヲタWiki・ピクシブ百科事典)、読者の感想動画、X上の読者の投稿から整理し、本文で出典を示しました。いずれも2026年10月15日に確認した情報です。

リリィ・フラムベルの基本プロフィール

項目内容
名前リリィ・フラムベル
声優Lynn(TVアニメ)
所属冒険者ギルド「青の水晶」
ランクS級。史上最年少でS級に認定された有名な冒険者(TVアニメ公式サイト)
抱えている過去2年前のクエスト失敗で仲間を死なせたことがトラウマとなり、剣を振るえなくなっている(TVアニメ公式サイト)
人物像冒険者としての経験が豊富で、パーティーをまとめるしっかり者。私服がダサい(TVアニメ公式サイト)
能力魔力を燃料に炎を起こし、相手の魔力にも燃え移らせる(アニヲタWikiの説明では「魔力の着火・燃焼」。漫画版第38話で判明)
初登場漫画版第2話(ファンの話数整理)、TVアニメ第1話

2年前の光竜の遺跡で何があったのか

リリィの物語は、2年前の失敗から始まります。竜王国ガドレーザの「光竜の遺跡」に挑んだリリィのパーティーは、遺跡を守るドラゴン「燐光竜」によって壊滅しました。TVアニメ公式サイトはこれを「2年前のクエスト失敗で仲間を死なせた」と紹介し、のちに青の水晶の仲間となるマーガレット・エルスの姉も、リリィと共に訪れたこのクエストで命を落としたと説明しています。

ファン資料によれば、燐光竜は仲間を守ろうと単身で挑んできたリリィを返り討ちにしたうえ、恐怖心だけを残して彼女の記憶を消し、1人だけ生き残らせました。人生で初めての失敗に加え、何が起きたのかすら思い出せない。リリィはそれから2年間、ギルドの一室に閉じこもります。青の水晶のギルドマスター、エルシー・ゾラは、その間も彼女を見捨てずに世話を続けていました。レインがやって来るまで、青の水晶に所属する冒険者は療養中のリリィ1人だったとされています(いずれもファン資料)。

漫画版のリリィが歩んだ道のりは、図1のとおりです。

チー付与 リリィ・フラムベルが2年前のトラウマから再起するまでの歩みの図
図1:リリィ・フラムベルの歩み(TVアニメ公式サイト、講談社の各巻紹介文、ファン資料、読者の感想動画・投稿から作成)

レインとの初クエスト:一緒に死んでギルドを守るつもりだった

レインとリリィの出会いは、漫画版第2話(TVアニメ第1話)です。リリィは強化付与の効果を確かめるため、いきなり背後からレインに剣を叩きつけます。不安ならナイフで刺して試してくれと言い出したのはレイン自身でしたが、その後もリリィは付与魔術を信用せず、ドラゴン討伐に同行しながら突き放すような態度を取り続けました(ピクシブ百科事典)。

TVアニメ第2話のあらすじによれば、とあるクエストに失敗して殺されかけて以来、リリィは恐怖から戦うことができなくなっていました。それでも同行したのには理由があります。ファン資料によると、S級冒険者の肩書を持つ自分が一緒に死ねば、素人をドラゴン討伐に向かわせて死なせたという悪評からギルドを守れる、と考えていたのです。2年間引きこもっていた自分を置いてくれた青の水晶への、捨て鉢な恩返しでした。

戦えないリリィと冒険初心者のレインの前にドラゴンが現れますが、2人はリリィの経験とレインの強化付与で危機を切り抜けます。討伐後、同行した真意を見抜かれたリリィは本音を打ち明け、レインはそれを受け止めたうえで、改めて彼女を冒険に誘いました(TVアニメ第2話のあらすじ)。公式サイトの第2話ページに添えられたレインの言葉は「今の俺には、リリィが必要なんだ」。ファン資料では、レインは自暴自棄な恩返しなど誰も喜ばないと諭したとされ、ここからリリィは冒険者としての再起を目指してレインのパートナーになります。帰り道にはコーネリアス一行にリリィを奪われそうになり、レインは一行と真っ向から対立します(同あらすじ)。

燐光竜との再戦と、マーガレットとの和解

初クエストを経て、強大な魔力を付与しても耐えられる武器の必要性を感じたレインに、リリィは伝説の武器の情報を1つだけ知っていると打ち明けます。ただしそれは、彼女のトラウマに深く関わる場所でした(講談社の2巻紹介文)。行き先は光竜の遺跡です。この旅に同行したのが、皇帝の盾のB級冒険者マーガレット・エルスでした。マーガレットは、姉が死んだのはリリィが見捨てて逃げたからだと思い込み、復讐の機会をうかがっていました。ファン資料によれば、彼女はコーネリアスと裏で手を組み、リリィが姉を見捨てたとする証拠を突き付けて、リリィを殺そうとします。

講談社の3巻紹介文は、燐光竜と対峙したリリィが、トラウマであった過去を詳細に思い出すと紹介しています。リリィは仲間を見捨てたのではなく、仲間を守ろうとして単身で燐光竜に挑み、敗れていたのです(ファン資料)。さらにマーガレットは、コーネリアスが偽の証拠を用意していたことも知り、自分の裏切りを打ち明けますが、リリィとレインは彼女を責めずに受け入れました(同)。こうしてマーガレットはリリィと和解し、2人は力を合わせて燐光竜に立ち向かいます(3巻紹介文)。

この戦いでは、S級冒険者としての観察眼が光ります。ファン資料によると、双頭の燐光竜は左の頭の成長が遅く、リリィはそこから心臓の位置を見抜きました。リリィとマーガレットは、竜が動いた際にできた鱗の隙間へ剣を深く突き立てて動きを封じ、最後はレインが強化付与した剣を心臓に投げつけて倒します。心臓を破壊されてもかろうじて生きていた左の頭は、泣き落としと隠し持っていたウージー短機関銃で不意打ちを狙いますが、2人はそれを見抜いて仕留めました。こうしてリリィは2年越しのトラウマを乗り越えて戦線に復帰し、レインは伝説の剣「燐光竜帝剣(レファイド)」を手に入れます(第9〜10話、ファンの話数整理)。

能力:魔力の着火・燃焼

漫画版のリリィの固有能力は、半グレ編の第38話で明かされます(ファン資料)。アニヲタWikiはこの能力を「魔力の着火・燃焼」と説明しています。魔力を燃料に炎を起こすシンプルな力で、作中では斬撃に乗せて火炎弾を飛ばしています。真価は、自分以外の魔力も燃やせる点にあります。仕組みは図2のとおりです。

チー付与 リリィの能力「魔力の着火・燃焼」の仕組みの図
図2:能力「魔力の着火・燃焼」の仕組み(アニヲタWikiの能力説明から作成、ファン資料)

他人の魔力に干渉するのは簡単ではありませんが、集中すれば相手の魔力の薄い部分を見定められ、そこへ自分の魔力を差し込むことで火を燃え移らせることができます。火が燃え移った相手は、魔力のガードを解いて一瞬だけ完全に無防備になるか、魔力を保ったまま焼かれるかを迫られます。残る手は魔力を全力で解放することで、これなら延焼は防げますが、大量の魔力を消費して持久力が大きく落ちてしまいます。

アニヲタWikiはこの能力を、相手の魔力の使い方を乱して主導権を握る対人戦向きの力と分析し、常に全身から強い魔力を発しているドラゴンには効きにくいと説明しています。なお作中のリリィは、手の内がばれることは致命傷になるため、冒険者は能力を人に話さず、持っていること自体も秘密にするものだと語っています(ファン資料)。

性格・特徴:しっかり者のツッコミ役から「狂犬」へ

TVアニメ公式サイトはリリィを、冒険者としての経験が豊富でパーティーをまとめるしっかり者と紹介し、最後に「私服がダサい」と書き添えています。TVアニメ第2話のサブタイトルにも「トラウマを抱えたプライベートコーデ女子」という言葉が入っています。ファン資料によれば、彼女のファッションセンスは絶望的で、女児服のようなダサい私服を好みます。この私服はその後も定期的に登場し、独自のコーディネートに発展していくという読者の声もあります(読者の投稿)。

性格は、小説版の礼儀正しいリリィとは対照的に、鼻っ柱の強いタイプです。序盤はレインの奇行に容赦なくツッコミを入れる役回りですが、付き合いが長くなるにつれて彼のノリに染まり、やがてレインやマーガレットと一緒にボケ倒すようになります。追い詰められると途端に口調が荒くなるのも特徴で、笑い声は「ギャー!」。マーガレットと組み、自分たちにそっくりなおばあさんを連れてきて、気絶している間に50年が経ったとレインに吹き込もうとするなど、手の込んだいたずらにも加わります(いずれもファン資料)。

レインと離れている場面でさえレインそっくりの振る舞いを見せる姿などから、「狂犬リリィ」と呼ぶ読者の投稿も見られます。アニヲタWikiも、リリィが自ら「狂犬」を名乗る台詞を紹介しています。

半グレ編で見せるS級冒険者の顔

ふざける場面が増える一方で、リリィは物語の要所でS級冒険者らしい落ち着きを見せます。漫画版の物語全体の流れは漫画版ストーリー全ネタバレ解説で整理しているので、ここではリリィが関わる場面に絞ります。

力を失ったレインを引き止める(第33話前後)

半グレ編のさなか、レインは自動車に強化付与をかけて「魔科両立」を成し遂げますが、その反動で強化付与の能力が使えなくなります(講談社の9巻紹介文)。この世界では、科学技術に頼るほど魔力が落ちてしまいます(TVアニメ公式サイトのSTORY)。落ち込んだレインが科学の娯楽に手を出しかけたところを引き止めたのが、リリィでした。X上では、この場面をレインとリリィの関係で特に印象的な場面として挙げる投稿が複数見られ、うち1件は第33話の出来事としています(読者の投稿)。ファンの話数整理でも、第32話でレインが強化付与を失い、第33話は「レインの苦悩」回とされています。

ミノルの「神事」(第38話)

半グレがレインの身柄を狙う攻防のなかで、リリィは半グレのミノルと戦います。ミノルの能力「神事」は、自分と仲間、敵を透明な「ハコ」の中に閉じ込めて勝負させ、勝者に神の加護を与えるというものです(ファン資料)。リリィの能力が初めて明かされるのは、このミノルとの勝負の回でした。読者の感想動画によれば、リリィはミノルに勝ったものの、レインを奪ったコージを取り逃がし、同じ第38話でレインは行方が分からなくなります(YouTube「土塊」の第44話・第46話の感想動画。自動字幕から要約)。レインが半グレに捕らわれたことは、講談社の11巻紹介文にも書かれています。

半分との最終戦(第46話)と、その後(第48話)

半グレ編のクライマックスでは、レインたち青の水晶と国王軍が、半グレのリーダー半分を追い詰めます。この回の感想動画は、エルシーとレインのために積極的に前に出て、ミラベルとレインをうまくまとめ、戦いが終わった後も気を抜かないリリィを、ベテラン冒険者として説得力のある存在感だと評しています。同じ投稿者は、半グレ編の後日談にあたる第48話(ファンの話数整理では「半グレ編エピローグ」回)についても、思い悩んで心ここにあらずのレインをリリィがフォローする場面を挙げ、2人の相性の良さを指摘しました(YouTube「土塊」の第46話・第48話の感想動画。自動字幕から要約)。

物語はその後、竜族と王位争いの章へ進みます。ただし、この章でのリリィの活躍を話数と結び付けて確認できる資料は少なく、本記事では取り上げていません。

リリィをめぐる人間関係

リリィを中心にした人物関係は、図3のとおりです。

チー付与 リリィ・フラムベルを中心にした人物関係の図
図3:リリィを中心にした人物関係(TVアニメ公式サイト、講談社の3巻紹介文、ファン資料から作成)
  • レイン・ガーランド:冒険の相棒です。WikipediaやアニヲタWikiは漫画版のリリィをメインヒロインと位置づけていますが、アニメではレインに惚れているようにも見えたが、漫画版を読んでいてそうは思わなかったという投稿や、ヒロインとして活躍しながらヒロインにはならずボケ役に回る点を挙げる投稿もあります(読者の投稿)。戦闘経験のないレインに的確な助言を与えるのがリリィで、そのリリィを再び冒険に連れ出したのがレインでした。
  • マーガレット・エルス:姉の死をめぐる誤解から、当初はリリィを憎んでいました。燐光竜戦で和解した後は、2人でクエストに出かけた先でもふざけ倒す仲になります。ツインテールを解いたマーガレットを初めて見たリリィが、同一人物だと気づかなかったという一幕もあります(ファン資料)。
  • エルシー・ゾラ:引きこもっていた2年間、リリィを見捨てずに世話を続けたギルドマスターです(ファン資料)。リリィが初クエストに命を懸けたのも、このギルドへの恩義からでした。
  • ミラベル:コーネリアスの依頼でレインとリリィの命を狙った暗殺者です。のちにミラベルは暗殺から足を洗い、青の水晶の仲間になります。

小説版のリリィとの違い

なろうの小説版にもリリィは登場しますが、原作者の六志麻あさがなろうの作品紹介で「小説版と漫画版で内容が99割程度違う」と書いているとおり、人物像は大きく異なります。アニヲタWikiも、漫画版のリリィは全体的に原作から反転させたようなキャラクター設定だと説明しています。小説版の設定は、なろう連載の第2章「付与魔術師と聖騎士」などの本文で確認しました。

項目漫画版(アニメの原作)小説版(なろう)
所属青の水晶大陸最強ギルドの一つ「星帝の盾」のエース
実績史上最年少でS級に認定史上最年少でS級に認定された聖騎士。7歳で低級ドラゴン5体を討伐、12歳で中級ドラゴンを屈服させて乗騎にし、17歳で上級ドラゴンを単独で倒す
レインとの出会い同じギルドの冒険者として、レインの初クエストに同行剣の強化を頼みにレインを訪ね、お礼に伝説級の剣の在りかへ案内する
性格・口調鼻っ柱が強く、追い詰められると口が悪くなる。ボケにも回る礼儀正しく、レインを「レイン様」と呼ぶ
抱えているもの2年前に仲間を失ったトラウマ強くなるための壁に突き当たっている
マーガレット別ギルドの冒険者。姉の死をめぐってリリィを誤解し、恨む星帝の盾の後輩で、リリィを「リリィ先輩」と呼ぶ
遺跡のドラゴン戦リリィが燐光竜の心臓の位置を見抜き、レインが強化した剣を投げつけて倒すレインがリリィの剣術スキル「斬竜閃」を学習・強化した「虹帝斬竜閃」で上級ドラゴンを倒す

小説版のリリィは、すでに名声を得た天才騎士が、壁を越えるためにレインの力を借りる立場です。一方の漫画版は、一度完全に折れた天才が、レインと出会って立ち直るところから始まります。どちらもS級の実力者という骨格は同じですが、漫画版はその実力を失った状態から描くことで、「セカンドライフ」というタイトルの言葉をリリィ自身の物語にも重ねています。

声優Lynnの演技

リリィを演じるLynn(りん)は、アーツビジョン所属の声優です。所属事務所の公式プロフィールによれば、誕生日は6月1日、出身地は新潟県。主な出演作に『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のミオリネ・レンブラン、『ぼくたちは勉強ができない』の桐須真冬、劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』の山内桜良などがあります。

2026年6月10日のキャスト発表時のコメントで、Lynnはオーディションに際して漫画を読み、頭の中でツッコミを入れながら楽しく読み進めたと明かし、「まさか自分がリリィを任せてもらえるなんて夢にも思わず、アフレコも、これは夢かも?と頭がクラクラしながら毎回気張ってました!」と語っています(アニメイトタイムズ、アニメ!アニメ!)。

役作りについては、MANTANWEBのインタビュー(2026年10月3日掲載)で次のように話しています。「リリィは重いトラウマを抱えていますが、流れに関係なく急にブチギレたり、ツッコんだり、コミカルな表現も多く、シリアスだけで通そうとすると、無理なところが出てきてしまいます。そこは割り切って、「チー付与」だから!と演じていました」。切り替えが得意ではなく不安で必死だったものの、皆で一緒にテストをすると自分を解放できたとも振り返っています。また、レイン役の山下大輝を頼りにしていたため、一度だけ別々に収録したときは「指針のレインがいない、どうしよう!」と不安だったそうです。

9月27日の先行上映会では、完成したアニメを寝る前に見て興奮して眠れなかったと話し、作品を広めてほしいと呼びかけています(TVアニメ公式サイトのレポート)。

人気・評価

漫画版のリリィは、小説版のメインヒロインだった受付嬢ニーナに代わって、ヒロインの位置を担う存在と受け止められています(Wikipedia、アニヲタWiki)。一方で、トラウマを抱えた悲劇のヒロインとして登場しながら、すぐにレインと同じノリでボケ倒す側に回ってしまう落差を魅力に挙げる読者の投稿もあります。

TVアニメ第1〜2話の放送後、X上ではLynnの怒声やキレのあるツッコミ、そして公式も認めるダサい私服に触れる投稿が数多く見られました。青の水晶のために死ぬ覚悟だったと明かす場面に心を動かされたという感想や、レインを剣で叩いた後に鞘へ納める手が震える描写は漫画になかったという指摘、エンディング映像で歌うリリィへの反応も見られます(いずれも視聴者の投稿)。エンディングテーマを担当するLuovは、公式サイトのコメントで、青の水晶のメンバーが仲間と出会い、関わり合う中で変化していく姿に心を動かされた、と語っています。

考察ポイント:リリィに必要だったのは、新しい力ではなく、自分を必要としてくれる相手と、もう一度戦場に立つ理由でした。燐光竜の心臓を貫いたのはレインの剣でしたが、心臓の位置を見抜いたのはリリィで、竜の動きを封じたのはリリィとマーガレットでした。仲間の経験と知恵がそろって初めて勝てるという構図は、チート能力ものでありながら、リリィを単なる守られるヒロインにしない漫画版の姿勢をよく表しています。

まとめ

漫画版のリリィ・フラムベルは、史上最年少でS級に認定された天才でありながら、2年前に仲間を失い、恐怖だけを残して記憶を奪われた少女として登場します。死んでギルドを守るつもりで同行した初クエストでレインに本音を見抜かれ、燐光竜との再戦で過去の真実を取り戻し、マーガレットとも和解しました。その後は鼻っ柱の強いツッコミ役から、レインと一緒にボケ倒す「狂犬」へと変わりながらも、半グレ編では力を失ったレインを支え、仲間をまとめるS級冒険者の顔を見せています。アニメでLynnの演技を通してリリィを知った方は、漫画版で彼女の変わりぶりと、要所で見せる頼もしさを確かめてみてください。