【チー付与】マーガレット・エルス(CV 青山吉能)ネタバレ解説|姉の死とリリィへの復讐、バリオスの遺言、光竜王に体を奪われるまで

追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。は、業務用餅が描く漫画版を原作として、2026年10月からTVアニメが放送されている作品です(略称「チー付与」)。大手ギルド「皇帝の盾」に所属するB級冒険者マーガレット・エルスは、細めた目で丁寧に毒を吐き、ふざけたかと思えばセクシーポーズで「SEXY」と言い放つ人物です。目つきの悪さから「チベスナ顔」と呼ばれて読者に親しまれていますが、初登場時の彼女は、リリィが姉を見捨てて逃げたと思い込み、その命を狙う復讐者でした。この記事では、漫画版の竜族編(第74話)までの展開と単行本20巻の紹介文をもとに、マーガレットの経歴と性格、人間関係、印象的なエピソード、声優・青山吉能のコメント、そして読者人気の理由を解説します。物語全体の流れは漫画版ストーリー全ネタバレ解説にまとめています。
ネタバレ警告:この記事は漫画版の竜族編(第74話)と、単行本20巻の紹介文までの重大なネタバレを含みます。マーガレットの過去、バリオスの最期、竜族に体を乗っ取られる展開まで書いています。アニメで初めて作品に触れる方はご注意ください。
この記事の基準:TVアニメは漫画版を原作としているため、本記事は漫画版のマーガレットを扱います。キャラクター設定はTVアニメ公式サイト、巻ごとの出来事は講談社の単行本紹介文(5巻は月マガ公式の発売告知)で確認しました。話数と出来事の対応や各話の説明はファンによる整理(note・アニヲタWiki)に基づくもので、講談社は話数ごとの内容を公表していません。作中の台詞は、アニヲタWikiとピクシブ百科事典に引用されているものに限っています。小説版との比較は、なろうの本文で確認した内容だけを書いています。いずれも2026年10月15日に確認した情報です。
マーガレット・エルスの基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所属 | 大手ギルド「皇帝の盾」。第16話で「青の水晶」への移籍を決める |
| ランク | B級冒険者(TVアニメ公式サイト) |
| 家族 | 冒険者だった姉。リリィと共に訪れた光竜の遺跡のクエストで命を落とした(TVアニメ公式サイト) |
| 飼い犬 | どんぐり(CV 山崎たくみ)。もとは姉の愛犬で、姉の死後は形見として世話をしている(ファン資料) |
| 性格 | 皮肉屋で、自分の気持ちに素直になれない(TVアニメ公式サイト) |
| 外見 | ツインテール。普段は目つきの悪い「チベスナ顔」だが、髪を下ろすと美少女の顔になる |
| 初登場 | 漫画版は第4話(単行本2巻)。TVアニメは第2話の終盤(放送後の視聴者の投稿による) |
| CV | 青山吉能(81プロデュース) |
性格・特徴:丁寧な毒舌と「SEXY」
TVアニメ公式サイトは、マーガレットを「皮肉屋で、自分の気持ちに素直になれない性格」と紹介しています。漫画版の彼女は慇懃無礼という言葉がよく似合い、ファン資料によれば、信用していない相手と話すときは糸目になり、間延びした丁寧な口調で本心を隠します。飼い犬のどんぐりにさえ敬語を使うほどです。リリィに向けた「リリィ やっと あなたもガドレーザで死ぬ時が来たわけですね……」という台詞(ファン資料に引用)は、丁寧な言葉の下に殺意を隠していた初期の彼女をよく表しています。
一方で、彼女は漫画版きってのギャグの担い手でもあります。セクシーポーズを取りながら自分で「SEXY」と口走って相手をおちょくり、笑い声は「ワァ~!」。公式X(チー付与【公式】)のキャラクター図鑑でも「髪を解けば美少女。髪を結べば…SEXY。」と紹介されているとおり、ツインテールを解くと別人のような美少女になり、初めてその姿を見たリリィは同一人物だと気づかなかったといいます(ファン資料)。青の水晶に移ってからはレインに影響されたのか、ふざけた言動が増え(ファン資料)、寝坊したレインの枕元に自分の髪を切ってばらまき抜け毛に見せかける、リリィと2人でそっくりなおばあさんを連れてきて「気絶している間に50年たった」と吹き込もうとするなど、手の込んだいたずらも仕掛けます。半グレ編以降は、ふざける余裕を失ったレインに代わってギャグを担うことも多くなりました。
戦いになると凶悪な笑みを浮かべ、荒々しく立ち回る好戦的な一面もあります。ファン資料によれば、彼女は半グレのエンディが撃つ魔力の弾と似た系統の魔法を使い、エンディの方が自分より強力だと評する場面もあります。燐光竜との戦いでは、リリィと並んで剣を振るっています。
人間関係:誤解と信頼のあいだで
主な人間関係を図1にまとめました。多くは「誤解」と「信頼」をめぐって結ばれています。

- リリィ:2年前、姉と同じパーティーで光竜の遺跡に挑み、ただ1人生き残ったS級冒険者。マーガレットは、リリィが姉を見捨てて逃げたと思い込んで憎んでいました。燐光竜との戦いで真相を知って和解し(講談社の3巻紹介文)、その後はわだかまりもなく、2人でクエストに出かけた先でもふざけ合う間柄になっています(ファン資料)。
- どんぐり:TVアニメ公式サイトによれば「マーガレットのことが好き」な犬。ファン資料によると、どんぐりは犬にまで敬語で接するマーガレットに心の距離を感じていたようで、最初はいかついピットブルの姿で描かれていましたが、互いに気を許してからはラクガキのような姿で描かれるようになりました。ファンが付けた第12話の説明にも「白どんぐり登場」とあります。
- コーネリアス:王獣の牙の冒険者。マーガレットと裏で手を組みながら、偽の証拠で彼女の誤解をあおっていました(ファン資料)。
- バリオス:レインを追放した王獣の牙の元ギルドマスター。レインへの謝罪をきっかけに縁ができ、最期まで彼女の背中を押しました。
- メリッサ・ジーラ(フラック・ゼンナー):マーガレットがかつて組み、失敗に終わった冒険の当事者で、マルチナの姉。のちに刀剣研究者フラックとして再会します。
- 皇帝の盾のギルドマスター:「CEO」と呼ばれるマーガレットの上司。彼には「マーガレット! ギルドマスターと呼べと いつも言ってるだろう!」という台詞があり、マーガレットが上司に対しても遠慮のない態度をとっていることがうかがえます。
印象的なエピソード
マーガレットの漫画版での歩みを、話数順に図2にまとめました。ここからは主な場面を順に見ていきます。

ガドレーザへの同行と、仕組まれた誤解(第4〜10話)
マーガレットは第4話でどんぐりと共に登場し、リリィがレインと再び光竜の遺跡へ向かうと知って同行を申し出ます。彼女が仲間を信用しない理由の1つは、過去の冒険にありました。ファン資料に引用された台詞によれば、マーガレットは「あの女がくだらない失敗をおかし その巻き添えで『仲間』の2人が死んだ」と語っています。この「あの女」が、のちに再会するメリッサ・ジーラです。ファンの感想動画では、第5話前後で彼女が仲間は当てにならないとしてレインによる防具への強化付与を断り、レインの根気強い働きかけの末にしぶしぶ受け入れる場面が見どころとして挙げられています。レインがマーガレットの家の前で全裸になっていたのも、どんぐりに噛まれたとき、強化された服のせいで犬が大けがをしないようにという配慮だったとされます(ファン資料)。
旅の途中でも、マーガレットはコーネリアスと通じ、リリィを殺す機会をうかがっていました。しかし、仲間を真剣に思う2人の姿と、シリアスな空気を壊すレインの奇行に少しずつほだされていきます(ファン資料)。燐光竜との戦いでリリィは燐光竜に消されていた記憶を取り戻し、リリィが姉を見捨てたのではなく、仲間を守ろうとして燐光竜に挑み敗れていたことが分かります(講談社の3巻紹介文、ファン資料)。証拠が偽物だと知ったマーガレットは、自分の裏切りを2人に打ち明けます。それでも責めずに受け入れてくれた2人に心を開き、リリィと並んで燐光竜の鱗の隙間に剣を突き立て、竜の動きを封じました。ファンが付けた各話の説明では、燐光竜帝剣を手に入れる第10話に「SEXY」の文字も入っています。
バリオスの遺言と、青の水晶への移籍(第12〜16話)
ガドレーザから戻ったマーガレットは、皇帝の盾を辞めて青の水晶に移ることを考えます。ちょうど皇帝の盾との契約更新の時期を迎えていました(月マガ公式の5巻発売告知)。ところが、青の水晶が借金で解散の危機にあると皇帝の盾のギルドマスターから聞かされ、事情を知らなかったレインたちが「知らない」と答えたことで、隠し事をされたと思い込み、再び心を閉ざしかけます(ファン資料)。
そんな彼女を気にかけていたのが、ギルドを解散して店を始めたバリオスでした。月マガ公式の5巻発売告知は「ホットドック屋」、ファン資料は「アメリカンドッグのキッチンカー」と書いています。第16話、どんぐりの散歩から帰る途中のマーガレットは、炎上するキッチンカーのそばで深手を負って倒れるバリオスを見つけます。半グレに襲われたバリオスは、「通りすがりの若者が助けを呼んでくれた」と彼女を安心させ、なおも「『青の水晶』に入れ」と言い続けました。根負けしたマーガレットが「入るの見届けてくださいね!」と返すと、バリオスはそこまではできそうにないと答え、「助け… 呼んでないんだ………」と打ち明けます(アニヲタWikiに引用された台詞)。自分のために復讐へ走ることも望まず、ただ彼女が後悔しないよう背中を押して、バリオスは息を引き取りました。マーガレットはこの言葉を受けて青の水晶に移ります。
サイクロプス戦と、フラックの正体(第20〜48話)
青の水晶の借金返済のために向かった村「南の十字」では、サイクロプスと呼ばれた魔物(正体は突然変異で巨大化したスライム)と戦い、魔力切れを起こすまで攻撃を続けました。しぶとく耐えたサイクロプスも消耗し、戦いはいったん膠着します(ファン資料)。続く半グレ編では、ウラリス王国から来た刀剣研究者フラック・ゼンナーに、初対面から何かに気づいたそぶりを見せます。やがてマーガレットは、フラックの正体がかつて自分と組んで冒険に失敗したメリッサ・ジーラであることを暴きました。激しい悪口の応酬の末、フラックは土下座してまで過去を触れ回らないよう頼み込みます。以後のマーガレットは、弱みを握ったのをいいことにフラックをいびって遊び、フラックの方は当時のことを素直に謝罪しています(ファン資料)。
光竜王の器にされた竜族編(第58〜74話)
物語が竜族と王位争いの章に進むと、マーガレットは最大の危機に見舞われます。ファンが付けた第58話の説明は「100%の器」で、ある読者の感想ブログには、誰が器なのかを結構真面目に考察していたと書かれています。講談社の17巻紹介文によれば、マーガレットは竜族に体を乗っ取られ、レインは彼女の救出を誓います。体を奪ったのは、かつて人類を絶滅寸前まで追い詰めた竜族の王、光竜王(ディグ・ファ・ローゼ)でした(18巻紹介文、ファン資料)。18巻の表紙は黄色地で(講談社の商品ページの表紙画像で確認)、X上では「月マガ にん」というアカウントが、発売日に「光竜王(マーガレットのすがた)」のカバーと紹介しています。
レインたちは、竜族の拠点である竜王宮に乗り込みます。ところが光竜王は意外な申し出でレインを驚かせ、マーガレットに体を返す意思を見せます(18・19巻紹介文)。両者は力を合わせて竜王宮を脱出し(19巻紹介文)、第74話でマーガレットが目を覚まし、光竜王は消滅しました。20巻紹介文には、マーガレットの合流でレインと青の水晶が勢いを取り戻す様子が書かれています。なお、彼女がどのような経緯で器に選ばれ、竜族の手に落ちたのかは、講談社の紹介文やファン資料では確認できませんでした。
考察ポイント:マーガレットは、過去の冒険で仲間を失い、コーネリアスの嘘にも踊らされて、仲間を信じられなくなった人物として登場します。和解した後も借金の件で一度つまずき、バリオスの最期の言葉に押されてようやく青の水晶に飛び込みました。竜族編では、その彼女が仲間に救い出される側に回ります。追放されたレインが新しい居場所を得る物語の裏で、人を信じることをやり直していくのが、マーガレットのセカンドライフだと言えるでしょう。
小説版のマーガレットとの違い
漫画版のマーガレットは、なろうの小説版とはほぼ別人です(図3)。小説版の彼女は第30話「A級昇格クエスト」で登場し、リリィと同じギルド「星帝の盾」の有望株として紹介されます。黒髪のツインテールにリリィとよく似た赤い騎士鎧を身に着け、レインの見立てでは15歳くらい。一人称は「俺」で、リリィを「先輩」と慕う快活な少女です。第32話では、刀身に【加速(アクセル)】の魔法をかけて振るうたびに速くなる剣技を見せます。第124話「マーガレットの宣言」では、別のギルドでくすぶっていた頃に共同クエストでリリィに導かれ、実績を積んで同じギルドに移ったと語り、リリィの唯一の相棒と認められたいと熱弁しています。

小説版の全250話を検索した範囲では、どんぐりという犬は登場せず、マーガレットの姉が亡くなっているという設定も見当たりません。リリィを慕う後輩から、リリィを憎む遺族へ。アニヲタWikiのコメント欄には、漫画版のキャラクター付けは原作を無視したというより「反転」させたようだという読者の声もあります。
声優・青山吉能のコメント
マーガレットを演じる青山吉能は、81プロデュース所属の声優です。事務所の公式プロフィールによれば熊本県出身で、誕生日は5月15日。主な出演作には『ぼっち・ざ・ろっく!』の後藤ひとり(主役)、『ポケットモンスター』のドット/ぐるみん、『ある魔女が死ぬまで』のメグ・ラズベリーなどが並びます。
2026年6月10日のキャスト発表で、青山はマーガレットについて「大切な人を失った強い喪失感や後悔、そんな絶望によって培われた実力。飄々として見えるその姿の裏側にある彼女の覚悟を、お声でも表現しようと全力で努めました。」とコメントし、最後を「ってどんぐりが言ってました!ね、どんぐり!」と締めくくっています(アニメイトタイムズ掲載のコメント)。皮肉とおふざけの奥にある喪失感を演技の軸に据えたことがうかがえます。
9月27日の先行上映会には、山下大輝(レイン役)、Lynn(リリィ役)と並んで登壇しました。公式レポートでは「ものすごく高い技術で、真剣に面白いものを作っています。」と語り、「『チー付与』は真面目に真剣に面白いことをやっているんだ、というのを伝えに行きました!(笑)」と作品をアピールしています。TVアニメでは第2話の終盤にどんぐりと共に初登場し、本編のシリアスな登場場面と、エンディング映像で見せる崩れた表情との落差が、放送直後から視聴者の話題になりました(視聴者の投稿)。本格的な出番はこれからです。
人気・評価
マーガレットは、漫画版チー付与の人気を押し上げたキャラクターの1人です。ピクシブ百科事典は、気だるげなジト目と体つきのギャップに引かれた絵師が多く、作品名やキャラクター名が広く知られる前からファンアートが急増して、作品の知名度に貢献したと説明しています。pixivのタグ「マーガレット・エルス」の総閲覧数は、2026年10月15日時点で約327万回でした。アニヲタWikiも、メインヒロインを差し置いて高い読者人気を得ていると記しています。
ファンの年表によれば、2022年10月にニコニコ漫画で当時の連載分(第11話前半まで)が無料公開された際には「マーガレット(チベスナ)ブーム」が起き、2024年1月には単行本7巻の発売を記念して、マーガレットの描き下ろしアクリルスタンドのプレゼント企画が月マガ基地の公式Xで行われました。X上には、好きなエピソード5選の最初に「バリオスとマーガレット」を挙げる読者の投稿もあり、ギャグだけでなくシリアスな場面でも強い印象を残しています。
まとめ
マーガレット・エルスは、姉を失った悲しみと誤解からリリィの命を狙い、偽の証拠に踊らされた末に真相を知って和解した、漫画版オリジナルの経歴を持つキャラクターです。バリオスの最期の言葉に背中を押されて青の水晶に加わり、かつて共に冒険に失敗したメリッサとも再会し、竜族編では光竜王に体を奪われながらも仲間の手で取り戻されました。丁寧な毒舌と「SEXY」で笑わせる一方、物語の節目ごとに「仲間を信じる」ことを問い直してきた彼女は、チー付与という作品のギャグとシリアスの両面を体現する存在です。TVアニメでの活躍はこれから本番を迎えます。青山吉能が語った「飄々として見えるその姿の裏側にある彼女の覚悟」がどのように声で表現されるのか、注目しておきたいところです。








