これまでのあらすじ
自警団といっしょに過ごす中、ルードとルナは彼らと「決闘」することとなる。
腕試しだ。
ルナは見た魔法をそのまま再現してみせる。
ルードはフィールとの戦いで、「生命変換」スキルの試し打ちをし、成功する。
そんなふたりの活躍に、病気がちなマニシアは取り残されたようで、
不安をおぼえるのであった。
顔をあげて
登場人物
ルード、主人公。最強タンク。シスコン。
ルナ、ヒロイン。ホムンクルス。
マニシア、ルードの妹。
ニン、元勇者パーティーのヒーラー。
そのまま伝えればいいんですよ
嫌な夢を見た。
過去の夢だ。
マニシアは、手伝おうとするルードを拒絶する「ひとりでできるから!」
ずっとマニシアは不安なのだ。
昔から、兄のルードのお荷物だった。
親に捨てたれたときだけではない。
そのあと貴族の徒弟になり、貴族学園に通っていたときもそうだ。
「ルードさん、妹のためにかわいそう」
陰口を叩かれていたことを思い出す。
そこへルナがやってくる。
マイシアはルナにどれだけルードがすごかったか語り聞かせる。
成績が上位で、騎士になると思われていたのだという。
しかし
マニシアの病気を直すため、冒険者になる道を選んだのだ。
申し訳ない。
でも、マニシアは自分からはなれることはできなかったし、その気持を伝えることもできなかった。
ルナはアドバイスする。
「そのまま伝えればいいんですよ」
いま幸せですか?
マニシアは、意を決して、ルードに訊いた。
「いま幸せですか?」
なぜ、わたしを捨てなかったのですか?
想いが溢れ出た。
ルードは言う。
「おまえに助けられたからな」
強面な自分を仲間の輪に引き入れてくれたのは、いつでも妹、マニシアだったと。
「おまえと一緒にいる時間が大好きで、1番しあわせだ」
ルードは言った。
めでたしめでたし。
勇者パーティー解散
そんなハッピーエンドっぽい家庭に、突如現れる元勇者パーティーの中、ヒーラーのニン。
キグラスの勇者パーティーを抜けたのだという。
ルードが抜けたあと、迷宮攻略は失敗し続け
とうとう解散になったのだと。
最強タンクの迷宮攻略4話感想
いい話でした!
めでたしめでたし・・・って終わらせてくれないですよね、そりゃそうだ( ̄ー ̄)
相手に劣等感を持ったままというのは辛いですよね。
劣等感っていうか、マニシアの場合はあれですね
心理学でいうところの返報性原理ってやつですね。
人って、なにかをしてもらう、なにかをもらうと、それに見合っただけのなにかを相手に返したいという欲求、返報性ってやつがあるんですよ。
それがマニシアの場合、満たされない。
ずっと、ずっと満たされない。
いままで兄にもらってばかり、助けてもらってばかり。
返せぬ恩がたまりきっている状態だったってことですよね。
これって、すごい悪く言うとストレスなわけです。
なぜなら、人間のストレスっていうのは、欲求が充足するか、緊張が解消するかしない場合に生じるもので
今回の場合、返報の欲求がずっと充足してないわけで、適応機制がうまく働かないレベルの問題になってしまってたわけですよね。
それが!
ルナという新しい登場人物のおかげで、返報する必要のないことだったと、気づくことで
いっぺんに解消したわけです。
すばらしい出会いでしたね。
そして、突然空気読まず現れるニン。
勇者パーティーは解散したといいます。
さてさて、なぜ、そんなことになってしまったのでしょうか。
次回もたのしみですね!