幻想水滸伝Ⅴは、コナミが2006年2月23日にPlayStation 2向けに発売したRPGで、大河フェイタスの恵みを受ける南の大国「ファレナ女王国」を舞台にしています。代々の女王が治めるこの国で、王位を継ぐことのない「王子」として生まれた主人公。彼が視察に訪れたのは、2年前に母である女王が太陽の紋章の力で焼き、川も緑も失われた町ロードレイクでした。優しかった母は紋章を宿してから別人のように苛烈になり、元老院では二大貴族が睨み合い、妹の婿を決める闘神祭には陰謀の影が差す。そして婚約の儀の夜、太陽宮は暗殺者たちに襲われ、王子は父と母を同時に失って王都を追われます。本記事では、ロードレイクの悲劇から闘神祭、ゴドウィン家のクーデター、バロウズ家の裏切り、叔母サイアリーズの離反、女王夫妻の死の真相、最終決戦とエンディングの分岐まで、物語を時系列に沿って解説します。

ネタバレ注意:この記事は『幻想水滸伝Ⅴ』の物語を結末まで全て扱います。女王アルシュタートと女王騎士長フェリドの最期、その真相、バロウズ家の裏切り、サイアリーズの離反と最期、ギゼルとマルスカールの結末、リオンの生死、エンディングの分岐条件など、核心部分を伏せずに記述しています。これから初めてプレイする方は、クリア後に読むことを強くおすすめします。

出典に関する注記:発売日、ファレナ女王国・太陽の紋章・ソルファレナといった名称、物語冒頭の状況は、KONAMI公式の商品ページと発売当時の電撃オンラインの記事で確認した情報です。主要スタッフは電撃オンラインの制作スタッフ座談会記事と書籍・サウンドトラックの商品情報に基づきます。一方、各イベントの細かな流れ、人物の過去、紋章の変遷、エンディングの分岐条件、太陽暦の年代などは、攻略サイト(幻想水滸伝5まとめ@Wiki・緑画舎・ゲーマー横丁など)、日本語版Wikipedia、ファンwiki(Gensopedia・Suikoden Wikia)、英語版攻略資料との照合によるもので、KONAMI刊の公式攻略本や設定資料集との直接照合は行っていません。本文中で「攻略サイト準拠」「ファン資料準拠」と付けた部分はその区分です。資料間で記述が割れるものは本文中で注記しました。また、記事内の図解(概念地図・人物相関図・勢力関係図・紋章の変遷図・分岐図)は本記事用に作成したもので、位置関係や変遷は攻略サイト・ファン資料の記述を整理した概念図です。ゲーム内の地図そのものではありません。

幻想水滸伝Ⅴとは|基本情報

項目内容
タイトル幻想水滸伝Ⅴ(英語表記:Suikoden V)
発売2006年2月23日(PlayStation 2)。通常版と限定版が同日発売。発売はコナミ。海外のクレジットデータベースでは開発にコナミとハドソンの名が並びます(両社の役割分担を示す日本語の公式資料は確認できていません)。後に廉価版「PlayStation 2 the Best」が発売
現行の入手手段日本国内ではPS3ゲームアーカイブスでの配信は確認できず、KONAMI公式の商品一覧にもPS2版のみが掲載されています。遊ぶにはPS2ソフトが必要です。2026年9月17日時点で『Ⅴ』のHDリマスターやリメイクの公式発表は確認できません(『Ⅰ&Ⅱ HDリマスター』は2025年3月6日発売)
主要スタッフ統括プロデューサー:松川智禎/ディレクター:崎山高博/アートディレクター:田中秀樹/サウンドディレクター:三浦憲和(以上、電撃オンラインの座談会・発売記念イベント記事での紹介に準拠。クレジット整理資料には別のサウンド担当者名も挙がります)/シナリオ:津川一吉(公式キャラクターガイドの商品説明準拠)/キャラクターイラスト:藤田香ほか(クレジット整理資料準拠)/オープニングテーマ「Wind of Phantom」作曲:鳥山雄司
時代・舞台ファレナ女王国。英語圏の資料では『幻想水滸伝』(第1作)の6年前とされ、ファン年表では太陽暦449年から450年ごろの内乱と整理されています(日本語版Wikipediaは「第1作の8年前から」、開始を太陽暦448年としており、資料間にずれがあります。KONAMI公式ページに年の明記は確認できません)
中心となる紋章太陽の紋章(27の真の紋章の一つ)と、それを鎮める対の紋章である黎明の紋章・黄昏の紋章
特徴的なシステム戦闘は6人パーティに戻り、陣形とスキルを組み合わせる方式。戦争イベントは陸戦と水上戦をリアルタイムで指揮する形式(システムの詳細は攻略サイト準拠)

前作『Ⅳ』が4人パーティと海の旅で賛否を呼んだのに対し、本作は6人パーティ、108星、本拠地の発展、一騎打ち、戦争イベントというシリーズの骨格を正面から作り直した作品です。序盤の王宮パートが長いことでも知られますが、その長さは「壊される前の家族」を丁寧に描くための時間であり、クーデターの夜の衝撃はそこから生まれています。

物語の背景|女王国の仕組みと二大貴族

ファレナは代々女王が治める国で、王位を継げるのは王家の女性だけです。男子である主人公に継承権はなく、作中でも周囲から軽んじられる場面があります。女王の夫を決めるのが武闘大会「闘神祭」です。求婚者である貴族や他国の有力者は、自ら出場することも代理の闘士を立てることもでき、代理闘士が優勝した場合はその闘士を立てた求婚者が婚約者の座を得ます。夫となった者は、女王の即位とともに女王騎士長に就きます。女王と王族を守る少数精鋭が「女王騎士」で、物語開始時点ではフェリドを長に、ゲオルグ・プライム、ガレオン、カイル、ミアキス、ザハーク、アレニアが名を連ね、リオンが見習いとして王子の護衛を務めています。

政治の実権は貴族による元老院が握っており、その中で軍事を重んじるゴドウィン家(本拠ストームフィスト)と、交易と外交を重んじるバロウズ家(本拠レインウォール)が長年対立してきました。各地の位置関係は図1の概念地図を参照してください。

幻想水滸伝Ⅴ ファレナ女王国の概念地図(ソルファレナ・ストームフィスト・レインウォール・ロードレイク・セラス湖の城など主要地点の位置関係)
図1:ファレナ女王国の概念地図。色分けはクーデター直後の勢力で、セラス湖の城の説明は後の展開を含みます。北のアストワル山脈から流れるフェイタス河を軸に、中央北寄りに王都ソルファレナ、西にゴドウィン家のストームフィスト、東にバロウズ家のレインウォールが並びます(攻略サイトのワールドマップとファン資料から整理した概念図)

物語の前史として重要なのが、先代の王位継承争いです。攻略wikiの年表やファン資料によれば、女王オルハゼータの後継をめぐって、その娘であるシャスレワールとファルズラームが争い、暗殺組織「幽世の門」までが使われました。最終的にファルズラームが即位し、その娘がアルシュタートとサイアリーズです。シャスレワールの娘ハスワールは継承権を放棄して聖地ルナスの斎主となり、サイアリーズもまた、同じ争いを繰り返さないために結婚と出産を自ら諦めています(ファン資料準拠)。フェリドは闘神祭に自ら出場し、優勝してアルシュタートの夫となった人物です。アルシュタートの即位後、二人は幽世の門の解体を決め(フェリドが主導したとする資料もあります)、その際にフェリドに保護された少女が、後のリオンです。

2年前の悲劇|ロードレイク暴動と太陽の紋章

物語開始の約2年前、南部の町ロードレイクで暴動が起きました。発端は、東部を地盤とするバロウズ家側がフェイタス河の支流に建設を進めていた堰です。水を奪われることに抗議した住民運動が暴動に発展し、その混乱の中で、王家の東の離宮に安置されていた黎明の紋章が何者かに盗み出されます。

この時期、女王アルシュタートは太陽宮の封印の間に祀られていた太陽の紋章を自ら宿し、その力でロードレイクを焼きました(紋章を宿したのが暴動の前か後かは資料により説明が分かれます)。領主のロヴェレ家は責任を問われて処刑され、大地は干上がり、町は荒れ果てたまま残されました。暴動の後には、ゴドウィン家の命令で支流をせき止めるヘイトリッド城塞が築かれ、2年後も水は戻っていません(城塞はバロウズ家の堰の跡地に築かれたとする資料がありますが、同一地点かは資料により表現が異なります。建設の経緯は攻略wiki・ファンwiki準拠)。女王に紋章を宿すよう進言したのは、当時ゴドウィン家の軍師だったルクレティア・メルセスで、その狙いはゴドウィン家が太陽の紋章を手にするのを防ぐことにあった、と日本語版Wikipediaとファンwikiは説明しています。ただし彼女が勧めたのは紋章を宿すことであり、ロードレイクへの苛烈な処罰にはむしろ異を唱えたとされます(ファンwiki準拠)。

黎明の紋章と黄昏の紋章は、太陽の紋章を鎮め、制御することに関わる対の紋章です(攻略wikiのFAQは、太陽の紋章を安全に宿すには両方の紋章を宿した経験が必要だと説明しています)。黎明を欠いた状態で太陽を宿したアルシュタートは、次第に紋章に精神を侵され、逆らう者は焼き払えばよいと口にするほど苛烈な人格を見せるようになります。物語の冒頭で王子がロードレイクを視察し、干からびた大地と住民の憎しみを目にする場面は、この国がすでに壊れ始めていることを示す導入です。

主要人物|王家・女王騎士・二大貴族

人物立場物語での役割
王子(主人公)ファレナ女王国の王子。継承権はないクーデターで王都を追われ、黎明の紋章を宿して王子軍を率いる。名前はプレイヤーが決める
リオン女王騎士見習い。王子の護衛幽世の門で育てられ、フェリドに保護された過去を持つ。王子を庇って重傷を負い、終盤には黄昏の紋章を宿す
リムスレーア王女。第一位の王位継承者王子の妹。クーデター後はゴドウィン家に担がれて女王に即位させられる
アルシュタートファレナ女王。王子とリムスレーアの母太陽の紋章の宿主。紋章に精神を侵されていく
フェリド女王騎士長。王子の父闘神祭の優勝者として女王の夫となった、群島諸国の出身者(ファン資料準拠)。旧友ゲオルグにある依頼を託す
サイアリーズ女王の妹。王子の叔母王子とともに王都を脱出し旅を支えるが、物語の中盤で離反する
ゲオルグ・プライム女王騎士。フェリドの旧友『幻想水滸伝Ⅱ』にも登場する剣士。クーデター後は、暴走した女王を斬った事情を伏せられたまま、女王殺しの反逆者として追われる
ルクレティア・メルセス元ゴドウィン家の軍師アゲイト監獄に幽閉されていたが、王子に救出されて軍師となる
ギゼル・ゴドウィンゴドウィン家の跡取り闘神祭を利用してリムスレーアの婚約者となり、クーデターを主導する。サイアリーズのかつての婚約者
マルスカール・ゴドウィンゴドウィン家当主。ギゼルの父強いファレナを掲げる元老。終盤に太陽の紋章を持ち出す
サルム・バロウズバロウズ家当主王子を保護するが、裏で黎明の紋章を隠し持ちアーメスと通じていた。息子ユーラム、娘ルセリナ
ロイ王子に瓜二つの少年偽王子として悪事を働かされていたが、改心して王子の影武者になる
王子を中心とした幻想水滸伝Ⅴの人物相関図(アルシュタート・フェリド・リムスレーア・サイアリーズ・リオン・ゲオルグ・ルクレティア・ギゼル・マルスカール)
図2:王子を中心とした人物相関図。青は家族・主従、緑は味方、赤は敵対や離反、紫の点線は物語の後半で明かされる因縁です(人物の過去はファン資料準拠を含みます)

表記について:王子の紋章は「黎明の紋章」で、「夜明けの紋章」は正式な表記ではありません。ギゼル配下の闘士は「キルデリク」、バロウズ家の息子は「ユーラム」、聖地ルナスでハスワールに仕える人物は「イサト」です。竜馬騎兵団の団長は「クレイグ・ラーデン」です。本拠地となる城にはゲーム内の固定名がなく(プレイヤーが命名)、本記事では「セラス湖の城」と呼びます。

序盤|闘神祭とギゼルの工作

ロードレイク視察から戻った王子たちは、妹リムスレーアの婿を決める闘神祭のため、ゴドウィン家の本拠ストームフィストへ向かいます。リムスレーアはまだ10歳ほどの少女ですが、闘神祭の優勝者を立てた者が将来の女王の夫、つまり女王騎士長となるため、この大会は二大貴族にとって国の主導権を賭けた政争そのものでした。

バロウズ家のユーラムは、バロウズ家の闘技奴隷ゼガイを代理に立てる予定でした。しかしゼガイはアーメスの間者だという濡れ衣を着せられて拘束され、出場できなくなります。王子たちが肩入れするのは、どの貴族にも属さない剣士ベルクートです。ベルクートは決勝まで勝ち進みますが、直前に薬(攻略資料では「冥夢の秘薬」)を盛られて本来の力を出せず、ギゼルの代理闘士キルデリクに敗れます(工作の詳細は攻略サイト・ファンwiki準拠)。キルデリクは幽世の門の流れをくむ人物で、クーデター後には女王騎士に取り立てられます。こうしてギゼル・ゴドウィンがリムスレーアの婚約者の座を手に入れました。

闘神祭の後、王子はリムスレーアに付き添って聖地ルナスを訪れ、斎主ハスワールに迎えられます。婚約の儀に向けた準備が進む穏やかな時間は、物語の中で家族がそろう最後の時間でもあります。

太陽宮襲撃|父と母を失った夜

婚約の儀のためギゼルとマルスカールが王都ソルファレナに入った夜、ゴドウィン家はクーデターを決行します。解体されたはずの幽世の門の暗殺者たちが太陽宮に放たれ、宴の料理には薬が仕込まれていました(ファンwiki準拠。警戒していた王家側の一部は解毒薬を服用していたとされます)。ゴドウィン家の狙いは、太陽の紋章と、次の女王であるリムスレーアを手中に収めることです。女王騎士のうちザハークとアレニアはゴドウィン側につきます。

フェリドとアルシュタートは謁見の間で暗殺者を迎え撃ちますが、この夜に二人は命を落とします。王子はリオン、サイアリーズ、ゲオルグ、カイルらとともに隠し通路から王都を脱出し(闘神祭の一件で助けたゼガイも同行します。攻略サイト準拠)、リムスレーアは、彼女を守ろうとした女王騎士ミアキス、ガレオンとともに太陽宮に取り残され、ゴドウィン家の手に落ちました。ゴドウィン家は「女王騎士ゲオルグ・プライムが女王を殺害した」と公表します。リムスレーアは後に戴冠式を強行されて新女王に据えられ、ギゼルは女王騎士長の座に就きます(戴冠式はドラート攻略の前。攻略サイト準拠)。以後のリムスレーアは、ゴドウィン家の支配に正統性を与えるための傀儡です。

この夜、謁見の間で本当は何が起きたのか。それは新女王親征の後、現場に居合わせた女王騎士ガレオンの口から明かされます(後述)。

レインウォールへ|バロウズ家の庇護と初陣

王都を脱出した王子たちは、まず聖地ルナスへ逃れ、ハウド村を経て東へ向かいます。ハウド村ではバロウズ派の武人で港町エストライズの領主ボズ・ウィルドが合流し、一行をレインウォールまで護衛します(ファンwiki・攻略サイト準拠)。頼った先は、ゴドウィン家の政敵であるバロウズ家の本拠レインウォールでした。当主サルムは王子を歓迎し、王子を旗印にゴドウィン討伐の軍を起こします。レインウォールに攻め寄せたゴドウィン軍を迎え撃つ戦いが、王子の初陣です。

サイアリーズの推薦で、王子は軍師を迎えに行きます。かつてゴドウィン家に仕え、その後アゲイト監獄に幽閉されていたルクレティア・メルセスです。王子たちは監獄に潜入して彼女を救い出し、監視役だったレレイとシウスも仲間に加わります。ここから、王子軍の戦略はルクレティアが一手に担うことになります。

ルクレティアが最初に暴いたのは、皮肉にも庇護者であるバロウズ家の裏の顔でした。その後のレインウォール防衛戦のさなか、南東の隣国アーメス新王国の軍が戦場に現れます。王子軍とゴドウィン軍は一時的に手を組んでこれを退け、この一件を通じて、サルムがアーメスと通じていたことが露見します(攻略サイト・ファンwiki準拠)。さらに、息子ユーラムの失言をきっかけにバロウズ邸の地下が調べられ、2年前にロードレイクの暴動に紛れて盗み出された黎明の紋章が見つかります。暴動の混乱に乗じて配下に紋章を盗ませたのは、バロウズ家でした。サルムの構想は、王子を担いでアーメスの後ろ盾を得、バロウズ家が実権を握ることにあったとされます(王子に独立国家の王となるよう持ちかけたとする資料もあります。動機の整理はファンwiki準拠で、資料により踏み込み方が異なります)。

黎明の紋章はサルムではなく王子を宿主に選び、王子の手に宿ります。王子はバロウズ家と決別し、サルムの娘ルセリナは父と兄のもとを離れて王子に従います。支持を失ったバロウズ家は弱体化し、これ以後、物語の表舞台から大きく後退します。

考察ポイント:本作の序盤が巧みなのは、敵がゴドウィン家だけではない点です。ロードレイクを焼いたのは母、その原因を作ったのは味方のはずのバロウズ家、母に太陽の紋章を宿すよう進言したのは後に自軍の軍師となるルクレティア。王子が戦う相手は特定の悪人ではなく、「女王と元老院」という国の仕組みそのものが生んだ歪みです。この構図は、終盤のサイアリーズの行動の伏線にもなっています。

本拠地の出現とロードレイクの解放

バロウズ家を離れた王子たちは、フェイタス河を移動する船の集落ラフトフリートに身を寄せ、ロードレイクの人々と向き合います。王家を憎む住民たちの信頼を得るために王子軍が選んだ行動が、支流をせき止めるヘイトリッド城塞の破壊でした。

王子軍は城塞に攻撃と火攻めを仕掛けて守備兵の退避を促したうえで、最後の一手としてセラス湖のほとりにあるシンダル族の遺跡を使います。王子が黎明の紋章で遺跡の仕掛けを動かすと、湖の水が一気に流れ出し、ヘイトリッド城塞を押し流します。ロードレイクには2年ぶりに水が戻り、水の引いた湖底からは巨大な城が姿を現しました。この城が、以後の王子軍の本拠地になります(経緯は攻略サイト準拠)。

勢力の拡大|レルカー、偽王子、ドラート

本拠地を得た王子軍は、各地の町と種族を味方につけていきます。ここからの勢力の動きは図3にまとめています。

幻想水滸伝Ⅴ ファレナ内乱の勢力関係図(王子軍・ゴドウィン派・バロウズ派・アーメス新王国・竜馬騎兵団・聖地ルナス)
図3:ファレナ内乱の勢力関係図。王子軍はバロウズ家と決別した後、各地の町と種族、聖地ルナス、竜馬騎兵団を味方につけ、アーメスと結んだゴドウィン派に対抗します(領地区分と将軍名は攻略サイト・ファン資料準拠)

三つの中洲からなる町レルカーでは、ゴドウィン派、中立派、王子寄りの有力者が割れていましたが、撤退するゴドウィン軍を率いる女王騎士ザハークが西の中洲に火を放ったことで、住民は王子軍に合流します(日本語版Wikipedia・攻略サイト準拠)。アーメス国境の町セーブルでは、「王子が盗賊を率いて略奪をしている」という噂が広がっていました。正体は、王子に瓜二つの少年ロイと、仲間のフェイロン、フェイレンです。王子の評判を落とすためにロイを雇ったのはユーラム・バロウズでした。王子との一騎打ちに敗れたロイは、サイアリーズの提案もあって、以後は王子の影武者として戦場に立つことになります(リオンに叱責されたことが改心のきっかけになった、と日本語版Wikipediaは説明しています)。セーブルの領主ソリス・ラウルベルと配下のダインも王子軍に協力します。

ビーバー族とも同盟を結んだ王子軍は、西部の要塞都市ドラートを攻略します(ドワーフ族との本格的な協力はこの後です)。守将のアレニアは、ゴドウィン派が西の離宮から持ち出した黄昏の紋章を宿されており、実際にその力を放ちますが、紋章に選ばれていないアレニアは力を制御できず、王子軍に有効な打撃を与えられません。城内では、ゴドウィン側でドラートの守りに就かされていた女王騎士ミアキスが王子と剣を交え、敗れた後に王子軍に加わります(加入時期は攻略サイト準拠)。

新女王親征|リオンの負傷とサイアリーズの離反

劣勢に傾いたゴドウィン家は、新女王リムスレーア自らが軍を率いる「親征」を打ち出します。リムスレーアの本心は、戦場に出ることで兄に救い出されることにありました。王子軍はロイを囮にして女王の本陣へ迫り、兄妹の再会は目前となります。

そこで二つの出来事が同時に起こります。一つは、幽世の門の暗殺者ドルフが王子を襲い、庇ったリオンが致命傷に近い深手を負ったこと。もう一つは、ここまで王子を支えてきた叔母サイアリーズが突然ゴドウィン側につき、リムスレーアを王都へ連れ戻してしまったことです。リオンは黎明の紋章の力で一命を取り留めますが、長く戦列を離れることになります。王子は後に深き薄明の森の遺跡で黎明の紋章の力を高め、彼女の回復につなげます(ファンwiki準拠)。親征軍との戦いの後には、ゴドウィン側で戦わされていた古参の女王騎士ガレオンが王子軍に加わり、聖地ルナスの斎主ハスワールもこの時期から王子軍に協力します(加入時期は攻略サイト準拠)。

サイアリーズはその後、アレニアから外された黄昏の紋章を宿し、ゴドウィン側の切り札として王子軍の前に立ちはだかります。アレニアを拒んだ紋章は、サイアリーズを宿主として選びました。黎明の王子と黄昏の叔母が、敵味方に分かれて向き合う構図がここで完成します。

ガレオンが明かす真相|女王を斬ったのは誰か

親征の後に王子軍へ加わったガレオンは、あの夜、謁見の間で自分が見たものを王子に語ります(説明役と時期は攻略サイト準拠)。

フェリドを狙う敵兵を倒そうとして、アルシュタートは太陽の紋章の力を解き放ちました。しかし紋章はそのまま暴走し、彼女を止めようと近づいた夫のフェリドまでも焼き尽くしてしまいます。我を失ったアルシュタートは、そのまま王都ごと全てを焼き払おうとしました。それを止めたのがゲオルグです。彼はフェリドから「もしアルシュタートが太陽の紋章に呑まれ、取り返しのつかないことをしようとしたら、その時はお前が斬ってくれ」と頼まれていました。ゲオルグは旧友との約束を果たし、女王は最期に正気を取り戻して、子どもたちのことを彼に託します(日本語版Wikipedia・ファンwiki準拠)。

つまり、ゴドウィン家の発表のうち「ゲオルグが女王を斬った」という一点だけは事実でした。クーデター以来、各地で王子を陰から助けてきたゲオルグはそれを弁明せず、フェリドの死の真相、つまり王子の母が父を殺してしまったという事実ごと、一人で背負っていたことになります。

考察ポイント:シリーズでは、宿主に過酷な代償を課す真の紋章が繰り返し描かれてきました。ソウルイーターは近しい者の魂を奪い、罰の紋章は宿主の命を削り、太陽の紋章は宿主の心を焼きます。本作が残酷なのは、その呪いが「家族を守ろうとした瞬間」に発動した点です。アルシュタートは夫を守るために紋章を使い、その力で夫を殺してしまう。『Ⅱ』で無口な剣士として登場したゲオルグがなぜ「二太刀いらず」の異名とともに影を背負っているのか、本作はその理由を後付けで描いた作品でもあります。『Ⅱ』の物語は幻想水滸伝Ⅱ ストーリー全編ネタバレ解説で扱っています。

本拠地の放棄と奪還|アーメス侵攻と竜馬騎兵団

ゴドウィン家はさらに、かつての侵略者であるアーメス新王国と手を結びます。ジダン・ギュイスらの率いるアーメス軍が国境を越え、ゴドウィン軍と呼応して王子軍の本拠地へ迫ります。ここでルクレティアは、城を捨てて退くという策を進言します。

この場面は本作で最も重要な選択です。城を守り抜く道を選ぶと、王子の影武者として戦ったロイがキルデリクとの一騎打ちの後の展開で命を落とし、108星がそろわなくなります。城を放棄した場合、王子たちはドワーフキャンプへ退きます。内乱への中立を守ってきた竜馬騎兵団は、国外勢力アーメスの介入で参戦の理由を得ながらも、ゴドウィン派に竜馬の卵を押さえられて動けずにいました。放棄ルートでは王子たち自身がゴルディアスで卵の奪還に加わり、団長クレイグ・ラーデンが参戦します(籠城ルートでも竜馬騎兵団は援軍として現れます)。その後、王子は黎明の紋章で遺跡の水門を動かしてセラス湖の水位を上げ、混乱した敵軍を攻めて本拠地を奪還します(流れは攻略サイト準拠)。

本拠地を取り戻し、竜馬騎兵団という強力な戦力を得たことで、反攻の準備が整います。

ストームフィスト攻略とサルムの最期

反攻に転じた王子軍は、ゴドウィン家の本拠ストームフィストを攻めます。闘技場では、闘神祭でベルクートを陥れたキルデリクが待ち受けています。ドラートでの虐殺などで悪名を重ねてきたキルデリクは、「烈身の秘薬」で肉体を強化して一騎打ちに臨みますが、敗れた後に薬の反動で命を落とします。この一騎打ちはベルクート、ゼガイ、リヒャルトに任せることもできますが、代役が敗れるとその仲間は戦死扱いになるため、108星を目指す場合は注意が必要です(攻略サイト準拠)。

ストームフィストでは、黄昏の紋章を宿したサイアリーズも王子の前に現れます。彼女は王子軍と戦う一方で、闘技場で王子たちを囲んだ伏兵を黄昏の紋章で排除しており(ファンwiki準拠)、その行動は単純な敵対では説明がつきません。さらにその後、サイアリーズはレインウォールに現れ、再起を図っていたサルム・バロウズを黄昏の紋章で殺害します。

ソルファレナ奪還|サイアリーズ、ギゼルの最期

王子軍はついに王都ソルファレナへ進軍します。リオンもこの決戦の前に戦列へ復帰します。

王都攻略戦のさなか、王子はサイアリーズと対決します。場所は王都の堰の付近とされます(英語資料ではdamと表記され、日本語の攻略サイトは場所名を明記していません)。戦いの後、ゴドウィン側が放った太陽の紋章の力が王子軍を襲い、王子の黎明の紋章とサイアリーズの黄昏の紋章がそろってそれを防ぎます。力を使い果たしたサイアリーズは倒れ、黄昏の紋章は彼女を離れてリオンに宿りました。彼女はその場で止めを刺されたわけではなく、王子たちとの戦いによる消耗に、紋章の酷使と宿主の命を削る黄昏の紋章の性質が重なったものと説明されますが、死因の表現は資料により割れます。

サイアリーズの最期を看取ったのはルクレティアです。あの子に元老の粛清ができると思うのか。日本語版Wikipediaが伝えるこの趣旨の言葉が、彼女の真意を示しています。ゴドウィン家を倒しても、バロウズ家をはじめとする貴族と元老院が残る限り、ファレナは同じ争いを繰り返す。しかし、その貴族たちを粛清する役目を、まだ幼いリムスレーアや優しい甥に負わせるわけにはいかない。だから自分がゴドウィンの側に立って内乱を長引かせ、貴族たちを共倒れにさせ、憎まれ役のまま死ぬ。サルムの殺害も、その計画の一部でした。ルクレティアはそれを、目的のために犠牲を厭わないゴドウィンと同じ論理だと指摘しています。

太陽宮の中では、ザハークとアレニアが最後の抵抗を見せます。二人は烈身の秘薬を飲んでなお敗れ、薬の反動で命を落としました。そして謁見の間で、ギゼル・ゴドウィンが王子に一騎打ちを挑みます。敗れたギゼルは、リムスレーアに「あなたがどんな女王になるのか見届けられなくて残念だ」という趣旨の言葉を、王子には「最後に勝ったのはあなたではなくサイアリーズ様だ」という趣旨の言葉を遺して息絶えます(日本語版ファンwiki準拠)。王子はようやく、妹リムスレーアを取り戻しました。

太陽の紋章・黎明の紋章・黄昏の紋章の所在と宿主の変遷図
図4:三つの紋章の所在と宿主の変遷。太陽の紋章は女王の死後に封印の間へ戻り、終盤にマルスカールが持ち出します。黄昏の紋章はアレニア、サイアリーズを経てリオンへ移ります(日本語版Wikipedia・攻略wiki・ファンwikiの整理。公式攻略本は未照合)

最終決戦|始祖の地とマルスカール・ゴドウィン

王都が陥ちる直前、マルスカール・ゴドウィンは太陽の紋章を持ち出して姿を消していました。向かった先は、フェイタス河の源流アストワル山脈にあるシンダル族の遺跡、「始祖の地」です。太陽の紋章の力で山脈の氷河を溶かせば、フェイタス河は氾濫し、流域の全てが押し流されます。王子とリオンは、聖地ルナスの禊の泉で黎明と黄昏の紋章の力を合わせ、始祖の地への道を開きます。

遺跡の中で待っていたのはドルフでした。リオンと同じく幽世の門で育った暗殺者で、リオンは彼との一騎打ちを望みます。決着の後、なおも襲いかかろうとしたドルフは、王子の黎明の紋章の光の中に消えます(ファンwiki準拠)。

最奥でマルスカールは太陽の紋章の力を解き放ち、最後の敵「太陽の紋章の化身」が王子たちの前に立ちはだかります。日本語版Wikipediaはマルスカールが自らを生贄として光の中に消えたと説明し、英語のファンwikiは最終戦の後に消えたとしており、消える時点の説明は割れます。マルスカールの掲げた「強いファレナ」は、先代の王位継承争いの中で最愛の妻と親友を失い(日本語版Wikipedia準拠)、王家と貴族の内輪もめが国を弱らせたと信じた男の結論でした。彼は王子に、紋章の力に呑まれない覚悟を問いかけています(ファンwiki準拠)。化身が倒れると太陽の紋章は鎮まり、やがて太陽宮の封印の間へ戻されます。

エンディング|リオンの生死と王子の選択

最終決戦の直後、リオンは力尽きて倒れます。彼女が助かるかどうかは、108星がそろっているかで決まります。分岐の全体は図5にまとめました。

幻想水滸伝Ⅴの主な選択と結末の分岐図(本拠地の放棄・108星・リオンの生死・4種類のエンディング)
図5:主な選択と結末の分岐。本拠地を守り抜くとロイが戦死して108星がそろわなくなります。108星と戦死者なしを達成するとリオンが生還し、リムスレーアとの会話の条件を満たしていれば王子の進路を選べます(条件は攻略サイト準拠・公式攻略本は未照合)
条件(攻略サイト準拠)結末
108星をそろえ、戦死者を出さない(本拠地は放棄する)。終盤の選択肢でリムスレーアを助ける道を選ぶ(リムスレーアとの会話の積み重ねが条件)リオンが生還。王子は慣例を破って女王騎士長に就任し、リオンは正式な女王騎士となる
108星をそろえ、戦死者を出さない。終盤の選択肢で別の答えを選ぶリオンが生還。王子はリオン、ゲオルグとともに旅に出る
108星未達、または戦死者あり。宿星が多い場合(日本語の攻略wikiは70人以上を目安とする)リオンは死亡。王子はゲオルグと二人で旅立つ
108星未達で宿星が少ない場合(同70人未満が目安)。人数が多くてもリオンとの会話の積み重ねが乏しいとこちらになる、と同wikiは説明リオンは死亡。王子は始祖の地の遺跡にひとり残る

108星がそろっている場合、倒れたリオンのもとで太陽、黎明、黄昏の三つの紋章が共鳴し、亡き人々の幻影に見守られる中で彼女は息を吹き返します。そろっていない場合、リオンはそのまま息を引き取ります。死因について、英語圏の資料はドルフに負わされた傷が癒えていなかったためとし、日本語の攻略wikiは宿主の命を削る黄昏の紋章の影響を挙げています。攻略wiki自身も「はっきりとは明言されない」としており、本記事では死因を断定しません。108星未達でリオンが死亡した場合、黄昏の紋章は王子へ移る、とファンwikiは説明しています。なお、宿星の人数による分岐の目安は日本語の攻略wikiに基づくもので、英語の攻略資料は別の人数を挙げ、人数よりもリオンやリムスレーアとの会話の積み重ねを主な条件とする攻略サイトもあります。

108星を目指す場合の最大の注意点は、加入期限のある仲間が多いことです。探偵オボロの一行をはじめ新女王親征の前までに加入を完了させる必要がある仲間が複数おり(オボロは複数回の勧誘が必要で、親征後は探偵事務所の船が姿を消します)、ストームフィスト攻略を過ぎると加入できなくなる仲間も多い、と攻略サイトは注意しています。そして前述のとおり、本拠地を守り抜く選択をした時点で108星の道は閉ざされます。

戦後、リムスレーアはゴドウィン家に強いられた即位と婚姻を改め、正式な女王として立ちます。貴族による元老院は廃止され、民の代表による新しい議会が設けられ、闘神祭も廃されました。ルセリナはバロウズ家の財を復興に差し出して新しい国づくりに加わり、仲間にしていた場合はユーラムも貴族の地位を返上して妹とともに償いの道を歩みます(後日談は攻略wiki・ファンwiki準拠)。サイアリーズが命と引き換えに終わらせようとした有力貴族による元老院支配は、彼女の死後に幕を下ろしたことになります。

考察ポイント:本作の結末は、誰が正しかったのかを簡単には決めさせません。マルスカールは強い国を、サイアリーズは元老院に縛られない国を目指し、どちらも目的のために多くの血を流しました。二人が壊そうとした元老院体制は、結果として王子とリムスレーアの手で穏やかに解体されます。ギゼルの最期の言葉「勝ったのはサイアリーズ様だ」は、その皮肉を突いています。一方で、108星をそろえた王子だけがリオンを取り戻せるという設計は、誰かを犠牲にして目的を遂げる二人のやり方に対する、本作なりの答えとも読めます。城を捨ててでも仲間を一人も死なせない。その遠回りの先にだけ、最良の結末が用意されています。

シリーズの中の『Ⅴ』|ゲオルグ、群島、そして次の時代へ

本作は時系列上、第1作『幻想水滸伝』の数年前にあたります。ゲオルグ・プライムはかつて赤月帝国で将軍を務めた人物として描かれ、ファレナを去った後、『Ⅱ』のデュナン統一戦争に姿を見せます。フェリドの出身地である群島諸国は『Ⅳ』の舞台で、本作でもニルバ島や群島の人々を通じてつながりが示されます。幽世の門、シンダル族の遺跡、星辰剣と夜の紋章の関係など、シリーズ全体の設定に踏み込む要素が多いのも本作の特徴です。黎明と黄昏の紋章は、夜の紋章が剣の姿となって太陽の紋章のもとを離れた後に生まれたもの、と日本語版Wikipediaと攻略wikiは説明しています。

シリーズの他作品については、第1作の門の紋章戦争を幻想水滸伝Ⅰ ストーリー全編ネタバレ解説で、その3年後を幻想水滸伝Ⅱ ストーリー全編ネタバレ解説で扱っています。また、KONAMI公式の英語ニュースは、スマートフォン向けの幻想水滸伝 STAR LEAP(日本国内では2026年8月7日配信開始)を「『Ⅴ』の数年後、『Ⅰ』の数年前」の物語と説明しており、本作の時代と地続きの作品として遊ぶことができます。

まとめ

  • 前史:2年前、バロウズ家の工作で黎明の紋章が盗まれ、女王アルシュタートは太陽の紋章を宿してロードレイクを焼いた。紋章は女王の心を蝕んでいく
  • 序盤:闘神祭でギゼルが工作によりリムスレーアの婚約者となり、婚約の儀の夜にゴドウィン家がクーデター。王子は両親を失い、王都を追われる
  • 中盤:庇護者バロウズ家の裏切りが露見し、王子は黎明の紋章を宿す。セラス湖の城を本拠地に勢力を広げるが、新女王親征の場でリオンが倒れ、サイアリーズが離反する
  • 真相:親征後にガレオンが語る。フェリドを殺したのは暴走した太陽の紋章で、女王を斬ったのはフェリドに後事を託されていたゲオルグだった
  • 終盤:サイアリーズは貴族を共倒れにさせるために憎まれ役を演じ、王都で力尽きる。ギゼルは一騎打ちに敗れ、マルスカールは始祖の地で太陽の紋章を解き放ち、最後の敵「太陽の紋章の化身」が現れる
  • 結末:108星と戦死者なしを達成すればリオンは生還し、リムスレーアとの会話の条件も満たしていれば女王騎士長になる道を選べる(満たさなければ旅立ち)。達成できなければリオンは命を落とす。本拠地を守り抜く選択は108星の道を閉ざす

太陽の紋章は、国を守る力であると同時に、宿した者の心を焼く力でした。母はその力で町を焼き、夫を失い、旧友の剣に倒れます。叔母は国を変えるために裏切り者の名を選び、敵の当主は国を強くするために紋章の力を解き放ちました。その中で王子が最後まで手放さなかったのは、力ではなく人のつながりです。『幻想水滸伝Ⅴ』は、シリーズの骨格を最も丁寧に組み直した作品であり、家族の物語として今も高く評価されています。