セールスでAIに惨敗。人工無脳より人類無能?
今日も、AI上司に続いてAIの話題です。
使ってますか? AI。
日本はAI後進国と、毛髪が後進している・・・失礼。本人が前進している日本一の経営者こと孫正義も言っていますが、まったくその通りなのでしょう。
でも、まったく使ってないか、というとそうでもなくて、LINEと連携したチャットボットなんてよく見かけますよね。
銀行のチャットボットで、
と聞けば、
と返してくれるようなものです。
あれは、ディープラーニングしているわけではなくて、事前に教師データを基に教育したものです。
(教師データっていうのは、何が正解で、何が不正解かというような情報のリスト)
なので、みんなが想像するようなAI、つまりは囲碁世界チャンピョンになったアルファGOだとか、アニメの中に住む青ダヌキだとかとはちょっと違うわけです。
そういう人工知能と区別するために、人工無脳なんて言葉を使ったりしますし、揶揄して「人工無能」なんて言ったりします。
しかし、「Marketing Science」というサイトで公開された調査結果もそうですけど、その人工無脳にすら人間は勝てない、なんてことがあります。
人工無脳、チャットボットが、人工無能なのだとしたら。
それに勝てない人間はなんなんでしょうか。
人類無能なんでしょうか。
ともあれ。
調査結果によると、セールスの分野でも人類はAIに大敗したそうです。
セールスでもAIに人間は勝てません。
セールスでAIに惨敗の理由:AIの得意分野と売上
人間をロボットに喩えたら、どんなタイプでしょうか。
それこそ、人工知能。ドラえもんに似たタイプだと思います。
何かに特化したわけではなくて、いろいろなことができるように設計されているロボットです。
泳ぐより潜水艦。
走るより自動車。
考えるよりパソコン。
どれも、人間よりマシーンの方が優れていますよね。
ただ、人間は泳ぐことも、走ることも、考えることもできます。
こういうのを汎用型といいます。
チャットボットはどうでしょうか。
チャットボットは泳ぐことはできません。走ることもできません。人のように考えることもできません。
それだけ聞くと、人間より劣っているように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。
これは優劣ではなくて特徴です。
チャットボットをはじめとするAIは、基本的に特化型です。
何か、一つのことをやらせるために、機能、性能を強化します。
今回の調査でいえば、セールスに特化したというわけですね。
その結果、調査では、人間より4倍もの売り上げを確保したそうです。
セールスというのは、臨機応変な対応が求められるように思えますが、実はそうでもなく、パターンの学習でどうにかなる場合が多いです。
例として、某ネットワークビジネスの場合、素人でも勧誘できるように、超絶なマニュアルが存在します。
Aと言われたら、X。
Xに対して、Bと言われたらYで、Cと言われたらZ。
BでもCでもなければ、P。
と言った具合にです。
こうやって契約まで持っていくってわけですね。
「素人でもできる」
というのが重要なところで、つまりは、人間として、コミュニケーションが卓越していなくても、成り立つということです。
こういう特化した作業に対して、人間がAIに勝てる余地はほぼありません。
セールスでAIに惨敗の理由:AIのメンタルヘルスと経費
セールスとコールセンター業務はとてもストレス値が高いことで有名です。
離職率も高い業務ですよね。
それに、本心から「これはいい製品だ!」と思えない限り、善意が咎めてしまったりもするでしょう。
そういう良心の呵責みたいなものがAIにはありません。
必要だからやっているだけです。その結果・・・
なんて悩みはありません。
コールセンターには、リフレッシュルームやマッサージが併設されていることも、そのストレス値の高さを物語っています。
が。
「マッサージして欲しいです!」
なんていうAIはいません。
余計に経費もかかりません。
セールスでAIに惨敗の理由:まとめ
今日は、「セールスでも人間はAIに勝てない」という話をお伝えしました。
理由は、大きく2点あります。
- 売上UP:セールストークを強化学習させれば、AIでも物を売れる。
- 経費削減:物を売る、拒絶されるということでAIはメンタルを損なわない。
今ではそれらに加えて、導入コストも安くなってきていますしね。
セールスはきっとどんどんAIに置き換えられていくことでしょう。
なぜなら、AIは型にハマったことが得意だからです。
パターン通りに契約させることを「型に嵌める」って言いますしね。
了