ハデス2は、Supergiant Gamesが開発するローグライクアクションRPGの傑作続編として、前作の圧倒的成功を受けて制作されている注目のタイトルです。2024年5月から早期アクセス版が配信され、Steam上で94%の「非常に好評」評価を獲得している本作が、Nintendo Switch 2への対応も決定しています。冥界の王女メリノエを主人公に、黒魔術と新たな戦闘システムを駆使して時の巨神クロノスに立ち向かう壮大な物語が展開されます。
ゲーム基本情報
タイトル: ハデス2 (Hades II)
ジャンル: ローグライクアクションRPG
開発・発売: Supergiant Games
早期アクセス開始日: 2024年5月5日
対応プラットフォーム: Windows PC (Steam)、macOS、Nintendo Switch 2（予定）
プレイ人数: 1人
CEROレーティング: 未発表
早期アクセス価格: 3,400円（税込）
正式版発売日: 未発表
Nintendo Switch 2版は2025年4月2日の「Nintendo Direct: Nintendo Switch 2」で発表されており、1080p解像度・60fps動作でスムーズなプレイが確認されています。オリジナルSwitchでは720p動作となる予定です。
前作の圧倒的成功を継承する期待作
『ハデス2』の前作である『ハデス』は、ローグライクアクションRPGというジャンルに革命をもたらした傑作として知られています。100万本以上の売上を記録し、Metacriticで「Universal Acclaim」を獲得、さらに50以上のメディアでGame of the Year受賞、GDC Awards 2021でGame of the Year受賞、ゲーム史上初のHugo Award受賞など、数々の栄誉に輝きました。
TIME Magazine 2020年の「Top 10 Best Video Games」では第1位に選出され、The Game Awards 2020では「Game of The Year」にノミネートされるなど、インディーゲームとしては異例の高評価を獲得しています。この圧倒的な成功を受けて開発された『ハデス2』は、既に早期アクセス段階でありながら前作を上回る完成度を誇っています。
冥界の王女メリノエの新たな冒険
『ハデス2』では、前作の主人公ザグレウスに代わり、冥界の王女メリノエが新たな主人公として登場します。メリノエはザグレウスの血族であり、前作同様に「不死」の力を持っているため、ローグライクシステムとの高い親和性を維持しています。
メリノエの最大の特徴は黒魔術を駆使する戦闘スタイルです。前作のザグレウスが物理的な武器を主体とした戦闘を行っていたのに対し、メリノエは魔法と武器を組み合わせた多彩な戦闘が可能です。杖を振ることで魔法弾を放ち、敵に様々な効果を与える魔法システムが新たに導入されています。
革新的な戦闘システムの進化
『ハデス2』の戦闘システムは前作から大幅に進化しており、特に以下の新要素が注目されます。
マナシステムの導入
すべての武器で溜め攻撃が可能になり、それに伴って「マナ」という新しいリソースが追加されました。これにより、単純に攻撃ボタンを連打するだけでなく、マナの管理を考慮した戦略的な戦闘が求められるようになりました。マナを効率的に使用することで、より強力な攻撃や特殊能力を発動できます。
ドレスシステム
全く新しい要素として「ドレス」システムが追加されています。ドレスはその周回のみ有効となるアイテムで、装備することで数値分のアーマー（追加HP）とバフ効果を獲得できます。ただし、アーマーが破壊されるとドレスのバフ効果も同時に失われるため、防御とリスク管理の新たな戦略要素となっています。
新武器システム
メリノエの基本装備として二刀流の短剣が登場し、その中には三日月型の特徴的な形状を持つ「ハルパー」という武器が含まれています。また、魔法攻撃専用の杖も追加され、物理攻撃と魔法攻撃を使い分ける戦術的な深みが生まれています。
ストーリー・世界観の深化
『ハデス2』のメインストーリーは、時の巨神クロノスがオリンポスを戦火に包み、冥界をも支配下に置いたという設定から始まります。メリノエは「辻の郷」という新たな拠点を代表として、クロノスに対抗するための戦いを繰り広げます。
前作が「冥界からの脱出」をテーマにしていたのに対し、今作は「冥界の奪還」がテーマとなっており、ちょうど正反対の構造を持っています。この設定変更により、プレイヤーは守るべきものを持った立場から戦いに挑むことになり、前作とは異なる感情的な深みを体験できます。
ギリシャ神話を基盤としながらも、Supergiant Games独自の現代的な解釈が加えられており、古典的な神話の登場人物たちが魅力的なキャラクターとして描かれています。メリノエとオリンポスの神々、そして辻の郷の住人たちとの関係性が丁寧に描写され、ローグライクゲームでありながら深いナラティブを楽しめます。
キャラクター紹介
メリノエ（主人公）
冥界の王女であり、本作の主人公。黒魔術を得意とし、不死の力を持っています。ザグレウスの血族として、前作との繋がりを感じさせるキャラクターデザインが特徴的です。プレイヤーの行動によって様々な神々や住人たちとの関係が発展していきます。
クロノス（時の巨神）
本作のメインアンタゴニスト。時を司る巨神として絶大な力を持ち、オリンポスと冥界を支配下に置いた存在です。メリノエが打倒を目指す最終的な敵として、物語の中核を担っています。
オリンピアンの神々
前作に引き続き、様々なオリンピアンの神々が登場し、メリノエに力を貸してくれます。最新のアップデート「The Warsong」では戦神アレスが新たに追加されており、今後のアップデートでも新しい神々の参戦が期待されています。
グラフィックス・サウンドの芸術的完成度
Supergiant Gamesの代名詞とも言える美麗なアートワークは、『ハデス2』でも健在です。アートディレクターのJen Zeeによる独特のアートスタイルは、ギリシャ神話の神秘的な世界観を現代的にアレンジし、プレイヤーを魅了し続けています。
メリノエのキャラクターデザインは前作のザグレウスとは異なる魅力を持ち、黒魔術使いとしての神秘的な雰囲気と王女としての気品を兼ね備えています。冥界の新エリアや辻の郷の環境デザインも非常に詳細で、探索の楽しみを高めています。
音楽面では、作曲家Darren Korbが手がける楽曲が再び素晴らしい仕上がりを見せています。前作で高く評価された音楽の質を維持しながら、メリノエの物語に適した新しい楽曲が追加されています。戦闘BGMの迫力、探索時の神秘的な雰囲気、キャラクター同士の会話シーンでの感情的な音楽など、すべてが高い水準で制作されています。
マルチプレイヤー要素
『ハデス2』は基本的にシングルプレイヤー専用のゲームとして設計されており、従来的なマルチプレイヤー機能は搭載されていません。しかし、プレイヤー同士でのスコア比較や攻略情報の共有など、コミュニティを通じた間接的な交流要素は豊富に用意されています。
Steam版では実績システムを通じてプレイヤーの進行状況を確認でき、各種チャレンジの達成状況を友人と比較することが可能です。また、様々な攻略法やビルド構成を共有するコミュニティも活発で、ソーシャルな楽しみ方も提供されています。
DLC・追加コンテンツ情報
現在、『ハデス2』は早期アクセス段階にあり、定期的な大型アップデートを通じてコンテンツが拡張されています。主要なアップデートには以下があります：
The Olympic Update（2024年10月配信）: 新しいオリンピアンの神々と追加エリアが実装されました。
The Warsong Update（2025年2月配信）: 戦神アレスの追加と地上ルートの最終決戦が実装されました。
2025年初頭には、さらなる大型コンテンツアップデートが予定されており、最終決戦の完全版実装が計画されています。正式版リリース時には、現在の早期アクセス版よりも大幅に拡張されたコンテンツ、Steam実績システム、そして物語のトゥルーエンドが追加される予定です。
システム要件とプラットフォーム対応
PC版の詳細なシステム要件については、Steamの商品ページで最新情報を確認することをお勧めします。一般的には中程度のゲーミングPCでも快適に動作するよう最適化されています。
Nintendo Switch 2版については、1080p解像度・60fps動作が目標とされており、携帯機でも快適なプレイ体験が保証されています。また、オリジナルSwitchでも720p解像度での動作が予定されており、幅広いユーザーがアクセスできるよう配慮されています。
ファイルサイズや具体的なシステム要件については、各プラットフォームの正式版リリース時に詳細が発表される予定です。
評価・レビューまとめ
『ハデス2』は早期アクセス段階でありながら、既に非常に高い評価を獲得しています。Steam上では94%の「非常に好評」評価を記録し（配信開始時は98%の圧倒的好評）、6万件を超えるユーザーレビューが寄せられました。
多くのレビューで「前作のおもしろさを軽々と超えてきた」「アーリーアクセスとは思えない高い完成度」「前作ファンも新規プレイヤーも満足できる出来栄え」といった高評価が寄せられています。特に、新しい戦闘システムの奥深さ、キャラクターデザインの魅力、そして相変わらず素晴らしい音楽が絶賛されています。
前作『ハデス』がMetacriticで「Universal Acclaim」を獲得し、50以上のメディアでGame of the Yearを受賞したことを考えると、『ハデス2』も同様の高評価を受ける可能性が非常に高いと予想されます。
購入ガイド・おすすめポイント
『ハデス2』は以下のようなプレイヤーに特におすすめです：
前作ファン
『ハデス』を愛したプレイヤーにとって、『ハデス2』は間違いなく必須のタイトルです。前作の魅力を継承しながら、新しい要素で大幅にパワーアップした体験を提供します。
ローグライク初心者
Supergiant Gamesのタイトルは、ローグライクジャンルの中でも特にアクセシビリティが高く設計されています。失敗から学ぶ楽しさと、徐々に強くなっていく達成感を味わえます。
ストーリー重視のプレイヤー
単なるアクションゲームではなく、深いナラティブとキャラクター描写を楽しみたいプレイヤーにも最適です。ギリシャ神話を現代的に解釈した世界観は非常に魅力的です。
Nintendo Switch 2ユーザー
携帯機で本格的なローグライクアクションRPGを楽しめる機会は貴重です。通勤や移動中にも高品質なゲーム体験を楽しめます。
類似作品・シリーズ作品との比較
ローグライクアクションRPGジャンルには多くの優秀な作品がありますが、『ハデス2』は独特の位置を占めています。
Dead Cellsとの比較
『Dead Cells』は優秀なローグライクアクションですが、『ハデス2』はより深いストーリーとキャラクター描写に重点を置いています。アクションの爽快感では両者とも高いレベルにありますが、ナラティブ面では『ハデス2』が圧倒的に優れています。
Risk of Rain 2との比較
『Risk of Rain 2』は3Dローグライクとして人気ですが、『ハデス2』は2Dアクションに特化することで、より精密で美しい戦闘体験を提供します。また、キャラクター同士の関係性や物語の深みでは『ハデス2』が勝っています。
The Binding of Isaacとの比較
ローグライクジャンルの代表作の一つですが、『ハデス2』はより洗練されたビジュアルと音楽、そしてアクセシブルなゲームプレイを提供します。難易度の調整も絶妙で、より幅広い層が楽しめます。
Supergiant Gamesの開発哲学
Supergiant Gamesは2009年の設立以来、一貫して「自由への探求」をテーマにしたゲームを制作してきました。『Bastion』『Transistor』『Pyre』『Hades』、そして『ハデス2』まで、すべての作品に共通するのは、美しいアートワーク、印象的な音楽、そして深いナラティブです。
小規模なインディースタジオでありながら、AAAタイトルに匹敵するクオリティを実現しているのは、チーム全体の芸術的なビジョンが統一されているからです。アートディレクターのJen Zeeと作曲家のDarren Korbが全作品に関わることで、統一感のある世界観を創造し続けています。
Nintendo Switch 2での新たな可能性
Nintendo Switch 2版『ハデス2』は、携帯機でのローグライクアクション体験に新たな可能性をもたらします。1080p解像度での美麗なグラフィック、60fps動作による滑らかなアクション、そしてどこでも楽しめる携帯性が組み合わさることで、これまでにない体験を提供します。
Joy-Con 2の新機能を活用した独自の操作体験や、Nintendo Switch 2特有の機能との連携も期待されており、他プラットフォームでは味わえない魅力が追加される可能性があります。
まとめ：ローグライクアクションRPGの新たな頂点
『ハデス2』は、前作『ハデス』の圧倒的な成功を受けて開発された、ローグライクアクションRPGジャンルの新たな頂点となる作品です。冥界の王女メリノエを主人公とした新しい物語、革新的な戦闘システム、そして相変わらず素晴らしいアートワークと音楽が組み合わさり、プレイヤーに前例のない体験を提供します。
早期アクセス段階で既に94%の高評価を獲得している本作は、正式版リリース時にはさらなる高みに到達することが期待されます。Nintendo Switch 2での展開により、より多くのプレイヤーがこの傑作に触れる機会を得ることになり、ローグライクジャンルの普及にも大きく貢献するでしょう。
前作ファンはもちろん、ローグライク初心者からストーリー重視のプレイヤーまで、幅広い層が楽しめる『ハデス2』。正式版の発売とNintendo Switch 2版の登場を心待ちにしていてください。
