ニュース雑談

COP25開幕 温室効果ガス削減目標の上積みなど焦点

COP25について、Yahooニュースが以下のように報じた件についての感想です。

第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)が2日、スペインの首都マドリードで開幕した。温暖化対策の国際ルール「パリ協定」の本格実施を来年に控え、各国が温室効果ガスの削減目標の引き上げや、新たな排出抑制策を打ち出す機運が高まるか注目される。パリ協定の運用の具体的な仕組みづくりで合意できるかも焦点だ。
by Yahooニュース

この記事のライター
manami_Yさん
ライターさんのプロフィール
英語学習のためオーストラリアに留学し、先月帰国した30代です。
国際情勢や環境問題に大変興味があり、日々最新情報を得るよう努めています。趣味は読書と言語学習です。

【ニュース感想】COP25温室効果ガス削減について、どんな人に読んで欲しいか

特に若い世代には必ず読んで欲しいです。
なぜなら、このニュースを紐解くと、必ず知らなければならない論点が詰まっています。

この記事を読んだ方々は、なぜ合意に至るのが困難なのか疑問を持たれると思います。

しかし先進国と発展途上国の対立、アメリカと中国の非協力的態度、経済発展と環境問題との利益相反関係、安全保障と環境問題との関係など、国際社会に生きる中で、日本の立ち位置がどこにあるのか、なぜ海外NPOが日本を非難しているのか、相手の立場を理解するのは非常に大切です。
またエコエネルギーに懐疑的な人々や、環境問題に無関心な人々にも読んでいただき意見を聞くのが重要と思います。
そこにはなぜ日本において環境問題が大きく対策されないかについての理由があるはずです。

【ニュース感想】温室効果ガス削減目標の上積みなど焦点

COPが開幕しましたが、今年は特に環境問題に対する意識が世界的に向上し、削減目標の上積みの機運が高まっているといえます。
その中で日本は東日本大震災以降、火力発電に回帰したことや国を挙げての環境保護への取り組みに先進国の中では遅れをとっていることもあり、特に海外の民間団体から厳しい目を向けられている現状があります。
この記事ではその点が鋭く指摘されており、日本が小泉進次郎氏の下、石炭火力発電についてどのような立場を表明するのかが日本の焦点になると述べています。
私はまさにその通りで、日本政府の姿勢が改めて国際的な場で問われる場として、注目しています。

日本は地震大国であり、その地理的特性と原子力発電の不祥事により原発に対する根強い不信感が生まれました。
エコエネルギーに対するネガティブなイメージは原発事故から生まれたと考えられます。
そして原発推進派がエコエネルギーとして原子力発電を宣伝してきたことがあり、エコエネルギーというイデオロギーに対しても不信感が根付いたのが現状と思われます。
グレタ・トゥーンべリさんの活動に触発された世界的な運動においても、日本では各国ほど大規模な運動が見られなかったのが、それを反映していると考えられます。
しかし、エコエネルギーの概念は原子力発電に限られたものではありません。
太陽光、風力、波力など、また自然の力を利用したエネルギーは他にも見出されるでしょう。
エコエネルギーは決して不信の目で見られるべきものではなく、むしろこの切迫した状況ではポジティブな意味を積極的に宣伝され利用されなければなりません。
これから数年内の対応こそが、気候変動を止められるかの大きなターニングポイントであることを、日本では利害関係者の圧力でしょうか、原発事故で被害に遭われた方への配慮でしょうか、あまり報道されていません。
しかしグレタさんの言った通り、科学者の言葉に耳を傾けて、冷静に判断することが必要不可欠です。
もちろん原発事故で苦しまれた人々に対して配慮は求められます。
世間が発電会社に対し厳しい目線から監視することはやはり大事です。
しかし、エコエネルギー化を後退させてはなりません。

日本は効率化された火力発電を利用し輸出しています。

今回も大臣はその点をアピールするでしょうが、国際世論はそれだけで納得するとは思えません。
日本の地理的特性を十分に説明し、そしてこれからのエコエネルギーの推進に関する具体策と積極的な姿勢を示してはじめて、合意が得られるのではないかと考えられます。
またそのような政府の示す方針は当然日本の世論を無視したものであってはなりません。
日本において、これらの論点がどれだけ、どの程度報道され議論されているでしょうか。

環境問題について、温暖化対策は不要と述べる識者を度々テレビで見てきました。
たしかに温暖化については不確実性を含んだ結論しか出すことはできません。
しかし現在の主要理論は、不確実性を含んだうえで出されたもので、90パーセント以上の確率で人為的要素が温暖化を招いていると結論づけています。
これに対し明確に理論的に反論できない限り、無責任な発言は当然慎まれるべきです。
視聴者に誤解を与えることになります。
このような中で醸成された世論は、到底国際世論とはかけはなれたものとなり、合意を困難とするでしょう。

日本においても、異常気象が近年多発しています。
沖縄のサンゴ礁は大量死しています。
外国においては特に深刻です。
オーストラリアではグレートバリアリーフが1980年代から大量に失われてきており、経済活性に伴う温暖化との関連を疑う余地がありません。
また森林火災が発生しやすくなり、大規模な洪水を引き起こします。
特にアフガニスタンにおいても温暖化に伴い土地が枯れ果て農民が難民となり、児童婚、テロの温床となっています。
今現在発生していることです。

世界の安全保障においても、温暖化は密接に影響しており、避けて語れない重要な要因となっています。

日本は、特に世間の人々は、このような悲惨な状況をどう考えているのでしょうか。
そもそも、目にしている人がどのくらいいるのでしょうか。
このニュースをどれだけの人がどれだけの関心を持ってみているかを探ることにより、日本の国際社会への関心の程度が図れるのだと思います。
このニュースは単に気候変動に関する情報だけではなく、多分に複雑な国際社会を示しており、とても重要なものと思います。

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