【PSYREN -サイレン-】W.I.S.E(ワイズ)と星将一覧ネタバレ解説|メンバーの能力・正体・最期

PSYREN -サイレン-は、赤いテレホンカードに呼び出された若者たちが、文明の滅びた10年後の日本と現代を行き来する物語です。荒野に変わった2018年の日本で、生き残った人々を狩り、怪物「禁人種(タヴー)」を従えて君臨していたのが、超能力者の集団W.I.S.E(ワイズ)でした。首領は天戯弥勒、その下に「星将」と呼ばれる幹部たちが並びます。この記事では、W.I.S.Eの成り立ちからグリゴリ実験体とのつながり、星将一人ひとりの能力と最期、直属部隊スカージ、そして現代と未来で分かれた組織の結末まで、原作漫画の内容を整理します。
ネタバレ警告:この記事は原作漫画の最終話までの重大なネタバレを含みます。W.I.S.E首領と元老院の正体、星将の死亡と生存、最終回でのW.I.S.Eの行方まで書いています。アニメで初めて作品に触れる方はご注意ください。
この記事の基準:原作漫画(全16巻・全145話)の内容を扱います。巻の収録話と題は集英社の公式目次と単行本紹介文で確認しました。人物の経歴や能力、どの出来事が何話(CALL.)にあたるかは、ファンWiki(PSYREN -サイレン-@wiki)、英語版ファンWiki(PSYREN Wiki)、日本語版Wikipedia、アニヲタWiki、ファンWikiが記録した連載時のジャンプ本誌のあらすじ文・アオリ文、連載当時の感想ブログを照らし合わせたファンの整理で、目安です。星将の番号(第一〜第七)は歴史の変化に合わせて入れ替わるため、番号には「何回目のゲームの時点か」を添えています。小説版の内容は「小説版では」と分けて書きます。いずれも2026年10月15日に確認した情報です。
W.I.S.Eとは|結論の要約
W.I.S.Eは、未来のサイレン世界を力で支配するサイキッカーの組織です。物語の大筋はストーリー全ネタバレ解説にまとめています。ここではW.I.S.Eの側から全体を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 首領 | 天戯弥勒(あまぎ みろく)。W.I.S.Eの設立者で、正体は政府の秘密研究機関グリゴリの実験体06号 |
| 元老院 | 星将より上の位。ミスラが所属し、その正体は世界崩壊を仕組んだ真の黒幕(弥勒も元老院に数える資料がある) |
| 星将(せいしょう) | 幹部。3回目のゲームの時点ではグラナ・ジュナス・シャイナ・カプリコ・ドルキの5人。5回目のゲームの時点ではウラヌスとヴィーゴが加わり、英語版ファンWikiはドルキを含む7人とする(ドルキの番号は作中で明言なし) |
| 部隊 | 第二星将ジュナス直属の精鋭部隊スカージ、ドルキが率いる特別警備小隊 |
| 拠点 | 首都アストラル・ナーヴァ、各地のサイレン塔 |
| 戦力の源 | 体に埋め込む核「イルミナ」と、それで人間を改造した禁人種 |
| 結末 | 未来では星将の多くが戦死し、弥勒とグラナが命と引き換えに星を喰う者クァト ネヴァスを止める。現代の最終決戦で倒されたのはミスラで、弥勒は星将たちとともに姿を消す |
なお「W.I.S.E」が何かの略なのか、名前の由来は何かについて、原作や公式資料での説明は確認できませんでした。集英社の5巻と7巻の紹介文は「ワイズ」、13〜15巻の紹介文は「W.I.S.E」と表記しています。
成り立ち|グリゴリの実験体たちがつくった組織
W.I.S.Eの中心には、グリゴリと呼ばれる政府の秘密研究機関の元実験体がいます。グリゴリは子どもにPSIの実験を繰り返していた機関で、日本語版Wikipediaと英語版ファンWikiの整理では、計画は2期に分かれていました。
- 第1期計画:01号(のちのグラナ)、03号(のちのウラヌス)など。01号は胎児の段階から処置を受けたプロトタイプで、作中の16年前、11歳のときに施設を壊滅させて脱走した(ファンWiki、日本語版Wikipedia)
- 第2期計画:05号(のちのジュナス)、06号(天戯弥勒)、07号(弥勒の双子の姉で、ネメシスQの主)など。弥勒は18歳の誕生日に職員の射場公一を唆してPSIを抑える装置を切らせ、射場以外の職員を殺して脱走した。05号もこのとき逃げ出している(日本語版Wikipedia、英語版ファンWiki)
実験体時代の弥勒は、天井を見つめて宙(そら)と話をしていると言うようになっていました。ファンWikiは、これがミスラとの接触によるもので、弥勒が見るようになった羊と狼の夢もミスラが見せていたと整理しています。人として扱われなかった怒りに、外から火を注いだ存在がいたわけです。
一方、星将のうちシャイナ・カプリコ・ドルキ・ヴィーゴは、英語版ファンWikiのグリゴリ実験体の一覧に入っていません。学生、施設の孤児、暴力に明け暮れる男、連続殺人犯と、出自はばらばらです。W.I.S.Eは、グリゴリの生き残りを核に、力を持て余した能力者を集めた組織だと言えます。全体の構造は図1のとおりです。

未来での支配|宣戦の儀から転生の日へ
アゲハたちがW.I.S.Eの名を知るのは、3回目のゲーム(4〜5巻)です。カブトの叔父・霧崎塔二の山荘で見つけたDVDには、W.I.S.Eの決起集会「宣戦の儀」が記録されていました。日付は2009年12月2日。ローブに仮面姿の男たちが市街地を壊し、立ち向かったエルモア・ウッドの子どもたちが返り討ちにされる映像です。直後に現れた星将ドルキによって、そこが10年後の2018年だと分かります。集英社の5巻紹介文も、ドルキを「“ワイズ”の一員」と紹介しています。
犬居事件(6〜7巻)のあとに見直したDVDでは映像が変わり、弥勒は素顔で現れ、子どもたちを手にかけるのは主にジュナスになっていました(ファンWikiの一部はジュナスとドルキとする)。さらに4回目のゲームで知った歴史では、ファンWikiの年表によると宣戦の儀は2009年12月10日に東京・代々木公園で行われ、大阪・仙台・名古屋などが破壊されます。2010年1月7日の転生の日(リバースデイ)に巨大隕石ウロボロスの中身が地球を覆い、文明は崩壊しました。
崩壊後のW.I.S.Eは、生き残った人々を捕らえて禁人種に改造し、新しい秩序を築いていきます(アニヲタWiki、日本語版Wikipedia)。支配を支えたのが次の仕組みです。
- アストラル・ナーヴァ:W.I.S.Eの首都。弥勒はここで生命の結晶を育て、新世界を生む準備を進めていた
- サイレン塔:禁人種を生み出す施設で、周囲を禁人種がうろつく危険地帯(ファンWiki)
- イルミナ:禁人種の核の正式名称。体に移植する「イルミナス・フォージ」でPSIが強まり、老化が遅れ、大気中のPSIを取り込んで食事も要らなくなる。拒絶反応で心が壊れると禁人種になり、移植した者は直射日光を浴びると、ファンWikiでは窒息、日本語版Wikipediaでは消滅するとされる
このイルミナの技術を与えたのがミスラで、本当の目的は宿主の力を集めてクァト ネヴァスへ送ることでした(ファンWiki、アニヲタWiki)。弥勒・グラナ・カプリコの3人はイルミナを付けていません。禁人種そのものの仕組みは別の記事に回し、ここではW.I.S.Eの戦力として押さえておきます。
元老院のミスラ|W.I.S.Eを動かした影
日本語版Wikipediaによると、星将よりさらに上にはW.I.S.E元老院があります。連載時の本誌のあらすじ文(ファンWikiの記録)にも「元老院のミスラ」とあり、ミスラが元老院の一員なのは確かです。英語版ファンWikiは弥勒とミスラの2人を元老院とし、連載当時の感想ブログにも弥勒が元老院を名乗る台詞の紹介がありますが、ファンWikiの登場人物一覧は元老院をミスラだけにしています。
ミスラは一人称が「ボク」の女性で、「かがり火」とも呼ばれ(能力名か呼び名かは資料で割れる)、現代では予知に近い力で弥勒を支えていました。その正体は、ウロボロスの中にいる星を喰う生命体クァト ネヴァスの意志を伝える代弁者でした。アストラル・ナーヴァ決戦の終盤(16巻)でミスラは弥勒を裏切り、W.I.S.E全体を利用していたことが明らかになります。黒幕としてのミスラの詳しい正体は、別の記事で扱います。
星将一覧|番号・能力・最期
星将の番号は固定ではありません。現代でアゲハたちが動いた結果、5回目のゲームの未来ではウラヌスとヴィーゴが加わり、シャイナとカプリコの番号が下がっていました。下の表と図2で全員を比べられます。
| 星将 | 出自 | 3・4回目のゲームの時点 | 5回目のゲームの時点 | 未来での結末 |
|---|---|---|---|---|
| グラナ | グリゴリ01号 | 第一 | 第一 | 弥勒とともにクァト ネヴァスを止めて死亡 |
| ジュナス | グリゴリ05号 | 第二 | 第二 | イルミナの力を奪われ戦闘不能。生存 |
| シャイナ | 現代では学生 | 第三 | 第四 | 雨宮とアビスに敗れ消滅 |
| カプリコ | 施設の孤児・八星理子 | 第四 | 第六 | 生存 |
| ドルキ | 暴力に明け暮れる男 | 第五(3回目の時点。4回目は資料で割れる) | 作中で明言なし(第七とする資料あり) | 4回目のゲームでカイルに倒される |
| ウラヌス | グリゴリ03号 | 未加入 | 第三 | カイルとフレデリカに敗れ消滅 |
| ヴィーゴ | 連続殺人犯・鬼瀬鋭二 | 未加入 | 第五 | マリーを守ろうとしてミスラに殺される |
番号の変化はファンWiki・英語版ファンWiki・日本語版Wikipediaの整理です。シャイナについてファンWikiは、5回目の歴史では最初からこの序列だった可能性も挙げています。ドルキは5回目のゲームの未来に登場せず、日本語版Wikipediaは第七星将としつつ「作中で明言はされていない」と断っています。ドルキの4回目のゲームの時点の番号も、日本語版Wikipediaは3回目の失敗の責任を問われて降格したとし、ファンWikiの「ゲームの経過」は第五星将のまま扱っていて、資料で割れます。

グラナ|第一星将・グリゴリ01号
未来では「天修羅のグラナ」と名乗る大男です。豪快に見えて急に落ち込む面倒な性格ですが、実験で感情を消されており、その振る舞い自体が人間らしさを装うものでした(日本語版Wikipedia、アニヲタWiki)。PSIは桁外れのテレキネシスで、太陽光をねじ曲げて一点に集める日輪“天墜”(にちりん てんつい)を使います。未来ではW.I.S.Eの塔を短時間で組み上げ、弥勒から組織の実務を任されていました。
現代では11巻(CALL.94〜96ごろ)で弥勒と戦って右目を潰され、敗れて仲間に加わります。4回目のゲームで知った歴史では、転生の日のあとシャイナとともに八雲祭・雹堂影虎と戦い、2人を死なせたとされます。アストラル・ナーヴァ決戦ではフレデリカや朧を退けて祭と戦いますが、ミスラの裏切りを知ると戦いを打ち切り、ミスラを背後から打ち砕きました(CALL.139前後)。最期は弥勒とともに星の中心へ向かい、命と引き換えにクァト ネヴァスを止めます。イルミナを付けなかったのは、ミスラを信用していなかったからだと日本語版Wikipediaは説明しています。
ジュナス|第二星将・グリゴリ05号
殺しをためらわない凶暴な男で、二つ名はPSIと同じ神刃(カミキリ)。刃の形のバーストを操り、周囲のPSIに反応して砕ける刀を無数に並べる毘沙門・叢(びしゃもん むら)、武器からバーストの刃を飛ばす毘沙門・礫(びしゃもん つぶて)、刃を集めて振り回す阿修羅・解(あしゅら かい)を使います。変化後のDVDでは、毘沙門・叢でエルモア・ウッドの子どもたちを殺していました。
現代では11巻(CALL.90〜93)で、弥勒の命令ではるかぜ学園に潜り込み、絵を実体化する少女・八星理子を連れ出します。影虎と激突し、三日三晩追い回されました。5回目のゲームでは、開始5日前にネオ天草を壊滅させて根(ルート)の場所を聞き出し(CALL.111)、スカージを率いて根を襲撃。アゲハとシャオを圧倒し、駆けつけたアゲハの父・朱鳥に一時は押されますが、力尽きた朱鳥を退けます。しかし飛龍たちが空に開けた穴から太陽光が差し込み、撤退しました(14巻)。最終決戦では影虎と再び戦う最中、ミスラの裏切りで、体のイルミナを通じて力を奪われて倒れます(CALL.139、連載当時の感想ブログ)。カプリコにかばわれ、未来の星将でカプリコとともに生き残りました。
シャイナ|第三星将から第四星将へ
金髪で誰にでも丁寧語を使いながら、格下を見下す慇懃無礼な青年です。PSI研究を担当し、PSIは自分や周囲の物を転送する瞬間移動で、六角柱の空間ごと転送する六方転晶系(ヘキサゴナル・トランスファー・システム)を使います。現代では普通の学生でしたが、弥勒の呼びかけに応じてW.I.S.Eに加わりました(日本語版Wikipedia)。
3回目のゲーム(CALL.43)でアゲハに追い詰められたドルキを救い、4回目のゲームでは飛龍を上空4000メートルへ、朧を禁人種の廃棄場所へ飛ばしてドリフトを壊滅寸前に追い込みます。集英社の8巻紹介文も、シャイナの瞬間移動の前に飛龍と朧がなす術なく敗れると書いています。それでもシャオとフレデリカには押されて退きました。最後はアストラル・ナーヴァ決戦で、ノヴァを身につけた雨宮桜子ともう一人の雨宮であるアビスの連携に敗れ、イルミナを破壊されて消滅します(CALL.132「半身」)。雨宮とアビスについては雨宮桜子のキャラクター解説で扱っています。
カプリコ|第四星将から第六星将へ(八星理子)
本名は八星理子(はちぼし りこ)。星将でただ一人の女性で、最年少です。額の傷は崖から落ちたときのもので、それをきっかけにPSIが目覚めたようです。PSIは描いた絵を実体化する創造者(クリエーター)(ファンWikiは「創造主」とも表記)。力を恐れた大人にスケッチブックを取り上げられていた理子は、好きなだけ描いていいと言ったジュナスについていきました(11巻)。
未来では禁人種の研究と開発を担当し、星将会議の最中にも新しい禁人種のデザインを描くほど奔放です。イルミナを付けていなかったため、ミスラに力を奪われずに済みます。最終決戦では巨大禁人種ギーガーで戦い、倒れたジュナスをかばって、影虎にこの人を愛しているからと答えました(CALL.139)。
ドルキ|第五星将(3回目のゲームの時点)
短気で横暴な、王様気取りの星将で、地域警備を担当します。PSIは任意の場所を爆破する爆塵者(イクスプロジア)で、全力時は自分を包むバーストの塊で全方位を爆撃する「星船形態」になります。
3回目のゲーム(CALL.37〜44)でアゲハたちを尋問しますが、霧崎兜の幻視に攻撃を読まれ、アゲハの「暴王の流星」で右腕を失い、シャイナに救われました。4回目のゲームでは、1年以上生きられる確率が0.5%以下になる2個目のイルミナを付けて再戦し、アゲハを追い詰めます。しかし駆けつけたカイルにイルミナを破壊され、死亡しました(CALL.65)。現代では、弥勒のテレビ中継を見た時点ではW.I.S.Eに入っていませんでしたが(ファンWiki)、16巻の約束の涙をめぐる戦いではW.I.S.E側として自衛隊を襲っています(アニヲタWiki、連載当時の感想ブログ)。詳しい経歴はドルキのキャラクター解説にまとめています。
ウラヌス|第三星将(5回目のゲームの時点)・グリゴリ03号
長いコートとマフラー、尖った髪が目印です。グリゴリ第1期の03号で、脱走したグラナを始末する刺客にされましたが返り討ちに遭い、以後はグラナに勝つため付きまといます。弥勒がグラナを倒した中継を見てW.I.S.Eに加わり、12巻の最後(CALL.107)に影で登場したあと、13巻(CALL.108)で鬼瀬鋭二とともに弥勒の前に正体を現しました。PSIは冷気を操る氷碧眼(ディープ・フリーズ)。氷の銃や槍、スケートの刃を作り、抱きついた相手を凍らせる「グラシアル・ウォール」を使います。
アストラル・ナーヴァ決戦の先鋒としてカイルとフレデリカを圧倒しますが、飛龍たちの作戦で空から太陽光が降り注ぎ、イルミナの働きが弱まります。グラナの制止にも退かず、カイルに打ち上げられてフレデリカの炎に焼かれ、消滅しました(CALL.129「最後の太陽」)。戦いにしか生きる意味を見いだせなかった最期は、同じ実験体のグラナやジュナスにも影響を残します(日本語版Wikipedia)。
ヴィーゴ|第五星将(5回目のゲームの時点)・鬼瀬鋭二
本名は鬼瀬鋭二(きせ えいじ)。生きた人間を「作品」にする連続猟奇殺人犯で、どもりながら話します。弥勒の中継を見て会いに行き、殺そうとして本能の声に止められ、仲間になりました。12巻の最後(CALL.107)に影で登場し、13巻(CALL.108)で弥勒の前に正体を現します。未来では「ヴィーゴ」と呼ばれます。PSIは物質と同化して潜り込む潜航師(ゾーン・ダイバー)で、相手の体を傷つけずに臓器を抜き取ったり、壁から無数の手足を出す「潜航師・傀儡(フリークドール)」を使ったりします。
根の襲撃では先鋒として潜り込み、シャオに敗れたかに見えて生き延び、マリーをさらいました。アストラル・ナーヴァでは自分を拒むマリーに翌日殺すと告げますが、マリーの体を新しい器にしようとしたミスラに逆らい、イルミナを抜き取られて死亡。最期はマリーに看取られました(CALL.135)。
スカージと特別警備小隊|星将直属の兵たち
スカージは第二星将ジュナス直属の精鋭部隊で、5回目のゲームの未来で登場します。生存率0.1%以下という「凝縮型イルミナ」の移植を生き延びた者だけで構成されています(日本語版Wikipedia)。
| 名前 | 特徴 | 結末 |
|---|---|---|
| デルボロ | スカージのリーダー。根の襲撃でカイルと互角に戦う | 最終決戦で、オドに化けていた朧に殺される |
| アッシュ | 牙のような歯。トランプやコインを武器にする | 霧崎兜に敗れる(CALL.119) |
| ネッカ | 鎖を操り、バーストを体にまとう女性 | フレデリカの炎で灰になる |
| バーリィ | リーゼントの大男 | 夢路晴彦に敗れる |
| オド | スーツとフルフェイスの覆面。根の襲撃でなぜかアゲハを治療する | 本物は根の襲撃より前に朧に殺され、朧が成り代わっていた |
3回目のゲームでドルキが率いていた特別警備小隊には、四つ目の怪鳥のような禁人種ギッザーニと、多くの生物を合成した巨体のゴルドフがいました。ギッザーニは雨宮に、ゴルドフは朧と飛龍に倒されています。
そのほかの構成員|遊坂葵と犬居清忠
遊坂葵(ゆさか あおい)は陸上自衛隊の研究所に勤める青年で、グリゴリの元職員・射場の友人を装いながら、W.I.S.Eとして射場を見張っていました。PSIは体内の毒物を操る甘き毒薬(キャンディ・マン)。12巻で射場を新種のウイルスで殺し、祭と雨宮を倒しますが、アゲハの「暴王の渦(メルゼズ・ボルテクス)」で致命傷を負い、研究所を爆破して死にました(CALL.107「死に様」)。日本語版Wikipediaによると、4回目のゲームで知った歴史で宣戦の儀の前日に祭を昏睡させたのも遊坂のPSIです。
犬居清忠は、闇金から金を盗んでいた窃盗グループの中心人物です。弥勒に記憶を書き換えられて操られた構成員で、正体を明かした弥勒に口封じで殺されました(7巻)。
W.I.S.Eをめぐる勢力関係
W.I.S.Eと戦ったのは、アゲハたちサイレンドリフトだけではありません。未来の伊豆の地下にある天樹の根では、生き延びたエルモア・ウッドの子どもたちが反撃の力を蓄えていました(図3)。

W.I.S.Eは根を襲ってマリーら住人をさらい、エルモア・ウッドとドリフトはそれを取り戻すため首都アストラル・ナーヴァへ攻め込みます(14〜15巻)。碓氷が島原に築いたネオ天草は、ドルキが暇つぶしに見逃していたものの、ジュナスに壊滅させられました。サイレンのゲームを仕掛けたグリゴリ07号は弥勒の双子の姉で、W.I.S.Eの内側ではミスラが組織そのものを利用していました。
現代のW.I.S.E|テレビ中継から約束の涙まで
未来で完成していたW.I.S.Eが、現代でどう形になるかも描かれます。
- 7巻:犬居の弟・三郎を名乗っていた青年が、天戯弥勒として正体を現す(CALL.55の題は「ミロク」)
- 11巻:ジュナスが理子を連れ出す一方、弥勒はグラナに挑んで勝ち、居合わせた報道のカメラを通じて、力を隠して生きる能力者に仲間になれと呼びかける。集英社の11巻紹介文はジュナスを「後の星将」と紹介している
- 13巻:中継に応じた03号(ウラヌス)と鬼瀬(ヴィーゴ)が弥勒のもとに集まる。紹介文には、新たなメンバーを加えて力を蓄えるW.I.S.Eとある
- 16巻:2009年10月25日に帰還したアゲハたちが見たのは、W.I.S.Eのテロのような破壊で封鎖された都心だった(ファンWikiの年表)。10月29日、北海道・古都霊山(ことだまさん)の約束の涙をめぐってアゲハと弥勒がぶつかる
約束の涙の戦いで、弥勒はアゲハから未来の真実を受け取ります。07号の思いと、ミスラのたくらみです。約束の涙を取り込んで戻ってきたミスラを、最後はアゲハと弥勒の連携が倒しました(CALL.141〜144)。そのあと弥勒は特異な能力を持つ人々の国を作ると言い、星将たちとともに表舞台から姿を消します。ジュナスやドルキ、ウラヌスたちが弥勒の国で暮らす姿は、小説版『another call 2』の「陽のあたる場所で」で描かれています(刊行当時のファンブログの紹介による)。
考察ポイント:W.I.S.Eは、アゲハたちが未来を変えようとするほど形を変えていきます。ファンWikiの整理では、影虎がはるかぜ学園へ向かう前の歴史の弥勒はジュナスと2人でグラナと戦ったとみられ、その戦いはテレビに映っていません。現代では影虎がジュナスを足止めしたため、弥勒は1人でグラナと戦い、その様子が中継されます。連載時の本誌のあらすじ文も、この放送で歴史が変わったのかと問いかけており、その中継に応じたウラヌスとヴィーゴが5回目の未来で星将になっていました。もう一つの皮肉は、W.I.S.Eの力の源だったイルミナそのものが、ミスラが宿主の力を吸い上げるための仕掛けだったことです。ミスラを疑ってイルミナを付けなかったグラナが最後にミスラを倒した構図は、W.I.S.Eが最初から内側に敵を抱えた組織だったことを示しています。
W.I.S.Eの結末|未来と現代で分かれた運命
| 人物 | 未来(サイレン世界) | 現代(最終回まで) |
|---|---|---|
| 天戯弥勒 | アゲハに敗れたあとミスラに裏切られ、グラナとともに命と引き換えにクァト ネヴァスを止める | アゲハと手を組んでミスラを倒し、能力者の国を作ると言って姿を消す |
| ミスラ | 正体を現してクァト ネヴァスを呼ぶが、グラナに打ち砕かれる | 約束の涙ごと消滅 |
| グラナ | 弥勒とともに死亡 | 弥勒についていく |
| ジュナス・カプリコ | 最終決戦のあと生き残った星将はこの2人(日本語版Wikipedia) | 弥勒とともに去る(小説版で国の暮らしが描かれる) |
| シャイナ・ウラヌス・ヴィーゴ・ドルキ | シャイナ・ウラヌス・ヴィーゴは5回目のゲームの最終決戦で戦死。ドルキは4回目のゲームで倒され、5回目のゲームの未来には登場しない | 生存。16巻の約束の涙をめぐる場面ではW.I.S.E側にいる(アニヲタWiki、連載当時の感想ブログ) |
未来の弥勒とグラナの最期は、ファンWikiが「道連れにした」、日本語版Wikipediaが「地球から追い出して力尽きた」と表現しており、説明が少し異なります。英語版ファンWikiの整理では、現代の歴史で命を落とした元老院・星将はミスラだけで、星将は全員生き残っています。
アニメでW.I.S.Eはどこまで描かれるか
TVアニメ公式サイトのイベントレポートでは、原作のラストまでアニメ化されると明かされています。2026年10月15日時点で放送済みなのは第1話「都市伝説」と第2話「禁人種【タヴー】」で、公式のあらすじにW.I.S.Eはまだ登場していません。原作でアゲハたちがW.I.S.Eの名を知るのは3回目のゲーム(4〜5巻)です。
W.I.S.Eの関係者で声優がわかっているのは、TVアニメ公式サイトが発表したドルキ役の檜山修之です。キービジュアルにもアゲハたちの背後にドルキが描かれています。天戯弥勒やドルキ以外の星将は、公式サイトのスタッフ・キャスト欄に載る7人にも、第2話までの出演者(ABEMA TIMESのまとめ)にもいません(2026年10月15日時点)。
まとめ
- W.I.S.Eは2018年の未来を支配するサイキッカーの組織で、首領はグリゴリ06号の天戯弥勒。名前の由来の公式説明は確認できない
- 中心はグリゴリの元実験体(グラナ01号・ジュナス05号・ウラヌス03号)で、学生や殺人犯など出自の違う能力者が星将として加わった
- 星将の番号は時期で変わり、5回目のゲームの時点ではウラヌスが第三、シャイナが第四、ヴィーゴが第五、カプリコが第六
- 未来ではドルキが4回目のゲームで、シャイナ・ウラヌス・ヴィーゴが最終決戦で倒れ、ジュナスとカプリコが生き残った。弥勒とグラナは命と引き換えにクァト ネヴァスを止めた
- 真の黒幕は元老院のミスラで、イルミナはW.I.S.Eの力を吸い上げる罠だった。現代の最終決戦で倒れたのはミスラで、弥勒は星将たちと新しい国づくりへ向かう
W.I.S.Eは、人として扱われなかった実験体と、居場所のない能力者が集まった組織でした。世界を滅ぼした敵でありながら、その怒りすら利用されていたと分かったとき、W.I.S.Eは単なる悪の組織ではなくなります。英語版ファンWikiの整理どおり、現代では星将が一人も死なずに物語が終わります。未来を変えたことが、敵の側の運命まで変えたと言えます。
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