【ニエンタム — オプス・ゼロ —】評価・あらすじ・遊び方|演劇×リズムの2Dアクション

ニエンタム — オプス・ゼロ — (Nientum – Op.ZERO)は、韓国のインディースタジオQueseraGamesが開発・販売する2Dリズムアクションゲームです。舞台裏を駆け抜けて公演の準備を整えるパートと、舞台の上で公演を行うパートを一つの流れでつなぎ、プラットフォーマーとリズムゲームを組み合わせた構成になっています。早期アクセスを経て、2026年10月に正式版となりました。
作品概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ニエンタム — オプス・ゼロ — (Nientum – Op.ZERO) |
| 開発・販売 | QueseraGames(韓国) |
| 発売日 | 2026年10月13日(Steamストアの表記)。公式発表と国内メディアの表記は2026年10月14日(水) |
| 早期アクセス開始 | 2025年11月24日(正式版の配信で早期アクセスは終了) |
| 価格 | 通常2,200円。発売記念セールで20%オフの1,760円(公式告知では2026年10月28日まで。終了時刻はストアで確認) |
| ジャンル | 2Dリズムアクション(公式説明)。Steamストアの登録ジャンルはアクション、アドベンチャー、カジュアル、インディー、RPG、シミュレーション、スポーツ |
| 対応言語 | 日本語対応あり(インターフェイス・字幕・フル音声)。ほかに英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)のインターフェイスと字幕。フル音声は日本語のみ |
| プラットフォーム | PC(Steam、Windowsのみ。Mac・Linuxは非対応)。Android版も配信中(冒頭の章は無料)、iOS版は準備中 |
| プレイ人数 | 1人(シングルプレイヤー) |
| ストアページ | Steamストアページ |
| 公式サイト | QueseraGames 公式サイト(Nientum – Op.ZERO) |
開発元のQueseraGamesは、早期アクセス開始時のプレスリリースによると、2020年に当時大学生だった3名で設立されたスタジオです。ストーリー型リズムゲーム『KALPA: Cosmic Symphony』を2021年からモバイルで配信し、2025年10月にSteam版を正式リリースしています。本作は5名で開発され、2024年のBIC Festival(韓国・釜山のインディーゲームイベント)でオーディオ部門の賞を受けたと紹介されています。
世界観・ストーリー
Steamストアのゲーム紹介は、「――薄れていくということは…私たちにとって希望だった?それとも絶望だった?」という問いかけから始まります。説明によれば、物語の舞台はかつて歌と物語で満ちていた劇場です。いまは沈黙だけが支配するその場所で、記憶を失った少女アレフとリオラがそれぞれ舞台監督と役者になり、幕を上げます。美しくも不穏で、温かくも切ない舞台の上で、二人は失われた手がかりを一つずつ見つけていき、最後の場面では彼女たちを待ち受ける“真実”があると予告されています。
公演の演目は、誰もが知る物語を“歪んだミュージカル”として再解釈したものです。Steamストアは「オズの魔法使い、シンデレラ、アーサー王伝説……」、公式サイトは「かぐや姫物語、オズの魔法使い、シンデレラ、アーサー王など」を挙げています。Steamの実績名には「竹取物語」「オルフェウスとエウリュディケ」も見られます。リオラの公演が成功するたびに劇場には新たな光がともり、二人の旅は次の幕へと続きます。
二人が失った記憶の欠片はプレイヤーの選択によって姿を現し、選択の方向によって物語の終わりと二人の運命が大きく変わる、とSteamストアは説明しています。正式リリース日を告知したプレスリリース(ファミ通掲載)でも、「最終章の幕引きはあなたの選択によって決まります」とされています。エンディングの数は公式には示されていませんが、正式版後のパッチ1.0.12で「特定のエンディングに進めない不具合」が修正されており、結末が複数あることはパッチノートからも読み取れます。
主な登場人物とキャスト
| キャラクター | 公式説明での役どころ | CV |
|---|---|---|
| アレフ(Aleph) | 舞台監督として宝石を“調律”し、公演の準備を整える | 安済知佳 |
| リオラ(Liora) | 役者として舞台に立ち、公演を行う | 高田憂希 |
| モードレッド | 公式の紹介文では役どころの説明は出ていない | 子安武人 |
キャストと役名の対応は、ファミ通・電ファミニコゲーマーに掲載された公式プレスリリース(2026年8月20日)によります。英字表記のAleph・Lioraは公式サイト英語版の表記です。この3名以外の登場人物とキャストは、公式の一覧が出ていないため本記事では扱いません。
ゲームシステム・遊び方
舞台裏:宝石を“調律”するランアクション
Steamストアの説明では、ステージに散らばる宝石は「壊れた音程の欠片」です。アレフの力でそれらを“調律”して音楽を奏で、ステージ装置を復元して公演の準備を整えます。プラットフォーマー探索、パズル、アクションが自然な流れでつながる、と公式は説明しています。
リズム部分の操作は、正式リリース日を告知したプレスリリース(ファミ通掲載)と早期アクセス開始時のプレスリリースのどちらも、2つのキーで遊べるシンプルな操作と紹介しています。舞台裏のコースを駆け抜けるアレフが宝石に近づいたら、タイミングよくキーを押してノーツを叩き、音楽を奏でる形です。基本ループは図1を参照してください。

2024年8月のBIC2024に出展された開発中の版を遊んだ4Gamerのプレイレポートでは、キャラクターが横スクロールで画面を走っていく形式で、線に沿ってノーツが流れてくるのではなく、フィールドに置かれた赤と青のオブジェクトをBGMに合わせて攻撃し、同時押しもある、と説明されています。
舞台の上:リオラの公演とボス戦
準備が整った舞台では、役者のリオラによる公演が始まります。早期アクセス開始時のプレスリリースによれば、舞台上では音楽に合わせて舞台装置を操作して公演を完成させ、歪められた物語を即興で変えて修復していきます。クライマックスには歌の対決となるボス戦も用意されており、Google Playの公式説明文でも「物語の節目ごとにボス戦が拍子で競うデュエットとして繰り広げられる」と書かれています。
正式リリース日を告知したプレスリリースでは、ボリュームを「収録楽曲30曲以上、10チャプター以上のストーリー楽曲、プレイ時間12時間以上(メインストーリー基準)」としています。
プレイヤー報告(早期アクセス版の動画・レビュー):YouTubeのCAITO【カイト】の紹介動画では、キャラクターは自動で進み、WS・FJなど好みのキー配置を最初に選べること、ミスで減る体力ゲージが画面左上にあることが紹介されています。はいおくゆっくり実況の初見実況では、長押しや同時押しのノーツ、探索部分でのA・Dキーによる左右移動が映っています。また、Steamの一部のレビューでは、同時押しを取りこぼすときはキーボード側が同時入力に対応しているかを確かめるか、キー割り当てを変えるようすすめています。いずれも公式の仕様説明ではなく、プレイヤーによる報告です。
難易度
正式版ではストーリーモードにHard難易度が追加されました。Steam公式ニュースでは、プレイには条件があり、内容はゲーム内で確認するよう案内されています。解放条件そのものは公式には明かされていません。2026年10月22日のパッチ1.0.14では、一時停止画面に現在のストーリー難易度(調律/均衡/挑戦)の説明が表示されるようになり、ステージをリトライするときに「最初から」と「チェックポイントから」を選べるようになっています。
難しさの感じ方については、プレイヤーの声が分かれています。早期アクセス版を紹介したCAITO【カイト】の動画では、ストーリーモードでゲームオーバーになるのはかなり難しい一方、楽曲を自由に選ぶモードのハードは非常に手ごわいと語られています。Steamの一部のレビューでは、ストーリーの難易度はやや易しめとする声がある一方で、ノーマルでも終盤は何度もミスしたという声もあります。
正式版のモードと収録内容
正式版(Ver1.0)では、Steam公式ニュースによるとチャプター6〜10の5章が追加され、本編のストーリーが完結しました。既存チャプターを含めたストーリー全体に新しい演出が加わり、発売前のプレスリリースでは、ストーリークリア後の追加チャプターも予告されていました。ストーリーパートにはバックログ、オート再生、スキップの機能が付きました。モードと要素の全体像は図2を参照してください。

- 自由選曲プレイ(フリープレイ):ストーリーとは別に楽曲を選んで遊べるモード。正式版で20曲が追加され、全30曲になりました。
- 監督室:ストーリーで手に入れた収集物を閲覧できる場所。実績やトロフィーなど、プレイ記録に基づく項目も見られます。
- ロビーの自動販売機:正式版で稼働を始めた要素で、リオラとアレフの物語にまつわるアイテムを引けます。
見どころ
日本語フルボイスと日本語ボーカルの劇中歌
韓国のスタジオの作品ですが、プレスリリースによれば本編ストーリーの劇中歌は日本語ボーカルで、台詞は日本語フルボイスです。Steamの言語表でも、フル音声に対応しているのは日本語だけです。4GamerのBIC2024レポートも、韓国のゲームでありながら日本語のフルボイスがメインになっている点に触れています。
作曲陣と自由選曲の30曲
Steamストアは、Kagetora.、Halv、seatrusなどの作曲家が音楽を手がけていると紹介しています。2026年10月2日のSteam公式ニュースでは自由選曲の30曲が発表され、Sakuzyo、Street、Team Grimoire、Ice、Sennzai、Nanahiraのほか22名のアーティストが参加したとされています。曲目には「Theater Doll ~Flip-Crack~」(Kagetora. feat. Sera Amagi & Scarlette)、「Lucky Coaster」(seatrus)、「Run in the Shining!」(Halv)、「Furfur」(Team Grimoire)などが並びます。
配信・動画投稿がしやすい公式ガイドライン
Steamストアと公式サイトのガイドラインでは、個人・法人を問わず、事前許諾なしで配信・動画投稿・収益化ができると明記されています。ストーリーを含むすべての区間を配信できる点もガイドラインに書かれています。ストーリー曲・チャプター曲を含むオリジナル楽曲はYouTubeのContent IDに登録されていません。ただし、自由選曲のライセンス楽曲4曲(PUPA、PUPA (Sakuzyo Latin Remix)、Re:End of a Dream、粉骨砕身カジノゥ)だけは、権利者の方針で広告収益の分配や一部地域でのミュートが起きる場合があるとされています。音源・BGM・ボイスをゲームプレイから切り離して単独で公開することは控えるよう求められています。
早期アクセスから正式版までの経緯
本作は2024年8月のBIC2024に「Nientum – Opus Zero」の名前で出展され、同年10月のSteam Next Festにはデモ版で参加しました。2025年10月31日には第2弾のデモが公開され、2025年11月24日に早期アクセスが始まっています。流れは図3を参照してください。

4Gamerの早期アクセス開始記事によると、早期アクセス版で遊べたのはメインストーリーの6チャプター(23ステージ)と、自由に選曲できるモードの10ステージでした。早期アクセス版の「6チャプター」と、正式版で追加された「チャプター6〜10」の番号の対応は、公式資料では説明されていません。当時の想定プレイ時間は、メインコンテンツが5〜7時間、サブコンテンツと収集要素を含めると15時間以上とされていました。プレスリリースでは早期アクセス期間を3〜6か月の予定としていましたが、正式版の配信は2026年10月14日で、早期アクセスは約11か月続きました。
早期アクセス中の2025年12月23日のアップデートでは、ゲームパッド入力への正式対応、UI全体のマウス操作への対応、Steamクラウドへのセーブ対応が加わっています。正式版の配信後も、10月17日告知の1.0.12(一部の実績が解除できない不具合などの修正)、10月18日告知の1.0.13(ストーリー難易度を変更できない不具合の修正、Android端末でタッチが反応しないことがある問題の改善)、10月22日の1.0.14と、短い間隔でパッチが配信されています。
Steamでの評価
Steamのユーザーレビューの集計は次の表のとおりです。10月23日の数値は、筆者がストアページを確認した時点のものです。
| 時点 | 対象 | レビュー数 | 評価ラベル |
|---|---|---|---|
| 2026年8月20日掲載のプレスリリース(ファミ通) | Steamユーザーレビュー(早期アクセス中) | 156件(好評率約98%) | 非常に好評 |
| 2026年10月16日 | すべてのレビュー | 221件中217件が好評(不評4件) | 非常に好評 |
| 2026年10月23日 | すべてのレビュー | 310件中98%が好評 | 非常に好評 |
| 2026年10月23日 | 過去30日間のレビュー | 151件中98%が好評 | 圧倒的に好評 |
レビューの中身を見ると、一部のレビューでは、演出・楽曲・ストーリーのかみ合い、リオラの歌声、日本語ボイスの掛け合いを評価する声があります。一方で、ステージの変化が激しい場面でノーツの位置が見づらい、長押しノーツの判別がしにくいといった視認性の指摘や、韓国語からの翻訳で会話の返しや語尾に違和感がある箇所が見られるという指摘も、一部のレビューに書かれています。
なお、Android版のGoogle Playでの評価は3.4(15件、2026年10月23日時点)で、Steam版とは評価の状況が異なります。
こんな人におすすめ
こんな人に向いています:
・物語の演出を楽しみながら遊べるリズムゲームを探している人
・リズム操作が基本2キーの、シンプルなリズムアクションから始めたい人
・安済知佳さん・高田憂希さん・子安武人さんらの日本語フルボイスと、日本語ボーカルの劇中歌を聴きたい人
・オズの魔法使いやシンデレラなど、なじみのある物語を下敷きにしたダークファンタジーの雰囲気が好きな人
・ゲーム実況・動画投稿の題材を探している人(公式ガイドラインで事前許諾なしの収益化が認められている)
注意点
購入前に確認したい点:
・Steamストアのシステム要件にはネットワークとして「ブロードバンドインターネット接続」が記載されており、Steam Deckの互換性テストの項目でもシングルプレイにインターネット接続が必要とされています。
・Steam Deckの互換性表示は「プレイ可能」です。テスト結果の項目では、既定のコントローラー設定でゲーム全体を操作でき、既定の設定で快適に動作するとされる一方、ボタン表示がSteam Deckと一致しない、文字が小さく読みにくい場合がある、と書かれています。
・Steamのユーザータグには「ダークファンタジー」があり、Google PlayのAndroid版は「12歳以上・恐怖」の表示です。Google Playのレビューには、ジャンプスケアやホラー系の演出が苦手な人には向かないとするものもあります。
類似作品
| 作品 | 開発 | 本作との共通点 |
|---|---|---|
| KALPA: Cosmic Symphony | QueseraGames | 同じ開発元の前作。Steamストアでは「次世代ストーリー主導型リズムゲーム」と紹介され、ストーリーモードとフリープレイを備える(Steam版は2025年10月1日リリース) |
| Muse Dash | peropero | Steamストアでは「爽快なランアクションと音ゲーを融合した世界」と紹介されている作品。本作のSteamレビューの一部で、操作感が近いと比較されている |
2026年10月18日のSteam公式ニュースでは、『KALPA: Cosmic Symphony』と本作をセットにした「QueseraGames Bundle」のSteamでの販売が告知されました。どちらか一方をすでに持っている場合も、もう一方をバンドル価格(さらに10%オフ)で購入できるとされています。購入はSteamのバンドルページから行えます。
まとめ
- どんなゲームか:韓国のQueseraGamesによる2Dリズムアクション。舞台裏で宝石を“調律”し、整った舞台でリオラが公演を行う流れをくり返す。結末はプレイヤーの選択によって変わる
- 価格と環境:通常2,200円。Steam版はWindowsのみで、Android版も配信中
- 声と音楽:日本語フルボイスで、劇中歌は日本語ボーカル
- 評価:Steamレビューは10月23日時点で310件・好評98%の「非常に好評」。一部のレビューではノーツの視認性や翻訳の違和感が指摘されている











舞台裏を駆け抜けて宝石を調律していく準備パートから、幕が上がって公演に切り替わる流れがもう熱いんだよね。そこへ劇中歌が日本語ボーカルで、台詞も日本語フルボイスなのがマジで効く。音に乗って歌とセリフが流れてくると、リズムゲームなのに物語にぐっと引き込まれそう。結末が選択で変わるって聞くと、もう一度舞台に立ちたくなるよね。
りっくんの言う通り、日本語ボーカルの劇中歌が物語への入り口として効いているのは確かだと思います。
ただ、演出が切り替わる場面ではノーツが見えづらいという指摘が一部のレビューにあり、そこは惜しいところです。
音と物語を重ねる作品ほど、どの音で何を叩くかが一目で分かることが大切になるのではないでしょうか。
舞台の変化とリズムの読みやすさが両立すれば、結末の選択をもう一度味わいたくなる気持ちにもつながりそうです。