Cult of the Lambは、処刑台に立たされた一匹の子羊が、謎めいた存在に命を救われ、その見返りとして自らの教団を築き上げていくアクションアドベンチャーです。かわいらしいパステル調の動物たちが、闇の儀式と血なまぐさい聖戦のただ中で笑っている。この不穏な同居こそが、本作を2022年のインディーシーンで一躍有名にした最大の個性でした。

プレイヤーが手にするのは、剣と、信仰です。自動生成されるダンジョンへ「聖戦」に出て敵を薙ぎ倒し、拠点へ帰れば今度は信者たちに説教を行い、畑を耕させ、住居を建てる。血で染まった戦場と、のどかな村づくりが交互に訪れる構造は、発売から4年が経った2026年現在も、あまり類を見ない組み合わせです。

開発はインディースタジオ Massive Monster、販売は個性的な作品を送り出し続ける Devolver Digital。発売直後の1週間で世界100万本を突破し、Golden Joystick Awards 2022 では Best Indie Game を受賞しました。以降も無料の大型アップデートが繰り返され、内容は発売当初とは別物と言えるほど膨れ上がっています。

一言で言うと:見下ろし型のローグライト・ダンジョンアクションと、信者を集めて拠点を育てる教団運営シミュレーションを一本の輪として噛み合わせた作品。ダークでコミカルな作風と、無料アップデートで積み上がった膨大なコンテンツ量が持ち味です。

基本情報|開発・発売日・価格・対応環境

まずは Steam ストアページで確認できる基本データを整理します。数値は2026年8月26日時点で取得したものです。

項目内容
タイトルCult of the Lamb
開発Massive Monster
販売Devolver Digital
発売日2022年8月11日
ジャンル(Steam表記)アクション/アドベンチャー/インディー/ストラテジー
視点見下ろし型(トップダウン)
対応プラットフォームWindows/macOS(Steam)、Nintendo Switch、PlayStation 4/5、Xbox One/Xbox Series X・S
Steam DeckVerified(動作確認済み)
対応言語日本語を含む14言語(英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語、簡体字中国語、繁体字中国語、イタリア語、アラビア語、オランダ語、トルコ語)
日本語対応インターフェイス・字幕は日本語対応。フル音声は非対応
Steamレビュー128,379件/「圧倒的に好評」

価格(2026年8月26日取得時点)

区分価格
通常価格2,570円
セール価格1,028円(60パーセントオフ)

重要:上記の価格は2026年8月26日にSteamストアから取得した時点のものです。セール価格は期間限定であり、現在の販売価格は必ずストアページでご確認ください。日本語はインターフェイスと字幕に対応しており、テキスト中心で進む本作を日本語のまま最後まで遊べます。

世界観・ストーリー|処刑された子羊と「待ち受けし者」

Steam公式の説明によれば、プレイヤーが演じるのは「破滅の危機から謎めいた存在に救われた悪霊憑きの子羊」です。その存在の名の下に忠実な信者を増やすことで、救われた借りを返さなければならない。これが本作の物語の出発点であり、同時にゲームプレイの目的そのものにもなっています。

子羊を救ったのは、鎖につながれた存在「待ち受けし者」(英:The One Who Waits)。子羊はこの存在から赤い王冠を授かり、死の淵から立ち上がります。王冠は武器へと姿を変え、以後の戦いの拠り所となります。

立ちはだかるのは、この土地を支配する「偽りの司教」たち。彼らこそが子羊を処刑台へ送った張本人であり、それぞれが自分の領域を治めています。子羊は4つの謎多き地域を巡り、司教たちの軍勢と戦い、教祖を打ち倒してその力を取り込みながら、自らの教団の支配力を強めていくことになります。

司教支配する地域
レーシィ(Leshy)Darkwood
ヘケト(Heket)Anura
カラマール(Kallamar)Anchordeep
シャムラ(Shamura)Silk Cradle

司教名の日本語表記はSteamの日本語実績一覧で確認できるものです。地域名については日本語表記を確認できる公式資料が見当たらないため、ここでは英語名のまま記載しています。なお、英語版で false prophets と呼ばれる存在が、日本語では「偽りの司教」「偽りの預言者」と資料によって訳し分けられている箇所があります。用語のゆれについては、ゲーム内表記を基準に読み替えてください。

ネタバレ注意:ここから物語の核心に触れます。子羊を蘇生させた「待ち受けし者」には真名があり、英語表記ではNarinderとされています。四司教との関係を含め、この存在が何者なのかは物語を進めるなかで明かされていきます。未プレイの方はここは読み飛ばして構いません。

ゲームシステム|「聖戦」と「教団運営」の往復ループ

本作の構造は、性格の異なる2本の柱が互いに燃料を供給し合う形で成り立っています。片方だけを遊ぶことはできず、両方を回し続けることで前へ進む設計です。

柱1:ローグライト型のダンジョン探索「聖戦」

拠点を出た子羊は、自動生成されるマップと部屋からなる地域へ「聖戦」に出発します。敵の群れや敵対する教団の指導者とリアルタイムで戦い、資源や新しい信者を獲得していく。この遠征中に得られる強化は、武器、呪い、タロットカード、聖遺物といった要素の組み合わせで決まり、その周回ごとに異なるビルドが形づくられます。

敗北すればその遠征は打ち切られますが、拠点側の発展や恒久的なアンロックは失われません。走るたびに少しずつ強くなっていく、典型的なローグライトの手触りです。

柱2:教団の拠点運営

拠点に戻れば、今度は教祖としての仕事が待っています。森の動物たちを勧誘して信者として迎え、遠征で持ち帰った資源を使って住居や農業施設、生産設備を建設する。信者には仕事を割り当て、説教によって信仰を強め、儀式を執り行って教団の状態を整えていきます。教条を選んでいくことで、教団の性格そのものも変わっていきます。

Steam公式の説明では、この部分は「新たな建造物を作るために資源を収集し、神々を鎮める闇の儀式を執り行い、信者の信仰心を深めるための説教を行おう」と表現されています。拠点が育つほど新しい建造物や戦闘面の選択肢が増え、次の遠征が有利になる、という関係です。

コアループのポイント:遠征で拠点用の資源と信者を得る、拠点を成長させて次の遠征の能力を高める、という往復が本作の中心です。単に2ジャンルを並べたのではなく、「信者を集めて教団を維持すること」が探索の目的でもあり恒久成長の手段でもある、という点に本作の独自性があります。

アップデートの歩み|無料で膨らみ続けた4年

本作を語るうえで外せないのが、発売後に配信されてきた大型アップデートです。3本の大型拡張が無料で提供されており、2022年当時に購入した人も、これから購入する人も、同じ最新版を遊べます。

名称配信時期区分
旧き信仰の聖遺物(Relics of the Old Faith)2023年4月24日無料
肉欲の罪(Sins of the Flesh)2024年1月16日無料
不浄なる同盟(Unholy Alliance)2024年8月12日無料
羊毛の聖域(Woolhaven)2026年1月22日有料DLC(別売り)

旧き信仰の聖遺物|エンドコンテンツの追加

公式説明によれば、強力な聖遺物のアビリティ、各武器の強攻撃、数十種類のアイテムが追加され、ダンジョン探索に深みが加わりました。さらにメインストーリークリア後には、死の神としての新たなクエスト、改築されたダンジョン、強力なボスが待ち受けます。最後のボスを倒した後にはボスラッシュやパーマデスモードといったチャレンジも解放されます。

肉欲の罪|教団運営の刷新

新しいレベリングシステムと進行度システムが導入され、暴食の儀式、虚栄の建築、憤怒の教条といった「罪深き道」が用意されました。忠実な信者を「使徒の側近」に招き入れる仕組みも追加されています。仕立て屋を建てれば23種類の教団服から衣装を選べるようになり、2人の信者が愛し合うとタマゴが現れることがあり、ふ化場で育てて新しい信者にできるという要素も加わりました。装填して撃つ銃という新しい戦闘スタイルもこのときのものです。

不浄なる同盟|2人協力プレイの実装

プレイアブルキャラクター「山羊」が追加され、キャンペーンモード全体をローカル協力プレイで遊べるようになりました。1人が子羊、もう1人が山羊を操作し、武器を交換したり、互いの背中を守って追加ダメージを与えたり、同時に攻撃を当ててクリティカルヒットを発生させたりできます。釣りやナックルボーンといった2人プレイ対応のミニゲーム、協力プレイ向けにデザインされたタロットカードや聖遺物も用意されています。

購入判断のコツ:3本の大型拡張が無料で本編に統合されているため、今から買っても「発売当時の内容だけを遊ぶ」ことにはなりません。ボリューム面での不安は、この積み重ねによってかなり解消されています。

見どころ・魅力

本作の魅力は、まずアートスタイルと題材のギャップにあります。丸っこくデフォルメされた動物たちが、神々を鎮めるための闇の儀式に加わり、教祖である子羊を崇拝する。かわいらしさと不穏さが同居した画面は、本作独特のブラックユーモアとして成立しています。

次に、2つのゲームループが互いを退屈にさせない点。ダンジョンで戦い続けると単調になりがちなローグライトも、帰還後に村づくりが挟まることでリズムが変わります。逆に、ひたすら管理し続けると作業になりがちな拠点運営も、次の遠征という目的があるおかげで緊張感を保てます。どちらかに飽きたらもう片方へ、という往復が自然に生まれる構造です。

そして、教団の方針をプレイヤーが決められる自由度も見どころです。教条の選択、執り行う儀式、説教の積み重ねによって、教団の性格は変わっていきます。信者一人ひとりに特性があり、不眠症になったり、法を破った友を脱獄させたり、蘇生されたトラウマから不安状態に陥ったりと、勝手に事件を起こしてくれます。管理対象というより、目を離せない同居人に近い存在です。

Steamでの評価

Steamレビューでは、2026年8月26日取得時点で総レビュー数128,379件、うち好評が123,102件、不評が5,277件。評価ラベルは最上位の「圧倒的に好評」です。好評の割合はおよそ95.9パーセントにあたり、レビュー数が12万件を超える規模でこの水準を維持しているのは、インディー作品としてはかなり高い数字と言えます。

商業的にも、発売後最初の1週間で世界累計100万本を販売したとDevolver DigitalとMassive Monsterが発表しています。また、Golden Joystick Awards 2022 では Best Indie Game を受賞しました。

メディアレビューでは、アートスタイルと2つのループの噛み合わせを評価する声がある一方、課題を指摘する意見も見られます。たとえばIGNの発売時レビュー(2022年8月)では、クレジット到達までおよそ13時間で、成長ツリーも早めに完成すると指摘されました。ただしこれは前述の大型アップデート以前の評価であり、現在のエンドコンテンツ量とは前提が異なります。ほかにも、信者が増えたときの管理が煩雑になる、誰に何をしたか把握しづらいといった声が一部のレビューでは見られます。

読み解きのポイント:レビュー傾向を語る際は、いつの版に対する評価なのかを見極める必要があります。本作は発売から3度の大型無料拡張を経ており、2022年時点の「短い」「エンドコンテンツが薄い」という指摘は、現在の版にそのまま当てはまるとは限りません。

こんな人におすすめ

向いている人:見下ろし型のローグライトアクションが好きで、かつ拠点づくりや住民管理にも惹かれる方。ダークな世界観とコミカルな絵柄のギャップを楽しめる方。無料アップデートで長く遊べるタイトルを探している方。ソファに並んで2人で遊べる協力プレイ対応作を探している方。Steam Deckで携帯的に遊びたい方(Verified対応)。

逆に、戦闘の深さだけを求めるなら拠点運営がノイズに感じられるかもしれませんし、じっくり街を育てる建設シミュレーションを期待するとアクションの比重が重く感じられるでしょう。本作は「どちらも半分ずつ」を楽しめる人に最も向いています。

購入前に知っておきたい注意点

注意:まず表現面。かわいらしい絵柄ですが、扱う題材はカルト(教団)の運営と闇の儀式であり、敵を打ち倒していく戦闘描写も含みます。絵柄だけで判断すると印象が変わる可能性があります。次に価格。1,028円という表示は2026年8月26日取得時点の60パーセントオフ価格で、通常価格は2,570円です。セール期間は限られるため、購入前に必ずストアページで現在価格を確認してください。また「羊毛の聖域(Woolhaven)」は本編とは別売りの有料DLCで、本編の価格には含まれません。

日本語については、インターフェイスと字幕が対応しており、日本語のままストーリーと教団運営を通して遊べます。ただし、公式紹介文とゲーム内表記の間で用語にゆれがある箇所が見られます(「信者」と「信徒」、「教団」と「カルト」など)。攻略情報を調べる際は、英語名と日本語名の対応を意識しておくと迷いにくくなります。日本語音声は用意されていません。

類似作品

本作とまったく同じ構成の作品は多くありませんが、どの側面に惹かれたかによって次に遊ぶ候補は変わります。

タイトル近い要素
Moonlighterダンジョンで商品を集め、帰還後に店を経営する。探索と拠点運営の往復ループが最も近い
Cuisineerダンジョンで食材を集めてレストランを経営。戦闘と施設運営を交互に進める
Hades見下ろし型アクション、周回ごとのランダム強化と恒久成長。戦闘の深さを求めるなら
Children of Morta見下ろし型ローグライトと、帰還のたびに進む拠点側の物語・成長
The Binding of Isaac: Rebirth部屋単位のランダムダンジョンとアイテムによるビルド形成。聖戦部分の比較対象
Against the Stormローグライト構造を持つ都市建設・住民管理。運営面を重視するなら
Don’t Starve Together生存と資源収集、拠点建築。ダークで手描き調の作風の近さ

まとめ

『Cult of the Lamb』は、発売から4年を経てなお色褪せない、インディーゲームの代表格のひとつです。血なまぐさい聖戦と、のどかな村づくり。相反する2つの時間が交互に訪れる構造は、いまも新鮮な体験を提供してくれます。

  • 作品概要: Massive Monster開発、Devolver Digital販売のアクションアドベンチャー。2022年8月11日発売
  • ゲーム内容: 見下ろし型ローグライトのダンジョン探索「聖戦」と、信者を集めて拠点を育てる教団運営の往復ループ
  • 物語: 処刑された子羊が「待ち受けし者」に蘇生され、4体の偽りの司教が支配する地域を巡って教団を広げていく
  • アップデート: 旧き信仰の聖遺物、肉欲の罪、不浄なる同盟の3本が無料で追加済み。2026年1月には有料DLC「羊毛の聖域」も配信
  • 評価: Steamレビュー128,379件で「圧倒的に好評」(好評123,102件/不評5,277件、2026年8月26日時点)
  • 価格: 通常2,570円、取得時点では60パーセントオフの1,028円。セール期間は要確認
  • 注意点: 絵柄はかわいらしいが題材はカルト運営と闇の儀式。日本語は字幕とUIのみで音声は非対応

詳細および最新の価格は、Steamストアページおよび公式サイトでご確認ください。