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「一生住めるマンション買って」買ってもお金はかかり続けます。

「一生住めるマンション買って」買ってもお金はかかり続けます。

精神疾患で働けず、お風呂も入らない。
そんな娘さんから「一生住めるマンションを買って」とねだられて困っている両親のニュースがありました。

「なんだ、裕福な家の話か」

なんて、思うかもしれませんが、違います。
手取りで28万円程度の稼ぎしかない一般的なご家庭の話だそうです。

しかも、両親は別居中。

「一生住めるマンションを買って」とねだった娘さんが、精神疾患にかかったのが原因だそうです。
娘さんを原因にするのはいかがなものかと思いますが、まあ、当事者しかその辛さはわからないのかもしれません。

統合失調症、と診断されたそうです。
パーソナリティー障害でいうと、A郡奇異型で、症状を聞いていると、統合失調型というよりは、シゾイドっぽいですけどね。
シゾイドというのは、非社交的で、孤立しがちになるタイプのパーソナリティー障害です。
ただ、手を一日中洗っていたりするという内容からすると、C郡不安型の強迫性障害や、家から出るのが怖いということからすると、回避性障害な気もします。

直接会ったわけでもないので、微妙なところですが、A郡の奇異型というより、C郡の不安型な気がするんですけどね。

で。

その不安から、「一生住めるマンションを買って」に繋がるわけです。

でも、この「一生住めるマンションを買う」という行為は、彼女の不安を解消することができないんですよね。
なぜなら、よく賃貸派vs持ち家派って特集ありますけど、(好きですよね、本当に好きですよね、この特集)何について、良いか、悪いかで、変わってくるとは思うんですよ。

お金って意味でいうと、持ち家派の言い分として

「ローンを完済したら自分のものになるから」

っていう意見が多いようですが、実際問題そうでもないんですよね。

「お金持ち父さん、貧乏父さん」って、お金について簡単に小説風に学べるよ、本当はロバート・キヨサキが「ラットレース」って自分のゲームを売りたいために、プロモーションで書いたんだよ、っていう本があるですが、それでも言っているように、英語で不動産はreal estateっていうけれど、自分のものには完全になることはないんです。

では、
なぜ、完全に自分のものになることはないのでしょうか。

完全に自分のもの、の定義にもよりますが、完全に自分のものであったら、存在することに対してお金がかかることはないはずですよね。
ぼくらは存在することで、心のありように対して、何か対価を払わなきゃいけないことはないじゃないですか。

そうです。

マンションは、例え、購入してローンを完済したとしても、払い続けるお金があるんです。

だから、彼女のいう「一生住めるマンション」というのは買ったらかなえることができるわけじゃないですよ。

「一生住めるマンション買って」:固定資産税・都市計画税

「都市計画? 知らんがな」
と言いたいところですが、言っても、言わなくてもお財布からお金はでて行きます
無念。

これは、今回でいえば、マンションを所有している人に課せられる税金です。
1月1日時点でそのマンションを所有している人に対して、4月に請求されます。
請求はだいたい4回に分かれていて、一括で払っても、4回に分けても、OKです。

ただし、期限は守りましょう。

他にも、マンションの場合、固定資産税の他に、「管理費」と「修繕積立」がかかります。

「税金以外にも取られるのかよ」
「なんて自分の持ち物なのにかかるんだよ」

そうですね。
買うまであんまり意識しませんが、かかるんです。

これは、不動産の価値によって算定されるので、一概にどの程度とはいえません。

「一生住めるマンション買って」:管理費

管理費はメンテナンス費です。

だいたい2万円/月くらいかかります。

人件費と考えて差し支えないでしょう。
マンションって、みんな分譲ならどの部屋も誰かの持ち物じゃないですか。
でも、廊下とかね。
あれは、誰の持ち物ではなくて、でも、管理して行かなきゃいけない部分ですよね。

そういうところ、「共有部分」を管理していく費用のことです。
賃貸で住んでいるときにかかっていた家賃以外に払っていたかと思います。

ん? ってことは、本来持ち主が払うべきところを払わされているってことですよね。怖い怖い。
日本って元々の長屋の流れから不自然な契約多いですからね、不動産。

なんですかね、礼金って。

なんで、金払ってる側が、つまりは客が、払われている側に礼しなきゃいけないんですか?

たびたび訴訟も起きているので、今後の展開はたのしみではあります。
敷金・礼金問題。

で。

管理人に、管理会社にお金を払ったら、もういい加減にOKだろうと思うかもしれませんが、そうは問屋が下ろしません。

まだ、修繕費積み立てがあります。

「一生住めるマンション買って」:修繕費積立金

管理費がヒト、的なものだとしたら、修繕費積立金はモノ的な費用です。

定期的に点検、メンテナンスしていても、例えば掃除のおばちゃんが通路の掃除をしていたとして、おばちゃんがどんなにがんばってもマンション自体の建物を直すことはできないですよね。

そういう建物を物理的に治したりするようなときに使う費用が修繕積立金になります。

だいたい、1万円/月ぐらいかかります。

「一生住めるマンション買って」:火災保険・地震保険

自分の建物を守るための保険も自分で入らなければなりません。

これは、管理費や修繕積立金と比べればたかが知れているでしょう。
でも、払うの忘れていると、万が一のときに困りますからね。

やすい保険だと、2万円/年くらいでしょうか。
月当たりにすると、1,000円程度ですね。

「一生住めるマンション買って」:まとめ

今回は、「一生住めるマンション買って」という話を基に、マンションを買ってもかかり続ける費用についてお伝えしました。

もう一度まとめると、

要約

「一生住めるマンション」=お金がかからないマンションは存在しません。
購入しても、最低、3万円以上はかかると覚悟してください。

かかるお金は大まかに以下の通りです。

  1. 固定資産税・都市計画税:資産価値による
  2. 管理費¥10,000
  3. 修繕積立金¥20,000
  4. 火災保険・地震保険¥1,000

持っているだけで、税金取られるんだから、いつまでたっても真の意味でぼくらのものにマンションはならないのでしょうね。

ん?

でも、ぼくらが存在しているだけで、
住民税とか必要でしたね。
ということは、
ぼくらも本当の意味で、
ぼくら自身自分のものではないのかもしれません。

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