2019年11月21日。
授業中、スマホをいじる生徒に腹を立て、平手打ちした教師が「自宅待機」となっている、というニュースがありました。
自宅待機は果たして適切な処分なのでしょうか。
ぼくは適切だとは思いません。
愛があればいい、なんて耳障りの良いことをいう人もいますが、はっきりいいます。
愛があろうがなかろうが、あなたに体罰も含めてよい思い出があろうがなかろうが。
体罰は絶対にダメです。
体罰は犯罪だし、役に立たないから。
体罰は許される?:体罰のメリット
答え:ありません。
と、いったら体罰容認論者に怒られそうです。
とても怒れれそうです。
しかし、ぼくは大きな声で言います。
体罰にメリットはありません。
「昔はな、悪いことをすれば叩かれて当たり前だったんだ」
と、体罰を昔の自分の思い出話に重ねて美談とするのは勝手ですが、それに今の子どもたちを巻き込まないでください。
あなたが体罰をよい思い出として思い出せることはよいことです。
メンタルがタフですね。すばらしいです。ぱちぱちぱちと賞賛を素直に与えたいです。
「そうさ、あの体罰があったから今の俺がある」
へえ、そうですか。
すごいですね。
でも、実際にそうなんでしょうか。
エビデンスはありますか?
体罰を受けたあなたと体罰を受けなかったあなた。
どちらがよい人生を送ることができたか。
そして、大事なのは、あなたに関わる人間がよい人生を送ってくることができたかです。
体罰反対派のこちらにはいくつものエビデンスがあります。
証拠があります。
研究結果があります。
しかし、これだけ世界各国で体罰について研究を進めているのにもかかわらず、体罰の有効性を示すエビデンスは一つもないんです。
なので、大きな声で何度でも言います。
体罰にメリットはありません。
あるとすれば、それは体罰を与えている側です。
体罰を与えている側からすれば、それは叱っているのではなくて、怒っているのです。
叱ると怒るの違いは、叱るは相手を正そうとしての行為ですが、怒るは自分のストレスを発散する行為です。
「どっちも同じだろ」
と思った人は一度よく考えてください。
子どもを怒ったとき。
声を荒げたり、引っ叩いてしまったとき。
冷静になって考えれば、その子どもの行為をやめさせるために、そして、今後もその行為を子どもがしないように教育する方法を考えたときに、叩く以外の方法が思いつきませんか?
冷静になっていれば思いつくはずです。
外で「ヤダヤダヤダ」と駄々をこねて、その場から動かなくなった子ども。
「うるさい!」「黙りなさい!」と、引っ叩く。
ちがうでしょ。
自分だって子どもだったじゃないですか。
子どもは大人にちゃんと自分のことを言語化して伝える能力はありません。
あなたが子どもと同じレベルの人間ではなく、年齢に合わせてちゃんと成長してきているのなら、子どもがなんで泣いているのか、子どもがなんで悪さをするのか、考えてあげてください。
体罰は許される?:体罰のデメリット
答え:暴力性が増します。
先に書いた通り、WHOの調査結果があります。
家庭と学校にわけ、両方で体罰が禁止されている国、片方だけ体罰が禁止されている国。両方体罰が禁止されていない国で調査した結果です。
38ヵ国以上が調査対象で、ちゃんと経済的な貧富の差がない人たちを調査対象にしているそうです。
それはそうでしょう。
貧富の差を考慮しなければ、体罰の調査にノイズが入ってしまいますから。
で。
結果、両方で体罰が禁止されている国は、両方で禁止されてない国と比べて、69%も暴力傾向に差があったそうです。
69%ですよ。
インフルエンザ予防接種で予防できる確率より断然多いですよ?
なぜ、寒い時期になると、インフルエンザの予防接種が推奨されるか。
それは感染を防ぐ確率を大幅に下げることができるからですよね。あるいは重症化をさせない効果があるから。
つまり、体罰する人はインフルエンザみたいなもんです。
容認する人も同じです。
あなたたちは人型インフルエンザです。
いますぐ隔離されてください。
そして、悔い改めてください。
体罰は許される?:動画を使って説明
Daigo:体罰で【暴力的メンヘラ】になってしまった人を救いたい
- WHOの調査でも、体罰がプラスに働いたという結果はひとつもない。
- 調査は、38ヵ国以上で対象。
- すべてで体罰を禁止している国は禁止していない国と比べて69%以上暴力傾向が低い。
- 被害に合った人は自己肯定感が低くなる。
体罰は許される?:まとめ
結論:許されない。
かく言うぼくも世代的には、体罰がまだ横行している時代の人間した。
だから、先生、といわれるような目上の人間が体罰を行うことは当たり前だと思っていました。
いいえ、思い込まされていました。
しかし、ちゃんと自覚しましょう。
体罰は、いい、悪いの問題じゃないんです。
体罰は犯罪です。
刑法208条で規定されている暴行罪です。
傷害にまで発展していれば、刑法204条で規定されている傷害罪です。
- 2年以下の懲役。
- 30万以下の罰金が課せられる犯罪です。
子どもや仲間。同僚や部下。妻や夫。
手がでそうになったとき、一度考えてください。
振り上げた手が後ろに回される前に。
了
刑が、軽すぎ。もっと重くするべきです。
体罰は、絶対にするべきでは無い。半、殺人行為である。