転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めますの漫画版(マガポケ連載、作画 石沢庸介)に登場する、スタンピード編の七つの魔物の群れ「七群」。それを率いるSS級のうち、ただ1体だけ名前を伏せて紹介されたのが「名無し(ナナシ)」です。

名無し(ナナシ)は、ほかの6体が名前と二つ名つきで紹介されるなか、名前も肩書きも「??????」と伏せられていました。イドを襲い、倒されたSS級を復活させ、最後はサルーム軍が総力を挙げて倒した敵で、講談社の25巻紹介文は「最悪の敵」と呼んでいます。この記事では、正体、能力、戦いの流れ、決着、Web版の「前世の骨」との違いを整理します。

ネタバレ警告:この記事は漫画版スタンピード編の終盤(第188〜201話)を中心に、第162〜163話、第207〜211話、小説家になろう版の大暴走の章(第126・141・146・149話)の重大なネタバレを含みます。TVアニメ(第2期まで)に名無しは登場していません。

この記事の基準:漫画版(マガポケ連載、作画 石沢庸介)を基準にしています。漫画本編のコマは照合していません。話の題名と配信日、マガポケ公式記事のコマと文、講談社の巻紹介文、英語公式版(K MANGA)の題名、人気投票は、公式の資料で確かめました。戦いの流れや技の中身は、読者の感想ブログ(BLACK SWAN 2nd GIG、第164〜225話)を中心に、YouTubeの解説動画(第三者のチャンネル「第七王子 / 解説&考察Ch」、自動字幕)、Yahoo!知恵袋、note、英語版ファンWiki、中国語版Wikipediaなどの読者資料によるもので、本文では話数だけを添えます。資料によって説明が違う点と、1つの資料にしか出てこない点には、資料の名前を書きます。内容は2026年10月27日に確認したものです。

七群の7体の一覧とスタンピード編全体の流れは、七群のダンジョンボス7体のネタバレ解説にまとめています。

名無し(ナナシ)とは(結論)

  • 伏せ字のSS級:マガポケ公式記事に載った七群の紹介コマで、7体目だけは「SS級」以外の行がすべて「??????」。姿は星空のような模様の髑髏
  • 正体:ロイドが前世の自分の遺骨を使って作った存在とされる(第199・201話)。公式の文章資料では確かめられない
  • 能力:倒されたSS級を復活させる(24巻紹介文)。その魔力を吸って強くなり、何枚もの魔術障壁で身を守る(第196・198話)
  • 戦いと決着:イドを襲い(23巻紹介文)、覚醒したアルベルトが対抗。最後はシュナイゼルの指揮による、ロイド抜きの総力戦で倒された(25巻紹介文、第201話)
  • 残った謎:ロイドがかけた封印(第210話)をなぜ破れたのか。読者資料は魔軍四天王「緋のヴィルフレイ」と結びつけるが、公式記事は黒幕の名前を伏せている
  • 人気投票:マガポケ第4回キャラ人気投票で33位(32票)

名無しと戦った人物と、正体・封印についての説をまとめたのが図1です。

名無し(ナナシ)とイド、アルベルト、シュナイゼル、サルーム軍、サイアス、ロイド、緋のヴィルフレイの関係図
図1:名無しをめぐる関係(マガポケの題名・講談社の巻紹介文と、読者の感想ブログ・知恵袋・中国語版Wikipediaから整理。点線は読者資料の説)

基本プロフィール

項目内容
名前の表記公式は「名無し」(23・25巻の紹介文、人気投票)と「ナナシ」(第196話の題名、24巻の紹介文)の両方を使う。英語公式版(K MANGA)の第196話の題名は「Nameless」
ダンジョン・二つ名紹介コマではどちらも伏せ字。確認した資料に二つ名は出てこない
姿星空のような模様の髑髏で、額に記号を書いた四角い札のようなものが付く(公式記事のコマ)
初登場第162話「大陸門で!」(2024年3月16日配信)の最終ページに七群の7体の姿と「全員―― SS級」の文字。第163話「七群」(2024年4月6日)で紹介されたとみられる(第162話の最終ページに「第163話に続く!」とある。公式記事のコマに話数の表記はない)。題名に名前が出るのは第196話「ナナシ」(2025年3月22日)
戦った相手イド、アルベルト、シュナイゼルが指揮するサルーム軍、サイアス
結末サルーム軍に倒される(25巻紹介文)。討伐が完了したのは第200話
人気投票第4回キャラ人気投票(2025年5月実施)で33位、32票(マルスと同率)

能力と強さ

公式の文章で能力に触れるのは、講談社の24巻紹介文の「イドを圧倒し、倒したはずのSS級を復活させた『ナナシ』。」だけです。第195話の題名も「暗黒蘇生」(英語公式版は「Dark Rebirth」)で、死者をよみがえらせる力が戦いの中心にあることがうかがえます。

戦いの中で見せた能力は、次のとおりです。

  • 暗黒蘇生:第194話の最後に「暗黒蘇生」による龍のような存在が現れ、第195話では暗黒蘇生された魔獣たちが出てくる(どのボスがよみがえったかは第194〜195話の節を参照)
  • SS級の蘇生と吸収:倒されたSS級を蘇生させ、その魔力を吸収して強くなる(第196話)。シュナイゼルの狙いは「取り込んだSS級の能力を7つ全部習得する前に倒す」こと(第197話。7つの内訳は確かめられていない)
  • 魔術障壁:第198話の時点で残り5枚
  • 炎の魔術と記憶:第194話で、イドは炎熱魔法で喉をやられる(誰の魔法かは確かめられていないが、名無しとの戦いの場面)。アルベルトには「お兄さん」を感じさせ(第196話)、その幻影を見せる(第198話)

強さについては、ベイダー・ドーンが名無しをほかのSS級よりはるかに強いと語ったとされます(英語版ファンWikiだけの記述)。

戦いの流れ(第188〜201話)

名無しの登場から討伐までを話数順に並べたのが図2です。

名無し(ナナシ)の登場から討伐までを漫画版の話数順に並べた図
図2:名無しの登場から討伐まで(題名と配信日はマガポケ公式、内容は読者の感想ブログと講談社の巻紹介文から整理。第195話の行の一部は解説動画と英語版ファンWikiによる)

第188・193話:イドの前に現れた「ダンジョンボスを騙る」存在

第188話「しししし」の感想は、次回はイドがSS級と戦うことになりそうだと予想し、「名無しのSS級に飲み込まれてしまったようだけど」と書いています。確認した感想の中で「名無し」と呼ぶのはここが最初ですが、本編で名前が出たのかは確かめられません。

第193話「アレ?」では、残る2体が「ダンジョンボスを騙る2体」とされ、ロイドとシュナイゼルが1体ずつ受け持ちます。シュナイゼルの担当は「北方から来た、結界を破ってやってきた」相手で、ロイドもその危うさに気づいた様子です。この相手が名無しなのかは、感想でも「この名無しが、北方から来たヤバいやつでいいんだよね?」と疑問の形で書かれています。カギカッコ内は感想の書き方で、本編の台詞と同じかはわかりません。最後のコマで倒れていたのはイドで、23巻紹介文の「名無しの急襲を受けるイド!」と合う展開です。

第194〜195話:アルベルトの覚醒と「魔冠」

第194話「覚醒」では、イドは炎熱魔法で喉をやられて詠唱できず、反撃できなくなります。そこへ現れた第二王子アルベルトが「覚醒」し、イドの魔力感知では存在そのものが別の次元に上がったように見えます。

第195話「暗黒蘇生」では、金髪の長髪の戦士の姿になったアルベルトが、暗黒蘇生された魔獣たちを瞬く間に倒し、銀世界まで使います。頭に生じた黒いカチューシャのようなものを、イドは「魔冠」と呼びます(呼び名は感想ブログの表記)。命を先取りして魔力に変える状態で、放っておけば生命力が尽きて死に至る、という説明です。24巻紹介文の「アルベルトは力の暴走により対抗するも、肉体は限界を迎える!」と同じ方向で、反動はとても小さいとする英語版ファンWikiの説明とは食い違います。Web版のアルベルトはアルベルトのネタバレ解説(Web版基準)で扱っています。

よみがえった龍や魔獣がどのボスかは、第194・195話の感想には書かれていません。解説動画は、名無しがすでに倒されていたSS級の世界呪(動画の呼び方は「樹海さん」)やギルガメッシュを蘇生させたが、覚醒したアルベルトにあっさり倒された、と話します。英語版ファンWikiのアルベルトの項目も、アルベルトの二刀の技がSS級のギルガメッシュの「化身」(英語の原文は incarnation)の首を一撃で落としたと書いています。本編のコマでは確かめていません。

第196話:倒されたSS級の蘇生・吸収と「お兄さん」

第196話の題名は、名前そのものの「ナナシ」です。追い詰められた名無しは倒されたSS級を蘇生させ、その魔力を吸ってパワーアップします。24巻の紹介文も「倒したはずのSS級を復活させた」と書いています。この回でどのSS級がよみがえったかは確かめられていません。

強襲したアルベルトが名無しに感じ取ったのは、かつて慕っていた「お兄さん」だったようです。Yahoo!知恵袋の回答は、アルベルトが遊んでくれる前世のロイドを「お兄ちゃん」と呼んで懐いていたと説明しています(実の兄ではありません)。呼び方は感想ブログが「お兄さん」、知恵袋が「お兄ちゃん」で、本編の言い回しは確かめていません。アルベルトの危機には、シュナイゼルが割って入りました(第196話)。

第197〜198話:シュナイゼルの「天星」と総力戦

第197話の題名は「天星(アマツボシ)」です。天星はシュナイゼルの銀世界で、クルーゼと同じ魔宿体質の莫大なエネルギーを注ぎ、起こりうる未来を見て勝ち筋を選ぶ、事実上の未来予知です。シュナイゼルの作戦では、イドを捨て駒にして名無しを討つはずでしたが、アルベルトの蛮勇で狂いました。

切り札は、イーシャとサリアの組み合わせから生まれた神器「天地絢爛無縫天衣」(名前は読者資料の表記)でした(第197話)。光輪で味方の状態異常を浄化して強め、魔族・魔人・不死者の不浄を浄化し続けます。狙いは15分間の短期決戦でした。

第198話「総力戦」は、ロイド抜きの残った戦力による総力戦です。シュナイゼルはグリモや堕姫にまで指示を出し、名無しの魔術障壁は残り5枚でした。そして、アルベルトがサイアスに問いただしたように、名無しは「お兄さん」の幻影を見せます。

第199〜200話:極色彩光炎と決着

第199話「極色彩光炎」では、クルーゼとシルファの二人の技「W下り飛鳥」(技名は感想ブログの表記)で障壁は残り4枚になり、「グリ太郎」(中国語版Wikipediaによると人の姿のグリモの名)、ギタン、ゼロフ、タオの連続攻撃で全部破られます。続いて、イドに飛ばされたサイアスが極色彩光炎を放ちました。また、名無しの死霊魔術の触媒には、ロイドの前世の「お兄さん」の頭蓋骨が使われていたとされます。

第200話「夢」は、サイアスが「お兄さん」に抱いていたコンプレックスを語る回です。第201話の感想は「前回、みんなの力を結集してナナシの討伐が完了」と書き、それと同時にシュナイゼルが討伐完了を宣言した、と続けます。25巻の紹介文も「全員の力を結集し、最悪の敵『名無し』を倒したサルーム軍。」と書いています。

とどめを誰が刺したかは、日本語の資料では確かめられません。第199話の感想は、「最後の攻撃は誰がする?と思っていたら」サイアスの極色彩光炎だった、と書きますが、第200・201話の感想は、その炎が当たったのか、誰がとどめを刺したのかに触れていません。中国語版Wikipediaは、タオが最後の障壁を破った隙にサイアスが放った炎は名無しに避けられ、それでサイアスは名無しが前世のロイドではないと悟った、最後は飛び込んだアルベルトが一刀両断にした、と書きます(前世のロイドは炎を避けずに焼け死んだ、という対比です)。

正体:ロイドが前世の遺骨で作った死霊とされる

名無しの正体を、公式の文章資料は書いていません。読者資料では、ロイドが前世の自分の遺骨を使って作った存在とされています。

  • 第199・201話:第199話で死霊魔術の触媒が前世の「お兄さん」の頭蓋骨だったとされ、第201話では、名無しはロイドが自分の死体、つまり頭蓋骨を使って作っていたものとされる
  • 伏線とされる場面:Yahoo!知恵袋の回答は第196話の直後に、第163話「七群」にロイドが墓荒らしをする描写がある(霞がかかったように隠されている)、第161話「軍事魔術」で荒らされた墓にアルベルトが墓参りをしている、第148話「サイアス」で幼いアルベルトと前世のロイドに接点がある、などを根拠に「前世ロイドの遺骨から作られた魔物」とみていた
  • 作られた経緯:ロイドが死霊魔術の実験のために作り、SS級と判定されたもの。ロイドは失敗作とみて北方の祠に封印していた(中国語版Wikipediaだけの記述)

頭蓋骨と特定するのは感想ブログだけで、本編の台詞やコマでは確かめていません。Web版でも、大暴走の発生地点にいたのはロイドが死霊魔術で動かした前世の白骨でした(第149話)。漫画版は、この「前世の骨」を七群のダンジョンボスの7体目として描き直したと考えられます。

考察ポイント:名無しが最初にイドを襲った理由も、正体と結びつけて読まれています。中国語版Wikipediaは、ロイドを探していた名無しが、魔力の波長がロイドに似ていたイドを取り違えたと書き、知恵袋の回答者は、髪の色以外はロイドと同じ顔のイドを襲い間違えたと読んでいます。Web版第149話には「死霊魔術により蘇った死者は生者に強い執着を持ち、それは自らに近い存在ほど強い」とあり、ロイドは「――いや、狙ったのは俺か。」と考えています。漫画版がこの設定を引き継いでいるなら、ロイドのコピーであるイドが狙われたのは筋が通ります。

封印はなぜ破られたのか(第210話と緋のヴィルフレイ)

第210話「服」では、ロイドはもともと、名無しがロイドの封印や結界を破って再起動したこと自体をおかしいと思っていました。感想は続けて、ロイドからすれば、名無しをスタンピードに加えた者とイクシオンの体を奪おうとした者が同じだと考えれば合点がいく、と書き、これを「ロイドのその推測」と呼んでいます。本編でロイドがそう推理する場面があるのか、感想の書き手の読みなのかは、感想の文面からは決められません。

第210話で現れた黒幕は、読者資料では魔軍四天王の「緋のヴィルフレイ」です。中国語版Wikipediaはさらに、ヴィルフレイが名無しの力に目をつけて封印を破り、サルーム側の主力を引きつける駒にした、と書きます。

公式のマガポケ記事(2026年4月11日)は、ダンジョンボスたちの大移動について「ダンジョンという家を捨ててまで逃げ出すしかなかった存在が、裏に潜んでいる」と書き、イクシオンを狙った黒幕の名前を伏せています。名無しの封印には触れていません。第210話では、ヴィルフレイはシュナイゼルの未来視をすり抜ける強者ともされますが、ヴィルフレイが名無しを解き放ったという説明は、第226話(2026年10月24日配信)時点で読者資料だけのものです。Web版のヴィルフレイは緋のヴィルフレイの正体ネタバレ解説で扱っています。

結末とその後

名無しが倒されたとき、ロイドはその場にいませんでした。25巻の紹介文は「だが…その歓喜の輪に第七王子の姿はない。」と続き、ロイドは魔力探知も届かない異世界でミミッ君と向き合っていました(25巻紹介文、第201話)。第207話「ただいま」では、ミミッ君(真名ミシック)の魔術でスタンピードの戦死者が全員よみがえりますが、名無しがよみがえったという記述は、確認した資料にはありません。

第209話「シュナイゼル」では、天星でも、シュナイゼルが贔屓してしまうアルベルトと、力量を超える存在(ロイド、ミミッ君、もう一人)の未来は見えないとされます。アルベルトの蛮勇が作戦を狂わせたのも、この例外と合います。2026年4月に再開した新章(第212話〜)では、第212〜225話の感想に「名無し」「ナナシ」の語は出てこず、第226話(2026年10月24日配信)時点で再登場を伝える資料は見当たりません。

Web版との違い

七群も名無しも、原作のWeb版(小説家になろう版)には出てきません(書籍版の本文は未照合)。Web版では、第126話でアルベルトが「群れの数は七つ」「合計およそ百万」と報告しますが、七つの群れをそれぞれ率いるボスは登場しません。

その代わり、名無しのもとになったとみられる「前世の骨」があります。第141話、倒れた魔物がアンデッドとしてよみがえり、ロイドは「あれは死霊魔術だな」と見抜きます。死霊魔術は「術者の能力よりも媒体の方が重要」で、術者の気配は「遥か北から僅かな気配」でした。第149話「エピローグ」で、ロイドはサルームから遥か北、大暴走の発生地点のダンジョンに降ります。最下層にいたローブの人骨は、ロイドの前世の死体が白骨化した姿でした。五年前、死霊魔術を覚えたロイドは自分の墓を掘り返して骨を動かし、「前世での悲願、あらゆる魔術を覚えさせたり」したところ骨が暴走したため、結界で封じて北の地に埋めていたのです。ロイドは骨を倒さず、入口を結界で覆って魔術の実験場にしました。

Web版の前世の骨と漫画版の名無し(ナナシ)を、正体・封印・戦った相手・結末で比べた図
図3:Web版の前世の骨と漫画版の名無し(Web版は小説家になろう版の本文、漫画版は読者資料と講談社の25巻紹介文から整理)

図3のとおり、漫画版は「ロイドが前世の自分の骨で作った死霊が、北の封印から出てきてサルームを脅かす」という骨組みを残し、ダンジョンボスをSS級の「名無し」に変え、ロイドではなくイド・アルベルト・サルーム軍が戦う形にしています。Web版の大暴走の結末はWeb版ストーリー全ネタバレ解説(漫画版とは展開が違います)、前世の骨の場面はロイドのネタバレ解説で扱っています。

人間関係も違います。Web版の本文で「前世」を含む箇所を確かめた範囲では、幼いアルベルトと前世のロイドの接点は描かれていません。サイアスの極色彩光炎は、Web版第146話でロイドが「前世での俺を焼いた炎」と気づく魔術ですが、サイアスはWeb版第148話で修行の旅に出て、骨とは関わりません(サイアスのネタバレ解説)。漫画版では、サイアスがその炎を、前世の遺骨から生まれたとされる敵に向けたことになります。

考察:名無しに残された謎

考察ポイント①「名無し」という名前:200話突破を記念したマガポケ公式記事(2025年5月3日)は、前世のロイドを「”名もなき魔術師”」と書き、同じ記事に名無しの伏せ字のコマも載せています。Web版の本文でも、確かめた範囲(第1話と「前世」を含む箇所)に前世の名前は出てきません。前世の骨から生まれた存在が「名無し」と呼ばれ、名前を伏せて紹介されたのは、この「名もなき魔術師」と重ねた演出と読めます。ただし、名前の由来を説明した資料は見当たりません。

考察ポイント②「ダンジョンボス」の行まで伏せた理由:公式記事の紹介コマでは、ほかの6体で「ダンジョンボス」と書かれる行まで、名無しだけ「??????」でした。第193話では残る2体が「ダンジョンボスを騙る2体」とされ、解説動画はこの2体を名無しとミミック(ミミッ君)としたうえで、ダンジョンコアとは関係ない野良の魔物だと話します。ここから、名無しはもともとダンジョンのボスではない存在として描かれた、と読むこともできます。ただし、同じく「騙る」側のミミッ君の紹介コマには「ダンジョンボス」の行があるため、名無しだけがその行まで伏せられた理由は、これだけでは説明しきれません。そう読むとしても、Web版の骨がダンジョンを作ってボスになったのとは逆の描き方です。

人気投票

マガポケの第4回キャラ人気投票(漫画版の読者投票、2025年5月実施、6月7日発表)で、名無しは32票の33位(マルスと同率)でした。七群のダンジョンボス7体では5番目で、バミュー(38位)と世界呪(43位)より上です。投票は、討伐の回の第200話の配信(2025年5月3日)と同じ月でした。

まとめ

  • 何者か:漫画版スタンピード編で七群を率いるダンジョンボスの7体目。紹介コマでは名前も肩書きも伏せ字のSS級
  • 正体:ロイドが前世の遺骨で作った存在とされる。公式の文章では未確認
  • 戦いと決着:イドを襲い、覚醒したアルベルトに追い詰められると倒されたSS級を復活させたが、シュナイゼルの指揮する総力戦で倒された(第200話)。とどめを刺した人物は日本語の資料では未確認(中国語版Wikipediaはアルベルトとする)
  • 封印:破ったのは緋のヴィルフレイとする説は読者資料だけ
  • Web版との違い:Web版第149話のダンジョンボス(前世の白骨)を描き直した存在とみられる。Web版の骨は倒されずに残る

サルーム王家の人物の立場(Web版基準)は、第七王子の登場人物一覧にまとめています。