Library Of Ruinaは、図書館を訪れた「ゲスト」と図書館の「司書」がダイス(Steamストアの表記では「サイコロ」)とカードで戦い、敗れたゲストが「本」に変わる――そんな図書館を舞台にした、ProjectMoon開発の「図書館バトルシミュレーション」です。Steamでは2020年5月15日に早期アクセスが始まり、2021年8月10日に正式リリースされました。

Steamストアの紹介文は「どうかあなたの本がここで見つかりますように。」という一文から始まります。図書館の館長アンジェラは、図書館を完成させる「たった一つの完璧な本」を探しています。そこへ突如現れたのが、自称ド底辺フィクサーのローラン。アンジェラに脅された彼は、しぶしぶ彼女の探しものを手伝うことになります(アークシステムワークス公式サイトのキャラクター紹介より)。

Library Of Ruinaの基本情報

項目内容
タイトルLibrary Of Ruina(ライブラリー・オブ・ルイナ)
開発・販売(Steam版)ProjectMoon
発売日(Steam)早期アクセス開始:2020年5月15日/正式リリース:2021年8月10日
価格(Steam)通常価格3,090円(2026年10月8日時点は66%オフの1,050円)
ジャンル(Steam表記)インディー、RPG、ストラテジー(公式のコンセプトは「図書館バトルシミュレーション」)
対応言語(Steam)日本語対応あり(インターフェイス・字幕)。英語、中国語(簡体字)、韓国語も同様で、フル音声は韓国語のみ
プラットフォームPC(Steam:Windowsのみ/Steam Deckは「プレイ可能」)、Xbox One、Xbox Series X|S、Nintendo Switch、PlayStation 4
プレイ人数1人(Steamの機能表記はシングルプレイヤー)
ストアページSteamストア:Library Of Ruina

Steamストアに掲載されたゲームの最低動作環境は、64ビットのWindows 7、Intel Core i5、メモリー8GB、GeForce GTX 560以上、DirectX 10、空き容量10GBです。ただし同じストアページには「2024年1月1日(PT)以降、SteamクライアントはWindows 10以降のバージョンのみをサポートします」との注記があり、現在Steamで遊ぶにはWindows 10以降が必要です。Steamの機能欄にはSteam実績、Steamワークショップ、Steamクラウド、部分的コントローラサポートが並びます。

Steam以外では、Xbox Wireが2021年8月10日にWindows 10、Xbox One、Xbox Series X|S向けの配信開始を告知しました。Nintendo Switch版とPlayStation 4版はアークシステムワークスから2024年4月25日に発売され、日本の希望小売価格は4,950円(税込)、CEROはDです。アークシステムワークス公式サイトによると、Switch版・PS4版のボイス言語は日本語と韓国語です。同社公式YouTubeの動画概要欄では、日本語キャラクターボイスを「コンシューマ版限定」と告知しています。

価格について:表の価格は2026年10月8日に取得したSteamストア(日本)の価格データです。セール価格は期間によって変わるため、購入前にストアページで確認してください。

世界観・ストーリー|「都市」にそびえる図書館

Steamストアによると、本作では『ロボトミーコーポレーション(Lobotomy Corporation)』での結末から続く、アンジェラとセフィラ、ローランの物語が描かれます。アークシステムワークスの英語版製品ページも、本作を『Lobotomy Corporation』の後続作であり、同じ世界と設定を舞台にした作品と紹介しています。物語の舞台は、図書館がそびえ建つ巨大な「都市」で、Steamストアは都市のあちこちで起こるさまざまな事件を見守ることもできると紹介しています。

図書館には「招待状」を受け取ったゲストが、それぞれの理由から「本」を求めてやって来ます。司書はゲストを「接待」(戦闘)し、勝てばゲストを本へと還元します(公式サイト「SYSTEM」より)。Steamストアの紹介文は「良い本はもっと多くの秘密を握るゲストを招待します」「あらぬ噂、都市伝説、そして、そのまた向こうへ……」と続き、本を集めるほど都市の物語の全貌が少しずつ見えてくる構成です。

主な登場人物

人物公式の紹介Switch版・PS4版の日本語CV
アンジェラ(Angela)図書館の館長であり司書。図書館を完成させる「たった一つの完璧な本」を探している長谷川育美
ローラン(Roland)図書館に突如現れた自称ド底辺フィクサー。アンジェラに脅され、しぶしぶ彼女の探しものを手伝う武内駿輔

人物紹介とCVはアークシステムワークス日本語公式サイトの表記です。同社の英語版製品ページでは、プレイヤーはローランの役割を担うと説明され、フィクサーは「普通の人が持たない技能を必要とする仕事を何でも請け負う雇われ」と紹介されています。

日本語攻略Wiki(非公式)の階一覧では、総記の階のローランのほか、マルクト、イェソド、ホドなど9人が図書館の各階を受け持つ「指定司書」として挙げられています。公式サイトでは、図書館に眠る司書たちに「幻想体」と呼ばれる異形が憑りついており、戦って目覚めさせるとローランたちの力になると説明されています。

ゲームシステム・遊び方

基本サイクル|招いて、戦って、本にする

本作の遊びの軸は、ゲストを招いて戦い、手に入れた本で図書館を育てる循環です(図1を参照)。Steamストアによると、図書館で敗れたゲストは「本」になり、その本は司書の肉体にも、図書館の生成材料にも、戦闘に使えるカードにもなります。さらに本は、別のゲストを呼ぶための材料にも使えます。アークシステムワークス公式サイトでは、還元した本を「次の招待状への道標」や「ページの抽出」に使うと説明しています。Steamストアは、本を集めて図書館と司書を育て、より強力なゲストを迎えてさらに良い本を手に入れる流れを示しています。

Library Of Ruinaの基本サイクルの図
図1:招待・接待・本・図書館の成長の循環(Steamストアの紹介文とアークシステムワークス公式サイト「SYSTEM」をもとに作成)

日本語攻略Wiki(非公式)の解説では、本を「燃やす」と、その本に対応する「コアページ」や「バトルページ」が手に入ります。コアページは司書に装備させてステータスを決めるもので、同Wikiは「往年のRPG作品における防具のようなもの」とたとえています。バトルページは戦闘で使うカードにあたり、これらは図書館全体の共有資産として所持数の範囲でやりくりします。英語版製品ページでも、戦闘前にゲストのステータスや弱点を確かめてバトルページを組むことが重要だとして、本作を「デッキ構築」の体験と位置づけています。

接待(戦闘)の流れ|速度ダイスとマッチ

Steamストアの説明では、バトルは司書とゲストがサイコロとカードを使って進みます。プレイヤーはゲストが使うカードを調べ、それに対処するカードを選びます。英語版製品ページによると、戦闘では双方がダイスを振って先に動く側を決め、2人のキャラクターが互いを攻撃対象にすると「マッチ」が始まります。双方がダイスを振り、高い目を出した側が勝って相手にダメージを与える仕組みです。

接待(戦闘)の1幕の流れの図
図2:接待の1幕の流れ(日本語攻略Wiki(非公式)「接待」「ステータス」をもとに作成)

日本語攻略Wikiの「接待」ページでは、1つの接待は「舞台」、舞台は「幕」(ターン)で構成されると整理されています(図2を参照)。各幕では速度ダイスが決まり、司書は速度ダイスの数までバトルページを使えます。バトルページのコストは「光」で支払い、光は混乱していなければ毎幕の開始時に1回復します。速度ダイスの目が大きい順に行動し、ゲストのダイスより大きい目の速度ダイスを使えば、ゲストの攻撃対象を自分に向けさせることもできます。選んだ階の司書とゲストのどちらかが全滅するまで幕を繰り返し、招待状に複数の舞台がある場合はすべてクリアする必要があります。

マッチではページに描かれたダイスを1つずつぶつけ合い、目の大きい方が勝ちます。ダイスには攻撃ダイスと守備ダイス(防御・回避)があり、同Wikiによると、守備ダイスが攻撃ダイスにマッチで勝てば受けるダメージは0になります。攻撃には斬撃・貫撃・打撃の3属性があり、コアページによって受けるダメージの倍率が変わります。

運と読み合いの比重:Steamストアは、サイコロの目は運だけで決まるわけではなく、さまざまな効果や要因が番狂わせを起こすと説明し、選択と運が働く様子を「賭け事をするかのような」体験とたとえています。英語版製品ページも「戦術と運の組み合わせ」が勝利につながると書いています。各幕では、ゲスト側が使うページと攻撃対象が先に示され、それを確かめてから自分のページと攻撃対象を選ぶ流れになります(日本語攻略Wiki「接待」より)。

感情レベルと幻想体ページ

Steamストアによると、司書とゲストの感情はバトルが激しくなるほど高まります。司書の感情は良い効果や、デメリット付きの強力な効果をもたらし、ゲストの感情が上がると難易度も上がる代わりに、より希少な本が手に入ります。日本語攻略Wikiの「ステータス」ページでは、マッチの勝敗やダイスの出目などで「エモーション」を得て感情レベルが上がり、上がるたびに光の最大値が増えて全回復すると説明されています。パーティの感情レベルが上がると「幻想体ページ」を選べます。同Wikiの「バトルページ/特殊ページ」によると、「E.G.Oページ」は各階の完全開放戦をクリアすると使えるようになり、その後はパーティの感情レベルが3以上になった幕の開始時に、その階のE.G.Oページからも1枚を選べます。

図書館の階と指定司書

日本語攻略Wikiによると、図書館は10の階で構成され、ゲーム開始時に開いているのはローランが指定司書を務める「総記の階」だけです(図3を参照)。そのほかの階は条件を満たすと歴史の階から順に開放され、各階には指定司書と複数の幻想体がいます。接待ではどの階の司書たちで戦うかを選び、階ごとに部隊を組む形になります。

図書館の10の階と指定司書の図
図3:図書館の階と指定司書(日本語攻略Wiki(非公式)「カテゴリ:階」をもとに作成した概念図)

物語の段階|「あらぬ噂」から「都市の星」へ

日本語攻略Wikiの攻略チャートでは、物語は7つの段階に分けて整理されています(同Wikiでは「都市災害ランク」とも表記)。Steamストアの紹介文にある「あらぬ噂、都市伝説、そして、そのまた向こうへ」は、この段階の呼び名と重なります。

順番段階の名前(日本語攻略Wikiの表記)
1あらぬ噂
2都市怪談
3都市伝説
4都市疾病
5都市悪夢
6都市の星
7不純物

同Wikiによると、次の段階へ進むには図書館の「危険度レベル」を上げる必要があり、「都市怪談」の段階では、物語上の接待とは別に一般のゲストを呼べる「一般招待」が解禁されます。

見どころ|音楽・アートブック・ワークショップ

Steamでは本編とは別に、DLCとして「Library Of Ruina Soundtrack」と「Library of Ruina – ArtBook」が販売されています。どちらも通常価格は2,050円です(2026年10月8日時点は66%オフの697円)。サウンドトラックは2021年6月9日に配信され、ストアの説明には「80 Tracks」「Mili’s Song and EIM Music」と書かれています。アートブックは2021年9月3日に配信されたPDF形式のデジタル版で、説明文によるとキャラクターや勢力の設定、イラスト、ちびキャラのスプライトを収録しています。同じ説明文の冒頭には、日本語の翻訳が完了したとの告知があります。

Switch版・PS4版では、アートブックとサウンドトラックがゲーム内に収録されており、アートブックには日本語のCVも新たに記載されています(アークシステムワークス公式サイト「SYSTEM」より)。また、Steam版はSteamワークショップに対応しており、正式リリース後の2021年8月27日には、カスタム接待MODへの対応を知らせる公式告知が出ています。ボリュームについては、アークシステムワークス公式YouTubeの家庭用機版告知動画の概要欄に「合計150時間を超えるゲームボリューム」と書かれています。Game*Spark(2026年10月2日)は、クリア時間を集計するHowLongToBeatのユーザー投稿データとして、メインストーリーのみで約113時間かかると紹介しています。

Steamでの評価

Steamレビューでは、2026年10月8日時点の評価が「非常に好評」です。レビュー総数は45,307件で、内訳は好評42,804件、不評2,503件。好評の割合は約94%になります。

メディアの評価

Switch版・PS4版を対象にした週刊ファミ通のクロスレビュー(週刊ファミ通1846号)では、4人のレビュアーが7点・8点・7点・6点を付けています(ファミ通.comのレビューページより)。ウワーマン氏は「移植に際して日本語ボイスが入った点もうれしい」としつつ、「カードバトルは覚えることが多く正直取っつきにくい」と書いています。ローリング内沢氏は「ダイスによる運要素とカードの組み合わせ(デッキ構築)の妙が上手に融合した奥深い戦略性」を評価する一方で、「全体的にクセが強く難度も高め」とまとめました。梅園ウララ氏も、チュートリアルの説明不足とメニューの煩雑さを残念な点に挙げています。

PC版については、4Gamerが早期アクセス期間中の2021年6月に掲載したプレイレポートで、ローカライズを「ボイスこそ元の韓国語のみだが,テキストやユーザーインタフェースはほぼ完全に翻訳されており」「全体としては十分なクオリティ」と評しています。同じ記事は、チュートリアルの説明は「まだ不足気味」とし、物語が前作のエンディングから直接続くため「良くも悪くも前作や関連作品を知っているかで評価が変わるだろう」と書いています。一方、2024年にSwitch版を前作の予備知識なしで約20時間遊んだ4Gamerの記事は、前作は「未プレイでもとくに問題ないようには感じられた」とし、戦闘の運要素は「運ゲーとまではいかないが,ある程度運の要素も絡んでくる」と表現しています。

Steamユーザーレビューの声

日本語のSteamレビューでは、一部のレビューが翻訳のわかりにくさや誤字、デッキ作成画面の操作性、後半の長い連戦に不満を書いています。ダイスの運要素については、不満を書くレビューがある一方で、「一見運ゲーっぽいですが十分戦略でカバーできる良バランス」と評価する好評レビューもあります。前作との関係でも、前作を遊んでいなくても楽しめたという声と、前作を遊んでいないと物語についていけないという声の両方があります。

こんな人におすすめ

こんな人に向いています:
・相手が使うページを確かめてから、どのダイスで受けるかを考えるカードバトルが好きな人
・本を集めてページを抽出し、司書の装備とデッキを組み直す育成要素を長く楽しみたい人
・『Lobotomy Corporation』をプレイし、その結末の先にあるアンジェラたちの物語を知りたい人
・Mili、EIMの楽曲を含むサウンドトラックやアートブックで世界観を掘り下げたい人

購入前の注意点

購入前に確認したい点:
・Steam版の音声は韓国語のみで、日本語はインターフェイスと字幕の対応です。日本語ボイスはSwitch版・PS4版に収録されています
・Steam版の対応OSはWindowsのみ。掲載されている最低要件はWindows 7ですが、SteamクライアントはWindows 10以降のみの対応です。コントローラーは「部分的コントローラサポート」の表記で、Steam Deckの互換性は「プレイ可能」(既定のコントローラ設定が完全には機能しない、などの注記つき)です
・物語は『Lobotomy Corporation』の結末から続くため、前作の結末に関わる内容に触れます。4Gamer(2021年)は、ストーリーに前作のネタバレがかなり含まれると書いています。アートブックDLCの説明文にもネタバレへの注意書きがあります
・難しさと所要時間:週刊ファミ通のクロスレビューは「全体的にクセが強く難度も高め」、Game*Spark(2026年)はボス戦について「初見でやられてしまうことも多い」「ときには1時間以上もボス戦に付き合うことになります」と書いています

類似作品・関連作品

本作と同じProjectMoonの作品で、世界観がつながっているのが前作『Lobotomy Corporation』と、本作の後に登場した『Limbus Company』です。いずれもSteamで配信されています。

作品Steamでの配信開始価格(Steam)Steamストアでの紹介
Lobotomy Corporation2018年4月9日通常価格2,570円モンスターを管理するローグライク(Rogue-Lite)シミュレーション。プレイヤーはモンスターを収容するロボトミー社の管理人
Limbus Company2023年2月26日無料プレイ管理人として12名の囚人を率い、閉鎖されたロボトミーコーポレーションの支部で「黄金の枝」を探す。『Lobotomy Corporation』『Library of Ruina』から続く世界観

Steamストアの紹介によると、『Limbus Company』の戦闘でも味方と敵がぶつかることを「マッチ」と呼び、スキルの強さや運によって勝敗が決まります。本作と同じ「マッチ」という呼び名が使われています。

ジャンルの近い作品との比較では、海外メディアのGame Wisdomが、1回のプレイを手早く遊びきれる『Slay the Spire』や『Monster Train』と比べ、本作は「デッキ構築RPG」として向き合うのがよいと書いています。Game*Spark(2026年)も「本作はカードバトルですが、ローグライクではありません」と説明しており、ストーリーの進行度合いによって入手できるカードの種類が決まる作りです。

まとめ

  • どんなゲームか: ゲストを図書館に招いてダイスとカードで「接待」し、敗れたゲストを本に変えて集める「図書館バトルシミュレーション」
  • 基本情報: 開発・販売はProjectMoon。Steamで2021年8月10日に正式リリース、通常価格3,090円(2026年10月8日時点は66%オフの1,050円)
  • 日本語対応: Steam版はインターフェイスと字幕が日本語対応、音声は韓国語のみ。日本語ボイスはSwitch/PS4版に収録
  • 物語: 『Lobotomy Corporation』の結末から続く、館長アンジェラと自称ド底辺フィクサーのローラン、セフィラたちの物語
  • 戦闘: 速度ダイスの数を上限に、光(コスト)を払ってバトルページを使う。互いを狙うと「マッチ」になり、ダイスの目を比べる
  • 評価: Steamレビューは「非常に好評」(45,307件中、好評42,804件)