【転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます】蝕王ベイダー・ドーンのネタバレ解説|漫画版エクリプスタワーのSS級ボスの能力・三黒天・マルスとの縁、ロイドの配下になるまで

転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めますの漫画版(マガポケ連載)に登場する蝕王(しょくおう)ベイダー・ドーンは、スタンピード編で魔物の群れを率いて攻めてくるSS級ダンジョンボス7体の1体です。講談社の巻紹介文の言い方では「七群のダンジョンボス」にあたります。
蝕王ベイダー・ドーンは、ダンジョン「エクリプスタワー」の主です。作品の公式Xは第189話の告知で「7体のダンジョンボスの中でも最強格」と紹介しました。一方で、挑んできた冒険者を殺さずに逃がしてきたボスでもあります。この記事では、軍師マルスとの話し合い、配下の三黒天、ロイドとの対決、ロイドの配下に加わるまでを、第188〜193話を中心に整理します。
ネタバレ警告:この記事は、漫画版スタンピード編の第162〜211話(ベイダーの登場から配下入り、スタンピード編の結末まで)と、新章の第212話「序ノ壱」の重大なネタバレを含みます。第213話以降の展開にも少し触れます。原作のWeb版とTVアニメ(第2期まで)に、ベイダーは登場しません。
この記事の基準:漫画版(マガポケ連載、作画 石沢庸介)を基準にしています。漫画本編のコマは照合していません。名前・二つ名・話の題名・配信日・人気投票の結果は、マガポケの公式記事と配信一覧、講談社の巻紹介文、作品の公式Xで確かめました。戦いの流れや技の中身は、読者の感想ブログ(BLACK SWAN 2nd GIG、第164〜225話)、YouTubeの解説動画(第三者のチャンネル「第七王子 / 解説&考察Ch」、自動字幕)、英語版ファンWiki、読者ブログ「ひらたま」などの読者資料によるもので、本文では話数だけを添えます。資料によって説明が違う点と、1つの資料にしか出てこない点には、資料の名前を書きます。内容は2026年10月27日に確認したものです。
七群の7体の一覧とスタンピード編全体の流れは、七群のダンジョンボス7体のネタバレ解説にまとめています。
蝕王ベイダー・ドーンの正体(結論)
- 何者か:SS級ダンジョン「エクリプスタワー」のボス。二つ名は「蝕王」(マガポケ公式記事に載った紹介コマ)。エクリプスタワーは3世紀にわたって誰にも攻略されていない
- 能力:技『破獄 エクリプスタワー ゼニス』(感想ブログの表記)。領域の中では魔力が体積と結びつき、魔力を吸い尽くされた相手は消える
- コアに逆らうボス:長く生きたためにダンジョンコアに逆らう心が生まれ、コアが代わりに生んだボスにもすべて勝った。その3体が配下の三黒天
- マルスとの縁:軍師マルスが話し合いで時間を稼ぐ(第189〜191話)。ベイダーがかつて生かして帰した冒険者の中に、マルスの祖父がいた(第192話)
- 誰に敗れたか:三黒天を倒したロイドに、破獄は通じなかった。ベイダーはダンジョンコアとともにロイドの配下に入る(第192話)
- その後:ロイドの動きは第一王子シュナイゼルの指示だった(第193話)。新章の第212話では新しいダンジョンを設けている。マガポケ第4回キャラ人気投票では6位(829票)で、七群のボスでは最上位
ベイダーをめぐる関係を図1にまとめました。

基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | ベイダー・ドーン(マガポケ公式記事の紹介コマ、講談社23巻の紹介文)。公式Xの告知には中黒のない「ベイダードーン」の表記もある |
| 二つ名 | 蝕王(しょくおう)。ルビは公式記事の紹介コマによる |
| ダンジョン(群れ) | エクリプスタワー。スタンピードの7つの群れの一つを率いる |
| 等級 | SS級ダンジョンボス(公式記事の紹介コマ) |
| 姿 | 公式記事の紹介コマでは、黒一色に塗られた体に、白く長い髪と毛皮のような襟の人の形 |
| 初登場 | 第162話「大陸門で!」の最終ページにSS級7体の姿が並び、白く長い髪の人物も描かれている(マガポケ公式記事の画像)。第163話の題名が「七群」(2024年4月6日)。名前と二つ名の紹介コマが何話のものかは、公式記事に書かれていない |
| 主な出番 | 第188〜193話。第189話の題名は「三黒天」、第192話は「ベイダー」(公式) |
| 配下 | 三黒天(デモニックカルト・シャッハ・メカ太郎。名前は感想ブログの表記) |
| 戦った相手 | 軍師マルス(話し合いと時間稼ぎ)、ロイド(第192話) |
| 結末 | ダンジョンコアとともにロイドの配下になる(第192話) |
| 人気投票 | マガポケ第4回キャラ人気投票(2025年5月実施)で6位・829票 |
| 声優 | TVアニメ未登場のため、なし |
エクリプスタワーは、3世紀の歴史を持ちながら一人の攻略者も出していないダンジョンです。
能力:『破獄 エクリプスタワー ゼニス』
ベイダーの技は、第192話でロイドを迎え撃つ『破獄 エクリプスタワー ゼニス』です。英語版ファンWikiにある「Breakout, Eclipse Tower」は同じ技を英語にしたものとみられますが、「ゼニス」の部分は感想ブログにしか出てこず、漢字にカナのルビを付けた表記かどうかは確かめられませんでした。第178・179話の塋竜ギルガメッシュとの戦いでも、『破獄・超獣巍峨』で始まる技が発動しています(技名は感想ブログの表記。第179話では、ダンジョンコアが竜の意識を奪って発動させた)。ギルガメッシュとベイダーの2体では、「破獄」の後に自分のダンジョンの名が続きます。
技の中身は次のとおりです(図3の右を参照)。
- 魔力と体積:ベイダーのいる領域では、相手の魔力がどんどん吸い取られる。魔力は体積と結びついていて(感想ブログの言い方では「魔力=体積の法則」)、魔力を使うと体積が削られ、魔力を吸い切られた相手は体積もゼロになって消える(第192話)
- 距離:魔力の少ない相手は消え、ベイダーに近づくほど、消える速さが上がる
- 魔術も削られる:魔術も魔力でできているため侵食を受ける(英語版ファンWikiだけの記述)
仕組みの要は相手の魔力の量なので、ロイドのように魔力が桁外れに多い相手は吸い尽くせず、技そのものが意味をなしません。これが破獄の弱点です(第192話)。二つ名の「蝕」とダンジョン名の「エクリプス」(日食・月食の「食」)は、どちらも何かが欠けていく様子を表す言葉で、相手を削っていく技の性質と重なります。
英語版ファンWikiだけが、もう一つの技として「Total Eclipse」を挙げ、周りの魔力を持つものを一瞬で呑み込む円形の領域と説明しています。この技の日本語名は確かめられませんでした。
配下の三黒天
ベイダーには「三黒天」と呼ばれる3体のSS級の配下がいます。第189話の題名が「三黒天」です(公式)。名前の前に並ぶ語も、名前と同じく感想ブログの表記です。
| 名前 | 名前の前に並ぶ語 | 特徴 | 倒された話 |
|---|---|---|---|
| デモニックカルト | 魔界信仰 | ノーム族を一方的に追い詰める(第190話)。冒険者を逃がすベイダーをとがめていた(解説動画だけの説明) | 第190話。ロイドが一撃で倒す |
| シャッハ | 蛾王 | 相手の精神を壊す攻撃を使うが、ロイドには通じない | 第191話 |
| メカ太郎 | 吾輩はメカである。名前は以下の通りである | 非常に硬い。フルネームは「スーパーギガンテックオメガジェノサイドアルティメットドレッドノートポンコツメカ太郎」 | 第191話。七星剣の一撃で「故障」 |
第189話でベイダーは、三黒天を、自分よりは弱いが人間にとっては十分な脅威だと強調しました。三黒天は弱いボスなのではなく、ベイダーに勝てなかっただけの存在と言えます。
ダンジョンコアとSS級ボスの関係
マガポケの第167話の題名は「ダンジョンコア」です(公式)。この話では、ボスが倒されるとダンジョンコアがため込んだ宝を放出して逃げる、という決まりが示されます。第189話では、ベイダーがマルスとの話し合いの中で、コアとボスの関係をさらに詳しく語りました。まとめると、次のようになります(図3の左を参照)。
- SS級のボスも、結局はダンジョンコアの言いなりである。多くのボスはそれに気づかず、自分の方が上だと思い込んでいる。感想ブログは、その例にブタエル(サタナエル)を挙げている
- 長くコアと付き合ったボスは「バグ」が起き、状況をきちんと見られるようになる。このときコアに逆らう意識が生まれる。ベイダーも、親にあたるコアの命令に逆らうようになった
- するとコアは、そのボスを見限って乗り換えようとする。エクリプスタワーのコアは代わりのボスを生んで入れ替えを図ったが、ベイダーはそのすべてに勝った。その3体が三黒天である
第178話では、ギルガメッシュも、眷属の竜を使った物量の勝負に切り替えろというダンジョンコアの指示に逆らい、単騎で戦いました。解説動画は、ギルガメッシュをベイダーと同じ「バグ」が起きたボスとして紹介しています。コアの指示に従わないボスは、ベイダーだけではありません。
SS級がそろって攻めてきた理由について、ベイダーは、人間という餌場を早い者勝ちで手に入れる争いになったためだと説明しています(第189話)。最初に動き出したのは魔海峡バミューで、ほかのボスがそれに続きました(解説動画だけの説明)。一方、マガポケの公式記事(2026年4月11日)は、ボスたちがダンジョンを離れた理由を「ダンジョンという家を捨ててまで逃げ出すしかなかった存在が、裏に潜んでいる」と推し量り、その裏に「とある黒幕」がいたと書いています。ベイダーの語った人間の奪い合いと公式記事の説明がどうつながるのかは、今回読んだ資料からは確定できません。

戦いの流れ(第188〜193話)
ベイダーの出番を話数順に並べたのが図2です。題名と配信日は、マガポケの公式RSSによります。

第188話「しししし」:マルスがベイダーのもとへ
第188話(2024年12月21日)は、戦場のあちこちを少しずつ映す回でした。その一つとして、久しぶりに登場したマルスがベイダーのもとにたどり着きます。マルスはサルーム軍の軍師で(講談社23巻の紹介文)、パンケーキの匂いで魔物の群れを引き寄せる作戦もマルスの発案でした(第175話)。
第189話「三黒天」:話し合いと三黒天
公式Xは第189話の更新を「7体のダンジョンボスの中でも最強格のベイダードーン まさかのマルスが単身対峙?!」と告知しました(2025年1月3日)。マルスはベイダーを7体の中で最強と見る一方、最も話の通じるボスだと考えて相手に選びました(解説動画だけの説明)。
マルスが話し合いを持ちかけると、ベイダーは戦いながらという条件で応じます。マルスは1対1で戦うふりをしながら交渉を始め、ベイダーはよくしゃべります。ここで語られたのが、前の節のコアとボスの関係です。
マルスは、残るボスを倒せば勝てると考えていました。しかしベイダーは、コアが生んだ代わりのボスが自分の下に3体いると明かします。講談社23巻の紹介文が「残すは3体のダンジョンボス」と書く局面に、倒すべきSS級が3体加わった形です。同じ話では、ロイドの魔法障壁がきれいな球形になる場面もあり、感想ブログと解説動画はこれを、ロイドの魔力が落ち着いてきた兆しと受け止めています。
第190話「wwww」:ノーム族とマルスの時間稼ぎ
公式Xは第190話の予告で「ベイダー・ドーンと対峙するマルス。壊滅寸前のノーム族…」と書いています(2025年1月10日)。戦場に来たノーム族は、三黒天の一角デモニックカルトに一方的に痛めつけられます。ノーム族はマルスと親しい者たちで、マルスは戦場に来るなと言い聞かせていました。それでも彼らは、笑っていれば負けないという思いで、攻撃を受けても笑い続けます。マルスとの関係と笑い続ける場面は解説動画だけの説明で、台詞の正確な言い回しは確かめていません。
マルスはベイダーに石を投げつけます。マルスの話し合いは半分が交渉、半分が時間稼ぎで、待っていたのは奥の手、つまりロイドの到着でした。最後に、デモニックカルトはロイドの一撃で倒されます。
第191話「七星剣(グランシャリオ)」:軍事魔術の制約と七星剣
公式Xは第191話を「笑顔のロイド様!」と告知しました(2025年1月24日)。スタンピード編の途中から、ロイドは魔力の出力を調整できない状態が続いていました(第167・169話など)。
第191話では、前の話でロイドがデモニックカルトを倒せた理由が、軍事魔術の応用だったとわかります。軍事魔術は、自分に制約を課す代わりに何らかの効果を得るものです。ロイドはこの制約で自分を縛り、魔術を制御できるようになりました。その制約は魔力の消費を100倍にするものです。魔力の流れを分けて出力を弱める仕組みだという説明は、解説動画だけにあります。ロイドはそのままシャッハも倒します。
最後に残ったメカ太郎は、非常に硬い相手でした。ロイドは影形代と究極錬金を組み合わせ、ゴーレムのディガーディアを使わずに100分の1の祭壇機構「七星剣」を作って、祭壇の一撃を浴びせます。マガポケ公式記事(2025年5月3日)は、ディガーディアを大規模魔術のための「移動式祭壇」と紹介しています。メカ太郎には「故障」と表示されましたが、完全に壊れたのかどうかは、資料からははっきりしません。
同じころマルスは、石をよけたベイダーの様子などから術のからくりに気づき、戦いをやめようとベイダーに頼みます(解説動画だけの説明)。そして、メカ太郎を倒したロイドがベイダーの前に現れます。
第192話「ベイダー」:吸い尽くせない破獄と、逃がしてきた冒険者
第192話は、ベイダーの身の上話から始まります。ベイダーは、ダンジョンで行き詰まった冒険者を外へ戻してやっていました。
ベイダーがかつて逃がした冒険者は、マルスの祖父でした(第192話)。感想ブログの書き方は「今目の前にいるマルスの爺さん」で、解説動画も、ベイダーが冒険者たちを守っていたおかげでマルスの祖父が生き延びたと説明しています。ただし、同じチャンネルが2026年4月11日に公開した第212話の解説動画は、振り返りの中でマルスの父と言っており、資料の間で食い違いがあります。
ロイドが現れると、ベイダーは待ちわびた相手が来たかのように喜び、『破獄 エクリプスタワー ゼニス』で迎え撃ちます。破獄はコアの命令で展開され、ロイドはすぐに術の仕組みを見抜きます(解説動画だけの説明)。ところが、ロイドの魔力は吸っても吸っても尽きません。マルスの観察では、ロイドの髪の先がわずかに焼けただけでした。感想ブログ(第192話)は、ロイドを、核融合で無限のエネルギーを出し続ける太陽のような存在と書き、それこそベイダーが期待していた相手だったと読んでいます。太陽のたとえが本編のコマにあるものかどうかは確かめていません。ロイドの魔力の多さについては、Web版を基準にしたロイドの解説記事でまとめています。
この後、ロイドが出力を上げた魔法がベイダーまで届き、崩れ落ちたベイダーをロイドが支えます。観念したコアが姿を見せると、3世紀分のダンジョン攻略の報酬が出てきます(ここまでは解説動画だけの説明)。ロイドは宝の山には目もくれずにベイダーを誘い、ベイダーは満面の笑みで応じます。ロイドが来てくれたことにベイダーもコアも感激し、そろってロイドの配下に収まります。
第193話「アレ?」:シュナイゼルの指示と残る2体
第193話では、ロイドがベイダーのもとに現れたのは第一王子シュナイゼルの指示で、ベイダーを傘下に収めるところまでがその指示だったとわかります。感想ブログは、ロイドもシュナイゼルの「盤上の駒」の一つだったとまとめています。マガポケ公式記事(2026年4月11日)は、シュナイゼルを「軍略でサルームの国土を大きく広げた第一王子」と紹介しています。Web版の人物像はシュナイゼルの解説記事で紹介しています。
仲間になったベイダーは、ロイドにスタンピードの事情を話します。ベイダーによると、残る2体のボス(名無しとミミッ君)は不気味で、コアたちも本能的に関わるなと感じていました(ここまでは解説動画だけの説明)。この2体を、感想ブログ(第193話)は「ダンジョンボスを騙る2体」と書き、解説動画はダンジョンコアとは関係のない「野良」の魔物と紹介しています。同じ話の最後では、名無しに襲われたイドが倒れます(講談社23巻の紹介文も「名無しの急襲を受けるイド!」と書く)。
結末とその後
ベイダーは倒されて消えたのではなく、ダンジョンコアとともにロイドの配下に入りました(第192話)。第187話でブタエルとしてロイドの下僕になった堕姫サタナエルに続いて、ベイダーも配下に収まった形です。
スタンピード編は第211話「待ってろ」(2025年11月15日)で終わり、連載は2026年4月11日の第212話「序ノ壱」から新章に入りました(公式)。第212話では、ノーム族とサタナエルはロードスト領に引き取られ、ベイダーは新たにダンジョンを設けている最中です。ダンジョンの名前や場所は確かめられませんでした。第213〜225話の感想ブログにはベイダーの名前は出てこず、第226話(2026年10月24日配信)の感想は今回読めていないため、最新話までに再登場したかどうかはわかりません。
マガポケ第4回キャラ人気投票(2025年5月実施、6月7日発表)で、ベイダー・ドーンは6位(829票)でした。七群のボスでは最上位で、ほかは終焉屈折波動体(ミミッ君)13位・400票、堕姫17位・278票、ギルガメッシュ22位・170票、名無し33位・32票、バミュー38位・23票、世界呪43位・10票でした。同じ投票では、マルスと縁の深いノーム族も12位(414票)に入っています。
Web版との違い
ベイダー・ドーンは、原作のWeb版(小説家になろう版)には登場しません(大暴走を扱う書籍版5巻の本文は未照合)。Web版の全257話には、「ベイダー」「エクリプスタワー」「三黒天」「七星剣」「ノーム」の語がどれも出てきません(2026年10月取得の本文で確認)。Web版の大暴走(第124〜149話)では、第126話でアルベルトが群れの数を七つ、合計およそ百万と報告しますが、群れごとのボスは登場しません。Web版の大暴走の流れはWeb版ストーリー全ネタバレ解説で紹介していますが、漫画版とは展開が大きく異なります。
| 項目 | Web版(本文で確認) | 漫画版 |
|---|---|---|
| マルス | 山賊を率いる夜王マルス。もう一人の夜王ビルスが「俺の兄貴分」と呼ぶ(第136話)。北の帝国にいた軍師で、戦争に嫌気が差してサルームへ亡命した(第139話、ジリエルの説明)。シュナイゼルと二人で兵法書を書いた(第148話) | 講談社19巻の紹介文では「夜王」はビルス。漫画版でマルスも「夜王」と呼ばれるかは、今回の資料では確かめられなかった。23巻の紹介文はマルスを「軍師マルス」と呼ぶ。ベイダーと話し合い、ノーム族と親しい |
| 軍事魔術 | 第127話で、ロイドは軍議で飛び交う軍事魔術を考察する。「回数制限を使って威力を上げたり、逆に威力を低くすることで効果範囲を広げたり」する、簡略化した魔術 | 第161話の題名が「軍事魔術」(公式)。第191話では、自分に課す制約でロイドが出力を制御する |
| 祭壇 | 第119話で、ロイドがディガーディアの「本来の形は、祭壇なんだよ」と明かす | 第191話で、100分の1の祭壇機構「七星剣」を作る |
| ダンジョンのボス | 第149話に「ボスは部屋から動けないという縛りを受けているが故にあれだけの戦闘力を誇っていますからね」という台詞がある | SS級のボスがダンジョンを出て、群れを率いて攻めてくる(公式記事) |
| 大暴走の結末 | 第149話で、最下層のボスは、ロイドが五年前に死霊魔術で動かした前世の自分の白骨だったと明かされる | 7体のボスとの戦いは第207話「ただいま」までに終わる。第207話では、ミミッ君の魔術で戦死者が復活し、ロイドが元の世界へ戻る。スタンピード編は第211話「待ってろ」で終わる(公式) |
Web版の軍事魔術も、何かを制限する代わりに別の効果を得る考え方で書かれています。漫画版は、その考え方を、出力を調整できなくなったロイドの魔力を抑える手段に使いました。原作の設定を広げた部分と言えます。
考察:ベイダーをめぐる未回収の謎
考察ポイント1:マルスはなぜベイダーを選んだのか。解説動画は、最も話の通じるボスと見たからだと説明しています。マルスが祖父とベイダーのつながりを前から知っていたのかどうかは、資料からはわかりません。祖父から話を聞いていた可能性も考えられますが、推測です。
考察ポイント2:シュナイゼルはなぜベイダーを欲しがったのか。理由は、今回読んだ第225話までの資料では確認できませんでした。ベイダーは配下入りの後、残る2体がダンジョンコアと関係のない存在だという事情を話しています(解説動画だけの説明)。シュナイゼルがその情報を得たかった、あるいは新しいダンジョンを持つ味方を得たかった、という見方もできますが、これは推測です。
考察ポイント3:「最強格」と残る2体。公式Xは第189話の告知で、ベイダーを「7体のダンジョンボスの中でも最強格」と紹介しました。一方、英語版ファンWikiは、ベイダー自身が名無しを他のSS級よりはるかに強い存在だと述べたとしています。公式Xの「最強格」と、名無しを別格とする英語版ファンWikiの記述が並んでおり、両者をどう整理するかは今回の資料からは決められません。ミミッ君は第202話でロイドと互角に渡り合いましたが、ベイダーと比べた資料はありません。解説動画は、おまけ漫画で公開されたSS級ボスの強さの順位表を紹介していますが、ベイダーの順位は今回の資料では確かめられませんでした。
まとめ
- 正体:エクリプスタワーのSS級ダンジョンボス。原作のWeb版には登場しない(書籍版は未照合)。公式Xは7体の中の「最強格」と紹介した
- 能力:『破獄 エクリプスタワー ゼニス』。魔力を吸い尽くして相手を消すが、魔力が桁外れに多いロイドの魔力は吸い尽くせなかった
- コアとの関係:コアに逆らうようになり、コアが代わりに生んだ三黒天にも勝った
- 戦いの流れ:マルスの話し合いと時間稼ぎ(第189〜191話)、ロイドによる三黒天の撃破(第190〜191話)、配下入り(第192話)
- 人柄:冒険者を殺さずに逃がしてきたボスで、その中にマルスの祖父がいた(第192話。父とする解説動画もある)
- その後:シュナイゼルの指示による配下入りで、新章では新しいダンジョンを設けている。人気投票は6位
Web版を基準にしたほかの登場人物は、登場人物一覧で探せます。漫画版の正確な描写は、マガジンポケットの本編で確かめてください。
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「ダンジョンコアに逆らう心が芽生えたボス」って設定、めちゃくちゃ熱くない? 生みの親に背いて、代わりに生まれた三黒天を全部返り討ちにしてるのが痺れるんだよね。
それに、冒険者を殺さずに逃がしてきた甘さがあるのに、その縁がマルスにつながっていく流れも好き。強さと優しさが同居してるボスって、やっぱり推せる。
コアに逆らう意志が、ベイダーに人間味を与えている点は同感です。冒険者を逃がした甘さが縁につながる流れも、この作品らしい温かさですね。ただ、破獄は魔力の多い相手には効かないので、勝負はロイドの魔力の底の深さがそのまま分けた形になりました。能力差で決着が見えやすくなった点は、私は譲れないと感じます。ベイダーがもっと策を尽くしていれば、因縁の厚みもさらに増したのではないでしょうか。
コアに逆らうようになったボスが、倒されずに仲間へ加わる結末は、この作品らしい面白さだと思います。コアの言いなりにならない「バグ」を、敵の弱さではなく意志として描いたことで、ベイダーに人間味が生まれています。
一方で、破獄は魔力の多い相手には効かないという弱点が、ロイドの魔力の底の深さに直結しています。そのため、決着が能力差で見えやすくなった印象もあります。ベイダーがもっと策を尽くす場面があれば、因縁の厚みがさらに出たのではないでしょうか。
「七群の最強格」って持ち上げられてるけど、それは能力の強さというより看板の強さじゃない? 破獄は魔力を吸い尽くす技なのに、ロイドには髪の先が焦げた程度で終わった。つまり魔力の少ない相手にしか効かない技だったわけだ。
見せ場が「最強のボスが負けて配下に入る」って流れなのも引っかかる。強さを名乗ったボスが、勝てないと分かった瞬間に鞍替えする。ここを頂点の描写として読むのは、少し無理がある気がする。
カイの言う看板って、ベイダーの覚悟を見てない人の言い分だと思うな。ダンジョンコアに背いてまで自分の意志を通した重さがあるから、勝てないと分かって仲間になったのも逃げじゃない。殺さなかった甘さの続きなんだよ。あの鞍替えは弱さじゃなくて、ベイダーらしさそのものだと思うんだよね。