【A Dance of Fire and Ice】遊び方・評価・DLCを紹介|1ボタンのリズムゲーム

A Dance of Fire and Iceは、1つのボタンだけで最後まで遊べるリズムゲームです。画面に伸びる道そのものが譜面になっており、2つの惑星が音楽の拍に合わせて道を進んでいきます。Steamストアの紹介文には「判定の厳しいリズムゲーム」とあり、説明文でも「判定がかなり厳しくて容赦しない」と自ら断っています。
開発はマレーシアやペルーなどに拠点を置くリモートチームの7th Beat Games。Steam版は2019年1月の発売から7年以上がたった2026年10月にも新しい判定「XPerfect」が追加されるなど、更新が続いています。Steamでの総レビュー数は8万件を超え、評価は「非常に好評」です。
作品概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | A Dance of Fire and Ice |
| 開発 | 7th Beat Games |
| 販売 | 7th Beat Games、indienova |
| 発売日(Steam) | 2019年1月24日(ストア表記) |
| 価格(Steam) | 取得時点の価格496円(2026年8月26日、通常620円から20%オフ。現在の価格はSteamストアで確認) |
| ジャンル | リズムゲーム(ストアのジャンル表記は「インディー」) |
| 対応言語 | 15言語。日本語対応あり(インターフェイス)。英語・韓国語・中国語(簡体字・繁体字)・フランス語・ドイツ語・ロシア語など |
| プラットフォーム | Steam(Windows/Mac/Linux)。ほかにiOS・Android・Nintendo Switch版あり |
| Steam Deck | 互換性「確認済み(Verified)」 |
| 主な機能 | シングルプレイヤー、Steam実績、Steamワークショップ、レベル編集、Steamクラウド、部分的コントローラサポート |
| リンク | Steamストア/7th Beat Games公式サイト |
Steamストアには早期アクセスの表記はなく、2019年1月の告知も通常の発売として案内しています。スマートフォン版は、2019年5月の公式告知で App Store と Google Play での配信が案内されました。Nintendo Switch版は2024年の Indie World で発表され、任天堂欧州サイトの製品データでは2026年2月12日発売となっています(日本での配信日は本記事では未確認です)。
ゲームジャムから生まれた作品
本作の出発点は、2014年のゲームジャム「Ludum Dare 30」に fizzd 名義で投稿された同名の作品です。Ludum Dare の作品データベース(LdDB)では「A one button rhythm game about hitting the breakbeat」(ブレイクビーツを叩く1ボタンのリズムゲーム)と紹介されています。
7th Beat Games の公式プレスキットによると、スタジオはリズムゲームを専門とする開発チームで、創設メンバーの Hafiz Azman と Winston Lee がケンブリッジ大学在学中にゲーム制作を始めました。本作はアーティストの Kyle Labriola、音楽担当の Jade Kim との協力で作られています。同じスタジオは、もう1つの1ボタンリズムゲーム『Rhythm Doctor』も手がけています。
舞台は「宇宙への探検」
ストアの説明文に主人公や筋書きの記述はなく、舞台を「宇宙への探検」と表現し、「色とりどりの空想の舞台の中で、それぞれのジャンルの音楽の世界を駆け巡ります」としています。一方、後述する有料DLC「Neo Cosmos」については、公式告知で「新しいキャラクターとストーリー」が含まれると説明されています。
ゲームシステム・遊び方
道の形を読んで、拍ごとに1回押す
ストアの説明によると、操作は「音楽の一拍一拍に合わせて押すと、線に沿って移動」するだけです。画面に見えているトラックがそのまま譜面になっていて、先のリズムをあらかじめ読み取れます。公式は「仕掛けもなく、リアクション重視のゲームではありません」とし、目で見るよりも耳でリズムを聞くよう勧めています。基本の流れは図1を参照してください。

ストアの紹介文は、本作を「2つの惑星が織り成す完璧なバランスを崩すことなく、軌道を誘導することに集中」するゲームと説明しています。道の曲がり方やタイルの並びがそのまま次の拍までの長さを表しているため、プレイヤーは道の形から押すタイミングを先読みしながら進みます。
攻略Wiki(日本語版 Wiki*)によると、道の途中には速度や向きを変えるアイコンがあります。カタツムリはテンポを落とし、ウサギはテンポを上げ、渦巻きは惑星の回転方向を逆にします。
判定の仕組みとキャリブレーション
公式告知(2020年10月)によると、判定は惑星とタイルがなす角度で決まり、惑星の動きが速いほど判定は厳しくなります(速い曲での上限は後述)。発売時の告知では、厳しさを任天堂の「リズム天国」シリーズと同じくらいと説明していました。
入力のずれは、手動での調整と自動キャリブレーションの両方で合わせられます。ストアには「途中でテンポが崩れてしまうようなことはありません」「我々はミュージシャンなので、テンポがずれたゲームは苦痛なんだ」という開発側のこだわりも書かれています。2026年10月の更新では、通常の Perfect よりさらに厳しい判定「XPerfect」(公式告知によると許容幅は約±16.67ミリ秒、または±12.5度)が追加されました。XPerfect は初期設定ではオフで、設定から表示を有効にして使います。
ワールドの構成
攻略Wikiの整理では、本編は番号付きのワールド1〜12で構成され、各ワールドに仕組みを学ぶチュートリアル面と、締めくくりのボス面(「1-X」など)があります。公式告知を見ると、ワールド7〜12は発売後の2019年6月から2020年3月にかけて無料アップデートで順次追加されました。
本編以外にも、「Xtra」と呼ばれる追加面、他作品とのコラボワールド、コミュニティ制作のレベルを公式に収録した「Featured Levels」があります。Featured Levels には、本編と同じ設計方針の「Classic」と、ファンコミュニティ発の仕掛けを取り入れた上級者向けの「Tech」の2系統があります(公式告知より)。
つまずいたときの補助機能
2022年1月の3周年アップデートで、2つのオプションが追加されました。「Practice Mode(練習モード)」は、失敗した後にPキーを押すと、つまずいた区間を練習できる機能で、公式レベルとカスタムレベルの両方で使えます。「No Fail Mode」は、ミスしても次のタイルへ進めるオプションで、追加時の対象はカスタムレベルでした。2025年2月の公式告知では、コミュニティの初見大会(Sightreading Tournament)で使われた一部の Featured Levels に警告タグが付き、これらのレベルは初回プレイ時に限って No-Fail Mode が有効になると案内されています。通常の本編ワールドで No Fail Mode が使えるとは告知されていません。
失敗後にその地点から再開できる「チェックポイント」は、2020年4月の告知でレベルエディターの機能として紹介されています。攻略Wikiによると、公式レベルにもチェックポイントのある面があり、配置は面ごとに異なります。
ローカル協力プレイ
2026年5月の更新で、Steam版にローカル協力プレイが加わりました。Nintendo Switch版で先に導入されたモードで、失敗しても仲間が復活させられます。プレイヤーごとにキーボードの左側・右側・全体、マウス、ゲームパッドを割り当てられます。公式告知によると、協力プレイに対応するのは本編の公式レベルで、Neo Cosmos のレベルは含まれません。
レベルエディターとSteamワークショップ
2019年5月のアップデートでレベルエディターが追加されました。公式告知によると、.mp3 や .ogg の音楽ファイルを読み込んで譜面を作り、.adofai ファイルとして保存・共有できます。2020年10月にはSteamワークショップに対応し、ワークショップで「サブスクライブ」したレベルが、メインメニューのカスタムレベル選択画面に並ぶようになりました。
同じ2020年10月の更新では、速い曲向けの判定設定も入りました。310bpmを超えるレベルを始めるときに「Normal」と「Strict」を選べ、Normal では310bpmを超える速さでも、判定の厳しさが310bpm時点のまま据え置かれます。公式は、これまでの公式レベルはすべて310bpm未満のため影響しないと説明しており、主にカスタムレベル向けの設定です。
ポイント:公式は「Featured Levels」として、コミュニティの作者が作ったレベルを定期的にゲーム本体へ収録しています。2026年1月の告知には、かめりあ(Camellia)の楽曲を使った作品も含まれていました。ワークショップを使わなくても、選ばれたファン制作レベルを本編から遊べます。
アップデートとDLC
発売後の主な更新を図2にまとめました。ストアの説明文では、新しい曲とリズムを「無料レベルパッチ」で追加していくとしています。

コラボレーションも続いており、2020年6月には「Project Arrhythmia」、2021年10月には「Muse Dash」とのコラボワールドが追加されました。Muse Dash のワールドは、ワールド1〜5をクリアすると行ける場所に置かれています。2026年1月には、リズムゲーム「Arcaea」の楽曲交換企画「Crossing Pulse」の一環として、Zekk の楽曲による「Libertas」が加わりました。
Steamで販売されている関連コンテンツは次の3本です(価格は2026年11月3日のストア表示)。
| 名称 | 発売日 | 価格 | 内容 |
|---|---|---|---|
| A Dance of Fire and Ice – Neo Cosmos | 2022年5月30日 | 520円 | 拡張DLC。新ワールド5つと新しいギミック、レベルエディター用の新イベント |
| A Dance of Fire and Ice OST | 2019年2月6日 | 310円 | 本編のサウンドトラック(全21曲) |
| A Dance of Fire and Ice – Neo Cosmos OST | 2022年6月13日 | 310円 | Neo Cosmos のサウンドトラック |
Neo Cosmos のディレクターは、NotITG と UKSRT の作者として知られる TaroNuke です。楽曲は Canblaster 2K6、Frums、Ash Astral、DM DOKURO が担当しています。公式FAQによると、DLC購入後はワールド1とボス面1-Xをクリアすれば遊べるようになり、開発側は本編の12ワールドをひととおり遊んでから挑むことを勧めています。
Steamでの評価
Steamレビューでは、総合評価は「非常に好評」です。集計時点のレビュー総数は83,235件で、そのうち好評が78,306件、不評が4,929件でした。好評の割合は約94%になります。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 評価ラベル | 非常に好評 |
| レビュー総数 | 83,235件 |
| 好評 | 78,306件(約94%) |
| 不評 | 4,929件 |
個々のレビューを見ると、日本語の高評価レビューの一部では「理不尽な難しさではなく、質の良い難しさ」と難易度の質を評価する声や、ワークショップの譜面の多さに触れる声があります。一方、低評価レビューの一部では、1回のミスで最初からやり直しになる点や、曲数の少なさが指摘されています。
こんな人におすすめ
向いている人:複雑なボタン操作ではなく、リズム感だけで勝負したい人。譜面を先読みしながら同じ面を繰り返し練習するのが苦にならない人。自分で曲を選んで譜面を作りたい人や、ワークショップのファン制作レベルを遊びたい人。Steam Deck で手軽に遊びたい人にも、互換性「確認済み」の評価が目安になります。
注意点
購入前に確認したいこと:ストア自身が「判定がかなり厳しくて容赦しない」と説明しているとおり、難度は高めです。Switch版の発表を伝えた電ファミニコゲーマーの記事(2024年4月)も「一度でも失敗すると最初からやり直しというシビアな難易度」と紹介しています。練習モードやチェックポイントはありますが、No Fail Mode の対象はカスタムレベルで、本編ワールドでは使えません。例外として、警告タグの付いた一部の Featured Levels は、初回プレイ時に限り No-Fail Mode が有効になります(2025年2月の公式告知)。日本語はインターフェイスの対応で、ストアの言語表で音声の欄に対応表示はありません。
類似作品
- Rhythm Doctor:同じ7th Beat Gamesの1ボタンリズムゲーム。Steamでは2021年2月に早期アクセスを始め、ストアの発売日表記は2025年12月6日、価格は2,300円です。Steamでは本作とのバンドルも販売されています
- リズム天国シリーズ:本作の発売告知で、判定の厳しさの比較対象として名前が挙がったシリーズです
- Muse Dash:2021年にコラボした作品。Muse Dash 側にも本作の楽曲をもとにしたレベルが追加されました
- Arcaea:楽曲交換企画「Crossing Pulse」で本作に楽曲を提供したリズムゲーム。モバイル版の Arcaea には Neo Cosmos の「Third Sun」が収録されています
まとめ
- 1ボタンのリズムゲーム: 道の形がそのまま譜面で、拍に合わせて押すと2つの惑星が進む。判定は厳しい
- 手ごろな価格と日本語対応: Steamでの取得時点の価格は496円(2026年8月26日、通常620円から20%オフ。現在の価格はSteamストアで確認)。日本語はインターフェイスに対応し、Steam Deck は「確認済み」
- 長く続く更新: 2019年の発売後、ワールド7〜12、レベルエディター、ワークショップ、練習モード、ローカル協力プレイ、XPerfect判定などが追加された
- DLCとサウンドトラック: 拡張DLC「Neo Cosmos」(520円)は新ワールド5つとストーリーを収録
- Steamレビューは「非常に好評」: 総数83,235件のうち約94%が好評。一部のレビューでは、1ミスでやり直しになる厳しさが不満点に挙がる










「道そのものが譜面になっている」という発想が、本作の核だと思います。次の拍を道の形から先読みできるので、反射神経より読みで進むゲームとして成立しています。
ボタンが1つだからこそ、問われるのは音と押すタイミングのずれだけで、判定の厳しさも一貫しています。ただ、1ミスで最初からやり直しになる長い譜面が続くと、先読みの楽しさが反復の作業感に変わりかねません。練習モードやチェックポイントが、その救いになっています。
作業感がたまらないんだって! 何度も同じ場面で落ちて、やり直しのたびに「次こそ」と指が勝手に動く。そして長い譜面の終盤で、ようやく一発を決めた瞬間の爆発的な快感。あれは反復に食らいついた人だけがもらえるご褒美なんだよ。練習モードがあるのはありがたいけど、あの繰り返しを削りすぎたら、この快感まで薄まっちゃう気がするんだよね。1ボタンだからこそ、あの一発の重みが全部自分のものになるんだって。
「道そのものが譜面」という見立ては、本作の核を言い当てていると思う。
開発の7th Beat Gamesはマレーシアやペルーなどに拠点を置くリモートチームだと言われている。
2019年の発売後も判定の追加などで更新が続いていて、練習モードやチェックポイントも、その積み重ねの中で手が入ってきた要素なのかもしれない。
咲良の言う作業感への救いも、そうした後年の改善の流れで見ると、また違って見えてくるかもしれない。