マビノギモバイルは、冒険から帰る場所を自分で作れるオンラインRPGです。エリンの町に家を買い、集めた素材で家具を作り、壁紙を張り替え、友だちを招く。韓国版では、このマイホームはサービス開始から9か月近くたった2025年12月のアップデートでようやく加わった機能でした。ところが日本版は、2026年10月7日のサービス開始時から用意される予定です。なぜ日本では最初から家を持てるのか。開発・運営チームの発言から理由をたどり、あわせてマイホームで何ができるのかを、韓国版の情報と日本語版の体験記事から整理します。

出典に関する注記:本記事は日本版サービス開始前日の2026年10月6日時点の情報です。開発・運営チームの発言は、4Gamer.netのインタビュー(2026年9月12日)と電ファミニコゲーマーの体験会記事(8月24日)から引用しました。日本版の仕様は、4Gamer.net・ファミ通.com・インサイドの体験会記事(8月24〜25日)、GameWithの試遊レビュー、TGS2026特別番組を伝えたAUTOMATONの記事(9月17日)で確認したもので、いずれも開発段階のビルドでの情報です。韓国版の仕様は、韓国メディア(ザ・ゲームズデイリー=더게임스데일리、シサフォーカス=시사포커스、ゲームビュー=게임뷰、Inven)の記事、Invenに転載された運営の開発者ノート、ネクソンのブログサービス「NEXON PEAK」のプレイヤー投稿によるもので、日本版と同じとは限りません。

日本版は開始時からマイホームを用意|韓国版との違い

ここでいう「開始時から」は、サービス開始の時点でマイホームという機能がゲームに入っている、という意味です。家そのものは、ゲームをある程度進めてから購入します(後述)。マイホームが日本版の開始時から入ることは、8月24日のメディア体験会で説明されました。4Gamer.netは「日本版ではサービス開始時点から『マイホーム』が実装されている」、ファミ通.comは「日本サービスでは開始時から“マイホーム”を用意する予定」と伝えています。GameWithの試遊レビューにも「日本版ではサービス開始時から『マイホーム』も利用可能だ」とあります。

韓国版の歩みと比べると、その意味が分かりやすくなります(図1)。

韓国版マイホームの歩みを示した図。2025年3月27日のサービス開始時はマイホームが無く、9月のショーケースで11月実装と予告、12月18日に実装、12月29日の開発者ノートで1月に製作デコ約100種と告知、2026年3月の1周年の放送でゲストブックと共同所有の追加を予告。日本版は2026年10月7日のサービス開始時から用意されることを示している
図1:韓国版マイホームの歩みと日本版(Invenの記事・開発者ノート転載、アジュ経済、AUTOMATONから整理)
  • 2025年3月27日:韓国版がサービス開始。この時点でマイホームはありませんでした。
  • 2025年9月:ショーケースで、11月にマイホームを追加すると予告(アジュ経済)。
  • 2025年12月18日:メインストーリー第4章、サンリオキャラクターズとのコラボと同じ日に、ハウジングシステム「マイホーム」を実装(Inven)。予告の11月からは遅れての実装でした。
  • 2025年12月29日:開発者ノートで、マイホームを「一度に完成する空間ではなく、時間とともに少しずつ満たされていく、自分を表す空間」として育てていく方針を示し、1月中に製作で作れる約100種のデコを追加すると告知(Invenに転載された開発者ノート)。
  • 2026年3月:1周年の放送で、3月26日のアップデートでのゲストブック(방명록)追加と、5月の共同所有の追加が予告される(Inven、3月19日)。

なぜ日本版は最初から家を持てるのか|開発・運営の発言

4Gamer.netが9月12日に掲載したインタビューに、この疑問に答えるやりとりがあります。何を特別に感じるかは文化ごとに違うのではないか、と問われたdevCAT代表のキム・ドンゴン氏の答えから、話はマイホームへと進みます(図2)。

日本版が開始時からマイホームを持つ理由を、4Gamer.netのインタビューでの3人の発言から整理した図。キム・ドンゴン氏の国ごとにプレイスタイルが違うという発言、日本運営事業担当者の日本サービスではマイホームが最初から入っているという発言、イ・ジンフン氏の日本では1人でプレイしたい人も多いという発言を並べ、背景として日本版が韓国版との時間差を縮める方針であることを添えている
図2:開始時からマイホームを持つ理由(4Gamer.netのインタビューと電ファミニコゲーマーの体験会Q&Aから整理)

キム・ドンゴン氏:「違いはあると思います。マビノギでも経験したことですが,いろいろな国でサービスをしていると,やはりプレイスタイルが全然違うんです。ですから,その国にあったスタイルに調整していかなければなりません」
日本運営事業担当者:「分かりやすいところでいくと,日本サービスではマイホームが最初から入っています」
イ・ジンフン氏:「日本では,1人でプレイしたいという人も多いのではないかと思っています。そうしたニーズを考慮して,アップデートをしていく予定です」
(4Gamer.net、2026年9月12日のインタビューより)

つまり、マイホームの開始時実装は「国ごとのプレイスタイルに合わせた調整」の分かりやすい例として語られています。続けてイ氏が、日本には1人で遊びたい人も多いのではないかと話している流れから見ると、自分のペースで過ごせる場所を最初から用意しておく意図が読み取れます。ただし、インタビューでは「マイホームを最初から入れた理由はこれだ」と一言で説明されているわけではなく、上の整理はやりとりの流れから読み取ったものです。

もう一つの背景が、韓国版との時間差です。体験会の質疑応答で開発チームは、韓国で先にサービスを始めた分だけコンテンツの進行に時間差があり、その差を縮めるため「日本ではコンテンツを少し速いペースで公開していく予定」と答えています(電ファミニコゲーマー)。韓国で1年半かけて加わってきた要素のうち、マイホームは日本版が最初から持ってスタートするもの、という位置づけです。

マイホームでできること

韓国版のプレイヤー投稿と日本語版の体験記事から、マイホームでできることを整理すると図3のようになります。

マイホームでできることを、手に入れる、飾る、便利に使う、人と過ごすの4つに分けて示した図。サイドクエスト後にダンバートンかイメンマハで購入し大きさはデコ点数で決まること、デコを製作して位置や向きを指定して配置、特殊家具で家へのテレポートや共用保管庫の材料の利用、後から追加された共同所有とゲストブックなどを並べている
図3:マイホームでできること(韓国の報道・プレイヤー投稿と日本語版の体験記事から整理)

家を手に入れる

韓国の報道によると、韓国版のマイホームはサイドクエストを進めた後、ダンバートンとイメンマハ(PC版の日本語表記に準拠)の2つの町に用意された家から選んで購入します。家はサーバーごとに1軒で、同じアカウントのキャラクターで共有できます(ザ・ゲームズデイリー、ゲームビュー)。窓口は銀行員のNPCで、費用を払ったらまず入居前の掃除から始まると、韓国メディアのシサフォーカスの記者は体験を書いています。

家の大きさは自由に選べるわけではありません。ゲームビューによると、選べる大きさは「デコ点数」で決まり、点数がおよそ650に達すると20×20の中型を買えるようになり、それより低ければ小型から始まります。デコ点数は、新しい種類のデコを初めて入手したときに加算され、同じデコを何個作っても増えません。点数が上がったら今の家を退去して、大きな家へ引っ越す仕組みです。

日本版について4Gamer.netは「ある程度ゲームを進めると,主人公はマイホームを購入できる」と伝えています。GameWithの試遊レビューでも、手に入れたばかりの部屋には何もなく、まず床の掃除から始まったと書かれています。いきなり豪華な家が手に入るのではなく、空っぽの部屋を少しずつ自分の場所にしていく作りです。日本版の解放条件や価格は、配信後に確認が必要です。

家を飾る

  • デコは作る・買う:韓国版では、家具・装飾・壁紙・床などの「デコアイテム」を製作、取引所、一部のNPC商店で手に入れます(ザ・ゲームズデイリー)。韓国版の投稿者は、材料を自分で集めて家具を作るからこそ家に愛着がわくと書いています。作れるデコには壁、玄関ドア、家具、装飾、壁掛け、造景、照明、柱、特殊家具などがあります(NEXON PEAK)。
  • 配置は自由:4Gamer.netの体験によると、家具や壁掛けを設置でき、家具の位置や向きを自由に指定できます。壁紙を張り替えるだけで雰囲気ががらりと変わったとのことです。
  • 有料デコもある:シサフォーカスの記者によると、韓国版ではマイホームの実装と同時にクリスマスをテーマにした有料デコが販売され、ほかのプレイヤーの家を訪ねると、すでに多くの人が置いていたそうです。
  • 日本向けの家具も予定:TGS2026の特別番組では、マイホームの機能追加が予定されていること、日本向けにデザインされた家具も今後実装されることが紹介されました(AUTOMATON)。

ゴールドの使いすぎに注意:韓国版の投稿者は、デコを作るための部品や苗は毎週ゴールドで買え、クエストでももらえるものの一定量を超えるともらえなくなるため、たくさん飾るには毎週NPCから買い続けることになり、ゴールドが大量に必要になると書いています。マイホームを本格的に飾りたいなら、序盤から少しずつ準備しておくのがよさそうです(韓国版の個人の投稿による情報)。

家を便利に使う

マイホームは飾るだけの場所ではありません。韓国版の投稿者は、特殊家具として次の2つを紹介しています。

  • 家へのテレポート:特殊家具を作ると、町から自分の家へ瞬間移動できるようになります。倉庫を使うには銀行や宿屋の保管箱まで行く必要がありましたが、家に戻ればすぐに使えるため手間が減ります。
  • 共用保管庫の材料を直接使う:特殊家具を作ると、加工や製作のときに、全キャラクター共用の保管箱にある材料を移し替えずにそのまま使えます。投稿者は「生活系プレイヤーとしてとても幸せで便利」と書いています。

人と過ごす

  • 招待:日本語版の体験記事でも、ほかのプレイヤーを招待できると紹介されています(4Gamer.net、GameWith)。
  • 一緒に住む(後から追加):韓国版では、1周年の放送(2026年3月)で「共同所有」を5月に追加すると予告されました(Inven)。2026年7月のプレイヤー投稿では実際に使われており、最大4人で住め、同居人も家を飾ったり使ったりできると紹介されています。投稿者は「4人で住めば使えるデコが4倍」と冗談めかして書いています。
  • ゲストブック:3月26日のアップデートでの追加が予告された機能で(Inven、2026年3月19日)、友だちがマイホームにメッセージを書き込めます。ゲストブックは家を買った人のものとして残り、同居人の分は同居中は消え、独立すると再び現れると説明されています(NEXON PEAK)。

ひとり派こそ楽しめる場所:マイホームは、パーティーやギルドに入らなくても楽しめる遊びです。素材集め、製作、配置という生活コンテンツの流れがそのまま家づくりにつながり、自分のペースで進められます。一方で、友だちを招いたり一緒に住んだりすれば交流の場にもなります。「1人でもみんなでも不便を感じないように」というイ・ジンフン氏の言葉が、そのまま形になった機能といえます。

日本版で配信後に確認したいこと

  • マイホームの解放条件(クエスト・レベル)と、家の大きさごとの価格
  • 開始時点で作れるデコの種類と、製作に必要な生活スキル
  • 家へのテレポートや共用保管庫など、特殊家具が開始時点で使えるか
  • 共同居住・ゲストブックが開始時点で入っているか
  • 日本向けにデザインされた家具の実装時期

まとめ

  • 日本版は2026年10月7日のサービス開始時からマイホームを用意する予定。韓国版では開始から約9か月後の2025年12月に加わった機能。
  • 開発・運営の発言からは「国ごとのプレイスタイルに合わせた調整」の一例と読み取れる。4Gamer.netのインタビューで、日本運営事業担当者がその分かりやすい例としてマイホームを挙げ、ディレクターは日本には1人で遊びたい人も多いのではと話している。
  • 韓国版との時間差を「少し速いペース」で縮める方針も背景にある。
  • 家はサイドクエストの後に、ダンバートンかイメンマハで購入(韓国版)。大きさはデコ点数で決まり、最初は空っぽの小さな部屋から始まる。
  • デコは自分で材料を集めて製作し、位置や向きを自由に配置。日本向けにデザインされた家具も今後実装予定。
  • 韓国版ではその後、ゲストブックや共同所有も追加。家へのテレポートなど便利な特殊家具もある。日本版の開始時点の範囲は配信後に確認が必要。