転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めますは、魔術を愛する第七王子ロイドを主人公にした謙虚なサークルのWeb小説です。教会編で、街を騒がせた魔物による失踪事件の黒幕として正体を現すのが、サルーム王国の教会のトップ、教皇ギタンでした。演奏会の客席で柔和な笑みを浮かべていた祭服の老人は、魔物と人間を合成する研究に手を染め、自分の体まで「神魔生物」に作り変えていました。

この記事では、原作のWeb版(小説家になろう版)の本文をもとに、ギタンの正体が明かされるまでの流れ、妻子を失った過去と研究の目的、合成生物としての能力、ロイドとの戦いと浄化、改心後の暮らし、最新話時点の状況を整理します。

ネタバレ警告:この記事はWeb版の第三部(第66〜95話、教会編)の結末を中心に、最新の第257話までの重大なネタバレを含みます。TVアニメでは第2期(第13〜24話)の教会編にあたりますが、アニメは漫画版の構成に沿っていて、Web版とは筋書きが違います(後半の節で分けて扱います)。

この記事の基準:話数と台詞は、小説家になろう版(作品コードN5657FV)の本文で確かめたものです(2026年10月26日に全257話を取得)。書籍版・漫画版・アニメとの違いは後半の節で分けて扱います。

ほかの登場人物の正体や立場は、第七王子の登場人物一覧にまとめています。

教皇ギタンの正体と現在(結論)

  • 正体:サルーム王国の教会のトップである教皇。魔物による失踪事件の黒幕で、天使ジリエルに名前を呼ばれ「全ては私の行ったこと」と認める(第89話)
  • 過去:貧しい農村で両親と幼い妹たちを盗賊に殺され、神聖魔術を学んで神父になった。五年前、浄化の光が効かなかった盗賊に妻子を殺され、神の力を疑うようになる
  • 体:魔物と人間の合成研究の成果を自分に使った「神魔生物」。四本の腕、五つの脳と心臓、スライム種の再生力を持ち、さまざまな魔物の部位を生み出せる
  • 結末:ロイドの浄化系統神聖魔術『極光』で浄化されて改心(第92〜93話)。自分が姿を変えてしまったラミアを元の体に戻すと誓い、ロードストで研究を続ける
  • 現在:最後に場面に出るのは大暴走に向けたロイドの部隊(第131・135話)。第206話を最後に名前も出てこず、第257話の時点で再登場していない

ギタンと周囲の人物の関係をまとめたのが図1です。

教皇ギタンとロイド、ジリエル、ラミア、イド、イーシャの関係図
図1:ギタンをめぐる関係(小説家になろう版の本文から整理)

基本プロフィール

項目内容
名前ギタン。合成後の姿を自分で「神魔生物」と呼ぶ(第89話)
立場サルーム王国の教会の教皇。事件の後は行方不明とされ、イーシャが次の教皇になる。のちの地の文では「元はこの国の教皇だったギタン」(第96話)
初登場第85話「教会本部へ向かいます」の演奏会の客席にいる祭服の老人。名前は第89話「黒幕の正体は」で明かされる
外見もとは「枯れ木のような身体」の老人(第89話)。合成後は四本の腕に獣の爪と毛皮、虫の複眼と甲殻、鳥の翼と嘴を持つ。改心後も姿は戻らず、黒フードやコートで体を隠す(第96・131話)
ロイドとの関係敵として戦い、浄化されて配下に加わる。改心後はロイドを「神にも等しい存在」と慕う(第96話)
能力神聖魔術、空間系統魔術『領域拡大』、四つの結界解除術式の同時行使、魔物の部位の生成、スライム種の再生力
アニメの声優宮本充(TVアニメ第2期。公式サイトのキャスト)

正体が明かされるまで(第76〜89話)

グールの「主」と、神父に取り憑いたレイス(第76〜88話)

事件の始まりは、街に出没するグールでした。退治の依頼を受けた者の中には行方不明者も出ており(第76話)、ロイドたちが下水道で倒した最後のグールは「主よ、申し訳ありま……ぐふっ」と言い残して消えます(第80話)。下水道の先は教会の裏庭につながっていて、様子のおかしい神父には霊体型の魔物レイスが取り憑いていました。ロイドとタオが陰と陽の『気』で挟み込んで追い出すと、レイスは「主を裏切るような真似は出来ないからな!」と言って消滅します(第81〜83話)。

週末の演奏会の会場が教会本部で、前の演奏会では教皇と話をしたとサリアが言うと、一行の中で「例えば教皇とか」という声が上がります(第84話。話者は本文で明示されません)。ロイドは演奏会の前座として壇上に上がり、客席に向けて光の出ない『微光』を2回放ちますが、「もちろん教皇も平気な顔をしたままだ」という結果でした(第85話)。その後、イーシャが姿を消し、使い魔シロの嗅覚をたどった先の下水道の隠し通路の奥に、ガラス瓶に詰められた魔物や手術台が並ぶ研究所がありました。眠らされたイーシャを見つけたロイドたちは、上半身が女で下半身が蛇の魔物ラミアと戦います。正気に戻ったラミアは名前も記憶も失った元人間で、落ちていたというロザリオを差し出しました。ロイドはラミアを、ガリレアが領主を務めるロードストの領主邸に預けます(第86〜88話)。

ジリエルが正体を暴く(第89話)

翌日の夜、ロイドはロザリオを手に教会本部の居住区に忍び込み、教皇に面会します。教皇が仮面を張り付けたような微笑ではぐらかすと、しびれを切らしたジリエルが、ロイドの左手から二対の翼を伸ばして顕現します。「我が名は天の御使い、ジリエル! 教皇――いやギタン! 貴様の悪行はもはや露見しているのだ!」。

二人は顔見知りで、ジリエルは「うむ、久しぶりだなギタンよ」と応じます。ロイドは「多分神聖魔術を授けた間柄なのだろう」と推測しています。黒幕であろうと迫られたギタンは観念し、「……えぇ、そうですね。あなた様の前では嘘偽りは申せません。白状いたします。全ては私の行ったこと。よくぞ見破りました」と頭を下げました。もっともロイドは、教会のトップならロザリオから犯人を特定できると考えて聞きに来ただけで、「なんてこった。マジでこいつが黒幕だったのか」と驚いています。

過去と目的:神の力を疑った理由(第89話)

ギタンは貧しい農村の生まれでした。村を襲った盗賊に両親も幼い妹たちも殺され、「力なき者は奪われ、殺される」と悟ります。悪者を浄化して改心させる神聖魔術を見たギタンは、その力を求めて教会に入り、神聖魔術を覚え、神父になり、家族も得ました。「幸せでしたよ……その時までは、ね。くくっ」。

転機は五年前です。ギタンの家に、食べ物にも困っているような痩せた盗賊が押し入りました。ギタンは浄化の光を放ちますが、効きません。「浄化の光にて改めさせる事ができるのは悪しき心のみ」で、妬みや怒り、侮蔑のような感情を持たず、ただ生きようとしていた盗賊には届かなかったのです。攻撃されたと思った盗賊は、ギタンの妻子を刃物で刺して逃げました。即死でした。

「私は嘆いた。おお! 神よ! 貴方の御力はなんと無力なのかと! 私は神を恨み、そして恐れた」。修行を積んだ自分ですら、加護の一つも与えられずに死ぬのではないか。そう恐れたギタンは魔物の異常な生命力に目をつけ、「魔物と人間を合わせ、新たな存在を生み出す研究」に着手します。研究の成果を自分の体に使ったギタンは、戦いの中で「何物をも圧倒する力! 死すら超えた生命力! 私は神に等しい存在となったのですよ!」と勝ち誇りました(第90話)。神の加護を信じられなくなった男が、死をも超える体を自分の手で作ろうとした、とまとめられます。

合成生物「神魔生物」の体と能力

姿を変えたギタンは、人型をベースに、四本の腕に獣の鋭い爪と強靭な肉体、丈夫な毛皮、虫の複眼と甲殻、鳥の翼と嘴を併せ持っていました。「これぞあらゆる魔物の長所を併せ持つ究極の存在、そうですね、神魔生物とでも呼んでいただきましょうか」(第89話)。戦いで見せた能力は次の通りです。

能力話数内容
五つの脳と心臓第90話「我が身体には脳と心臓が五つ搭載されている!」。並列思考で術式を同時に展開する
結界破りと障壁の破壊第90話ロイドの結界を力ずくで割る。ジリエルの説明では、四つの結界解除術式を同時に使ってロイドの魔力障壁を弱め、四本の腕の連打で砕いた
空間系統魔術『領域拡大』第90話部屋の空間を一瞬で広げる。ロイドも難易度の高い魔術だと認める
スライム種の再生力第90話上半身を吹き飛ばされても、下半身から上半身が生えて元通りになる
魔物の部位の生成第91〜92話アークビートルの甲殻、術式を切り裂くルーンウルフの爪、吐息を放つブラックドラゴンの頭。ゴッドマンティスの鎌やシルバーコングの毛皮も「ありとあらゆる魔物の力を使えるのですよ」と言う(第91話のギタンの言葉)
『心天蓋』第91話あらゆる精神操作を防ぐ精神系統魔術。「神聖魔術の使い手たる私が、その対策していないはずがないでしょう!」と、ロイドの『極光』を防いだ

ジリエルは「確かにギタンは優秀な魔術師ですが、ここまでの使い手ではなかったはず……」と驚きます(第90話)。一方でロイドは、ギタンの体の術式が「スパゲッティのようにぐちゃぐちゃ」に絡まり合っていると見抜き、「……早まったな、ギタン」とつぶやきました。術式を固めてしまうと、新しい術式を加えることも、要らない術式を外すこともできず、進歩の速い魔術の世界で時代遅れの術式を使い続けるしかない、という指摘です。

ロイド・ジリエルとの戦いと浄化(第89〜92話)

戦いの流れを局面ごとに並べたのが図2です。

神魔生物ギタンとロイドの戦いを局面ごとに並べた流れ図
図2:ギタンとロイドの戦いの流れ(小説家になろう版の第89〜92話から整理)

アークビートルの甲殻を生み出し、ゴッドマンティスの鎌やシルバーコングの毛皮も使えると言うギタンに、ロイドは「とてもじゃないが俺にはこいつを殺せないよ。……もったいなくて」と言い出します。使い魔の二人が「じゃあ生捕りだ!」「えぇ、そして神聖魔術にて悪しき心を浄化し、配下に加えましょう」と続け、戦いの目標は生け捕りと浄化に変わりました(第91話)。しかし最初の『極光』は『心天蓋』に防がれ、ギタンは床を切り裂いて信徒のいる「祈りの間」へ落ち、大規模魔術を封じようとしました。

ロイドは左手のジリエルの口も使い、水・土・風の三重合成魔術『氷雪鋼牙』でギタンの四本の腕のうち右腕一本を貫き落とし、凍結で再生を止めます。追い詰められたギタンは子供を盾にし、掲げた右手にブラックドラゴンの頭を生やして吐息を放ちますが、ロイドはガリレアたちが戦闘訓練で見つけた『治癒光』の使い方で攻撃を無効にしました。『治癒光』を張りつけた箇所で攻撃すると、ダメージを与えるどころか相手を回復させてしまうのです。狼狽えるギタンの背後に魔力遮断で回ったロイドは『極光』を放ち、『氷雪鋼牙』の凍結で脳の幾つかが止まっていたギタンは結界が間に合いません。ジリエルは「ギタンの邪気が浄化されていきます。これで目を覚ました時には元に戻っているでしょう」と告げました(第92話)。

改心と償い(第93〜95話)

空間転移でロードストの領主邸に運ばれたギタンは、目を覚ますと土下座して謝りました。「人と魔物を合成させるなどと、神をも恐れぬ行為です! しかもその力で自身をも改造し、子供を人質とし、その上街までも破壊しようとするなど……」。体は化物のままでしたが、「どこか憑物が落ちたような顔をしていた」と地の文は書いています。

ガリレアが連れてきたラミアに、ロイドはギタンこそラミアをその姿に変えた張本人だと紹介します。ラミアは恨む気持ちもあると認めたうえで、「だからあなたに罪を償う気持ちがあるなら、私が元の身体に戻れるよう力を貸してくれませんか?」と頼み、ギタンは「……ラミアさん、私の全てを投げうってでも貴方を元に戻します」と誓いました(第93話)。もっともロイドの本心は、魔物の研究が進むことと、ギタンの体からレア素材を無限に取れることへの期待でした。

半壊した教会本部では、教皇ギタンは行方不明とされます。父王チャールズは失踪事件への教皇の関与を疑い、証拠を揃えて踏み込む直前だったと明かしました(第94話)。天使と共に「化け物になった教皇」と戦う少年を見た信徒たちはロイドを次の教皇に望みますが、ロイドはイーシャに教皇を頼み、イーシャが引き受けます(第95話)。

人間関係

ロイド:倒された相手で、「神にも等しい存在」

改心したギタンにとって、ロイドは恩人です。第96話では「ロイド様は心を闇に落とした私を救い上げ、愛の一撃にて正気を取り戻させてくれた大恩ある方」とつぶやき、「いつかロイド様を神とした新たな宗教団体を設立しましょう」とまで考えています。ロイドの側は、研究が実れば成果がすべて自分に上がってくるため、二人を領地を挙げて支援していました(ロイドのネタバレ解説)。

ジリエル:正体を暴いた天使

改心後のギタンは「ははあっ、ジリエル様!」とひれ伏しますが、ジリエルは「私にではなく我が主、ロイド様に頭を下げよ」と返しています(第93話)。二人がどこで知り合ったのかは、ロイドの推測以上には書かれていません(ジリエルのネタバレ解説)。

ラミアとイド:研究の仲間

ラミアは元冒険者で、ギタンの手で下半身が蛇の姿にされました。改心後の二人は元の体に戻る研究を続け、ラミアは元に戻ったら冒険者として稼いで両親に楽をさせたいと夢見ています(第96話)。錬金大祭の騒動の後には、ロイドが髪の毛から培養して作ったホムンクルスのイドも「ギタンら生体研究チーム」に加わりました。生体ゴーレムを作った知識で彼らの体を戻せるかもしれないという考えで、ロイドは「ギタンたちとは結構話が合うようだ」と見ています(第122話。イドのネタバレ解説)。

物語での歩み(第96〜257話)

過去から最新話までのギタンの動きを、話数順に並べたのが図3です。

教皇ギタンの五年前の事件から最新の第257話までの年表
図3:ギタンの歩み(小説家になろう版の第76〜257話から整理)

ロードストの塔での暮らし(第96〜122話)

第四部の冒頭、ロイドがロードストの煉瓦造りの塔を訪ねると、黒フードの巨体のギタンが分厚い本を読んでいました。地の文によれば、浄化魔術のおかげで性格は「聖人のようになっている」。ギタンは体の一部を特定の魔物に変えることができ、ロイドが頼んだ金竜の鱗、魔鳥の嘴、岩石王の瞳を体に生やして、ちぎって渡します(第96話)。昔、レア素材が足りずにあきらめていたゴーレム作りをロイドが再開したのも、ギタンのおかげで材料集めは何とかなりそうだと考えたからでした。

大暴走に向けた部隊(第131・135話)

大暴走に備えて部隊を集めるはずが、同じアルベルト隊の副官サイアスに兵の大半を引き抜かれたロイドのもとへ、シルファが人脈を集めて連れてきます。その中に、ロングスカートのラミアと、全身をコートで覆った大男のギタンがいました。二人は体の半分以上が魔物化しており、長い衣服で異形の身を隠しています(第131話)。山賊団の根城ビューネ山脈を攻める戦いでは、ガリレアがまとめる隊でロイドの魔力兵を操りますが、ガリレアが百五十体、レンが百八十体を操るのに対し、ギタンとラミアは「現状では七十体ほどしか操れない」状態でした(第135話)。これがギタンが場面に出る最後です。

聖王の章では知識だけ(第199〜206話)

その後のギタンは、ロイドの記憶の中に出てくるだけです。聖王について「俺の仲間、元教皇のギタンがそんなことを言ってた覚えがある」(第199話)、聖王の魔曲について「前教皇であるギタンが言ってた」(第204話)と、ロイドは元教皇の知識を説明に使います。

最新話(第257話)時点のギタン

ギタンの名前が最後に出るのは第206話の地の文で、第207〜257話には登場しません。最新の天宙城編(第257話「潜入、天宙城。前編」)にも出てこず、ロードストで研究を続けているのかどうか、ラミアを元の体に戻す研究が実ったのかは、Web版では明かされていません(第257話時点)。

考察ポイント:Web版の第257話までで、ギタンについて答えが出ていない点を挙げます。
・ラミアは元に戻れるのか。第93話でロイドは、術式で作ったものには必ず解き方があると考えつつ、「理論上、ではあるが」と付け加えています。ギタン自身の体については、戦いの最中に「恐らくもう二度と元には戻れないだろう」と見ていました(第90話)
・ジリエルとの間柄。神聖魔術を授けた関係というのはロイドの推測です
・ブラックドラゴンの入手経路。かつて魔族が連れてきたもの、というのはジリエルの推測です
・レイスやグールの「主」。本文はギタンだと名指ししておらず、ギタンが認めたのは「件の事件」の黒幕であることです
・第85話の『微光』に教皇が反応しなかった理由。本文は説明しませんが、第91話のギタンは精神操作を防ぐ『心天蓋』を張っていました。演奏会でも同じ守りがあったのかもしれません(推測)
・浄化の皮肉。浄化の光は飢えた盗賊に効かず、ギタンは妻子を守れませんでした。そのギタンを救ったのも、ロイドの浄化でした

書籍版・漫画版・アニメでのギタン

書籍版(講談社ラノベ文庫)

講談社の書籍3巻(2021年5月6日発売)の紹介文は、ロイドが神聖魔術を学ぶためにサリアを訪れるところまでで、ギタンの名前は出てきません。読者のレビューブログ「こもの読書感想」の3巻のレビューには、教皇ギタンとの戦いと浄化、イーシャの教皇就任までが書かれています。

漫画版(マガジンポケット)

講談社の漫画単行本の紹介文には、Web版にない「謎神父」「大聖誕祭」「キメラ」の名前が並びます。8巻(2022年8月9日発売)は「国王も教皇も出席する一大イベントで騒乱を巻き起こそうと企む謎神父」、10巻(2023年2月9日発売)は「『大聖誕祭』を利用した教皇ギタンのサルーム壊滅の企み」「残すは天上の攻防…ロイド対ギタン」です。改心後のギタンも、16巻(2024年8月7日発売)で「ギタンは『完全平和』を圧倒する」、スタンピード編の20巻(2025年8月7日発売)で「ギタン vs. 水の迷宮!」と紹介されています。Web版のギタンは、錬金大祭の章では素材を渡すだけで、大暴走でも魔力兵を操る一人として名前が出るだけです。

TVアニメ

TVアニメでは第2期(2025年7〜9月放送)の教会編に登場し、声優は宮本充さんです。公式サイトのキャラクター紹介は「バビロンが教会の中庭で出会った神父」で、「その存在は謎に包まれている」と書きます。第20話「襲来」のあらすじは「今回の黒幕であり謎神父の正体は教皇・ギタンであった」と明かし、第24話「光の中で」ではロイドが三重詠唱を発動させます。公式あらすじは決着の中身までは書いていません。

Web版では、教会の神父に取り憑いていたのは霊体型の魔物レイスで、教皇ギタンとは別の存在です。アニメ第2期に出てくる大神官アナスタシア、十二神官、豚のキメラ「完全食」、巨大なキメラ「黒竜」も、Web版の本文には出てきません。日本語版Wikipediaにはギタンの家族を殺したのがアナスタシアの父だという説明がありますが(脚注はありません)、Web版のギタンの家族を殺したのは村を襲った盗賊と、家に押し入った盗賊です。ラミアにあたる人物は、アニメ公式サイトのニュース(2025年6月4日)では「蛇の尻尾をもつ魔物・ラミィ」(岬なこさん)と紹介されています。宮本充さんは公式サイトのキャストコメントで、「自分の役は不気味な男と思っていたら突然コミカルになったり…」と登場初回のリハーサル画面に面喰らったことを明かしています。

人気投票

ギタンは漫画版の読者に人気の高いキャラクターです。マガジンポケットの第3回キャラ人気投票(2024年5月実施、漫画版の読者投票)では5位(1,592票)、第4回(2025年5月実施)では3位(1,816票)で、第4回はロイドとシルファに次ぐ順位でした。

Web版の物語の全体像はWeb版ストーリー全ネタバレ解説にまとめています。

まとめ

  • 正体:サルーム王国の教会の教皇で、魔物による失踪事件の黒幕。ジリエルに名前を呼ばれ「全ては私の行ったこと」と認めた(第89話)
  • 過去と目的:盗賊に家族を、五年前には浄化の光が効かなかった盗賊に妻子を殺され、神の力を疑った。魔物の生命力に目をつけ、魔物と人間を合成する研究を始めた
  • 体:自分を合成した「神魔生物」。五つの脳と心臓、スライム種の再生力、魔物の部位の生成を持つが、術式が絡まり合って固定されているという弱点があった
  • 結末:ロイドの『氷雪鋼牙』と『治癒光』で追い詰められ、『極光』で浄化されて改心。ラミアを元に戻すと誓い、ロードストで研究と素材の提供を続けた
  • 最新話:最後に場面に出るのは大暴走に向けた部隊(第131・135話)。第206話を最後に名前が出ず、第257話の時点で登場していない