ロコキングダムとパルワールドの違い|OW収集ゲームを並べて比較

ロコキングダムは、魔法の大陸「カロシア」で400種以上の魔法生物「ジニ」と出会い、魔法学院の新入生「ロコ」として旅をするオープンワールド・モンスター収集RPGです。広い世界を歩き回り、生き物を捕まえて育て、背中に乗って駆け回る。この骨格だけを取り出すと、2024年に早期アクセスで大ヒットし、2026年7月に正式版を迎えた『パルワールド』を思い浮かべる人も多いはずです。ところが、両作の公式紹介を並べて読むと、同じ「オープンワールドで生き物を集めるゲーム」でも、プレイヤーが毎日何をして過ごすのかはまるで違います。片方は銃も握るサバイバルクラフト、もう片方は学院生活とターン制バトルのRPG。本記事では、公表されている事実をもとに、2作の違いを項目ごとに並べて整理します。
出典に関する注記:本記事は2026年10月6日時点の情報で書いています。ロコキングダムは、Morefun Studiosのプレスリリース(PR TIMES、2026年8月26日・9月25日)、日本公式サイト、Steamストアページ(日本語)とSteam公式ニュース、AUTOMATONの発表会レポート(2026年10月2日)で確認しました。グローバル版はまだサービスが始まっておらず、筆者のプレイに基づく記述ではありません。中国版『洛克王国:世界』の仕様は中国語の攻略サイト情報で、そう明記しています。ジニの捕獲方法はYouTubeの試遊会実況動画(ふる茶 channel、テンセントのプロモーション表記あり)、中国版バトルの仕組みは英語の解説動画(Travis Zhao)の自動字幕を要約した「プレイヤー報告」です。パルワールドは、株式会社ポケットペアの公式サイト・プレスリリース(PR TIMES、2026年6月6日)、Steamストアページ、Steam公式ニュース(v1.0更新履歴など)で確認しました。どちらの作品についても、優劣の評価や法的な評価は行いません。
結論|「何をして暮らすか」が違う2作
先に要点をまとめると、2作の違いは次の4点に集約できます。
- ジャンルの軸:パルワールドは、ポケットペアのプレスリリース(2026年6月6日)が「モンスター育成オープンワールドサバイバルクラフト」と表記する作品。ロコキングダムは「オープンワールド・モンスター収集RPG」で、魔法学院の生活とスローライフを打ち出しています。
- 戦い方:パルワールドはプレイヤー自身も弓や銃を手にし、パルと一緒にフィールドで戦います。ロコキングダムはジニ同士のターン制バトルで、18属性の相性を読み合う形式です。
- 生き物の役割:パルは戦闘の相棒であると同時に、拠点の労働力でもあります。ジニはバトルと移動、交流の相棒で、公式紹介に「働かせる」仕組みは出てきません。
- お金と展開段階:パルワールドは買い切りの正式版(Steamの通常価格3,400円)。ロコキングダムは基本プレイ無料で、グローバル版は10月27日開始のクローズドβテスト(CBT)を控えた段階です。
基本情報を並べて比較
公式に公表されている基本情報を表にしました。ロコキングダムはグローバル版の予定、パルワールドは2026年10月6日時点で発売中の正式版の情報です。
| 項目 | ロコキングダム | パルワールド |
|---|---|---|
| 開発・販売 | Morefun Studios(テンセントゲームズ傘下) | 株式会社ポケットペア |
| 公式のジャンル表記 | オープンワールド・モンスター収集RPG | モンスター育成オープンワールドサバイバルクラフト |
| 生き物 | ジニ。400種以上(公式) | パル。正式版1.0で72種(新規47種・既存種の亜種25種)が加わり計287種(Steamの1.0更新履歴) |
| バトル | ターン制。18属性の有利・不利 | フィールドでのリアルタイム戦闘。プレイヤーも武器を使う |
| 対応機種 | Windows PC(Steam・Epic Games Store・Microsoft Store・公式ランチャー)、PS5、Xbox Series X|S、iOS、Android(予定) | Steam、PS5、Xbox Series X|S、Xbox One、Mac(2026年6月のプレスリリースではXbox Game Passも記載) |
| 価格 | 基本プレイ無料(Steamに「アプリ内購入」の表記) | 買い切り。Steamの通常価格3,400円(セールで変動) |
| マルチプレイ | クロスプラットフォームのマルチプレイに対応予定 | オンライン協力プレイは最大4人、専用サーバーは同時接続最大32人 |
| 提供状況 | 中国版は2026年3月26日開始。グローバル版はCBTが10月27日開始予定、正式サービスは未定 | 2024年1月19日に早期アクセス開始、2026年7月10日に正式版1.0 |
パルワールドの日付は、ポケットペアの発表に合わせています。なお、Steamのストアページでは、早期アクセス開始が2024年1月18日、正式版のリリース日が2026年7月9日と表示されています。パルワールドのジャンル表記と対応プラットフォームはポケットペアのプレスリリース(2026年6月6日)、ロコキングダムのPC版の配信ストア名はAUTOMATONの記事(2026年8月26日)に基づきます。
遊びの流れの違い|サバイバルクラフトと学院RPG
両作の公式紹介から、プレイヤーがくり返す遊びの流れを並べたのが図1です。

パルワールド:生き延びて、拠点を広げる
パルワールドのSteamストアページは、食料不足や過酷な環境、違法な密猟者といった危険があふれる世界だと説明しています。プレイヤーは資源を集め、道具や設備をつくり、拠点を築いて生活を安定させていきます。ポケットペアの公式ゲーム紹介によると、拠点に配置したパルに労働させることで、アイテムの収集や生産、植物の栽培、発電までを自動化できます。パルにはエサや休息が必要で、その世話が働く意欲に直接影響します。正式版1.0では空に浮かぶ新エリア「Sunreach」や物語の鍵となる「World Tree(世界樹)」が加わり、プレイヤーのレベル上限も65から80に引き上げられました(Steamの1.0更新履歴)。
ロコキングダム:学院に通い、ジニと暮らす
ロコキングダムのプレイヤーは、魔法学院を目指す新入生です。Steamストアページによると、学院では各学院から所属を選び、屋外授業やシーズンごとのテーマ授業に参加し、成績点を競う大会などのイベントに挑みながら、見習い魔法使いから大魔法使いへと成長していきます。冒険の合間には、ホームを自由に飾り付けたり、農場で作物を育てたりといったスローライフ要素もあります(プレスリリースより)。公式の紹介文には、空腹や体温を管理するような生存のための要素は出てきません。物語の導入も、Steam公式ニュースの開発者トーク(Dev Talk、2026年9月7日)によると、学院へ向かう飛行船が嵐で航路を外れ、よみがえった闇の力と謎の羅針盤をめぐる冒険が始まるという、ファンタジーRPGらしい作りです。
生き物の扱いの違い|ジニとパル
捕まえて仲間にする点は共通していますが、仲間になった後の役割には大きな差があります(図2)。

共通するところ
- 球状のアイテムで捕まえる:パルワールドは「スフィア」を投げて捕獲し、相手を弱らせるほど確率が上がると公式が説明しています。ロコキングダムは、日本向け試遊会に参加したふる茶さん(チャンネル「ふる茶 channel」、テンセントのプロモーション表記あり)の実況動画で、「オーブ」を投げて捕まえる様子が映っていました(プレイヤー報告)。
- 同じ種類でも個体差がある:パルは同じ種類でも異なるステータスを持ち、ジニは同じ種類でも身長・体格・体重が1匹ずつ違うと、それぞれの公式が説明しています。
- 背中に乗って移動できる:パルは陸・海・空を乗って探索でき、ジニも背中に乗って移動でき、友達と相乗りもできます。
違うところ
卵と繁殖の扱いも、公表の度合いが違います。パルは繁殖させると親の特性を受け継ぐと、Steamストアページが明記しています。ロコキングダムは、開発者トーク(Steam公式ニュース)でジニを「卵からかえる」生き物と説明していますが、グローバル版でプレイヤーが卵を得たり繁殖させたりする仕組みは、2026年10月6日時点で公式には紹介されていません。
いちばん大きな違いは、パルが拠点の労働力であることです。パルワールドのSteamストアページは、パルに戦闘・繁殖・農作業・工場労働をさせられるだけでなく、売ったり、解体して食べたりもできると紹介しています。ブラックユーモアを交えた説明も含めて、パルは相棒であると同時に「資源」でもある、という割り切った設計です。
一方、ロコキングダムの公式紹介では、ジニは「契約を結ぶ」相棒として描かれています。ナラティブディレクター兼ローカライズ責任者の小野(シャオ・イェ)氏は、ジニには習慣や固有の性格があり、時には自分勝手に行動することもあると説明しています(AUTOMATONの記事より)。その瞬間に、ジニが所有物ではなく一緒に旅をする仲間だと気づいてほしい、という考え方です。天候の変化がジニの行動に影響するなど、生態の表現に力を入れていることも語られています。
なお、中国版『洛克王国:世界』では、2026年5月のシーズン更新でホームに「家园守卫精灵」を置き、水やりや施肥を手伝わせる機能が加わったと、中国語の攻略サイト(游民星空)が伝えています。ジニに作業を手伝わせる要素がまったくないわけではありませんが、採集や生産を自動化するパルワールドの拠点運営とは規模も位置づけも異なります。グローバル版に同じ機能が入るかは未確認です。
戦い方の違い|ターン制か、プレイヤーも戦うアクションか
戦闘の形式は、2作の手ざわりを最も大きく分ける部分です。
パルワールド:プレイヤーも武器を握る
ポケットペアの公式ゲーム紹介によると、プレイヤーは古典的な弓や槍から、近代的なアサルトライフルやロケットランチャーまで、さまざまな武器を使えます。捕まえたパルは戦闘パートナーとなり、プレイヤーと一緒にフィールドで戦います。Steamのユーザータグに「サードパーソンシューティング」が付いていることからも、アクション寄りの作りであることがわかります。対人要素としては、公式ゲーム紹介が他のプレイヤーを襲ってパルやアイテムを奪うこともできると説明しているほか、2025年12月のv0.7で、サーバー側でルールを設定して遊ぶ実験的なPvPが追加されました(Steam公式ニュース)。
ロコキングダム:ジニ同士のターン制、PvPはレベル一律
ロコキングダムのバトルはターン制です。Steamストアページは、18の属性による有利・不利とスキル特性の見極めが勝利の鍵だと説明しています。PvPではジニのレベルが一律に調整され、課金額やステータスの差に左右されない対戦をうたっています。プレイヤーが武器を持って戦うという説明は、公式紹介には出てきません。
中国版については、技ごとにエネルギー(中国語で「能量」)のコストがあり、ため直す行動(英語の解説ではCharge)で1ターンを使うといった仕組みが、中国語の攻略サイトや英語の解説動画(Travis Zhaoさん)で紹介されています(プレイヤー報告)。日本語版での正式な用語や、グローバル版で同じ仕様になるかは、2026年10月6日時点では未確認です。
考察:パルワールドでは、強い武器や設備をつくることがそのまま戦闘力につながり、拠点づくりと戦闘が一本の成長ラインでつながっています。ロコキングダムは、少なくとも公式が打ち出すPvPではレベルを一律にそろえるため、育成の量よりも、相性の読みや編成、技選びといった判断の比重が大きくなる設計だと読めます。同じ「生き物と一緒に戦う」ゲームでも、前者は準備と火力、後者は読み合いで勝負が決まりやすい、という違いになりそうです。ただし、ロコキングダムの対戦の細かな仕様はグローバル版のテストで確かめる必要があります。
マルチプレイと遊ぶ環境の違い
パルワールドは、オンラインの協力プレイで最大4人、専用サーバーでは同時接続最大32人で遊べます(Steamストアページ)。対応プラットフォームは2026年6月のプレスリリースによるとSteam・PS5・Xbox Series X|S・Xbox One・Macで、2026年10月6日時点でポケットペアが挙げる対応プラットフォームにスマートフォンは含まれていません(App Storeで配信されているのはMac版です)。
ロコキングダムは、PC・コンソール・モバイルの垣根を越えたクロスプラットフォームのマルチプレイに対応予定です。友達とジニに相乗りしてエリアを問わず移動したり、お互いのホームを訪ねたりでき、一緒に採集やバトルをすると経験値を共有でき、ジニの捕獲効率も上がるとされています(Steamストアページ)。中国版では、大きなフィールドを一緒に探索できるのは最大4人、ボス戦などは最大5人と中国語の攻略サイト(游侠网)が紹介していますが、公式の上限としては確認できておらず、グローバル版の人数も未発表です。
スマートフォンで遊べるかどうかは、手軽さの面で分かりやすい違いです。10月27日からのクワックテストも、PC(公式ランチャー)・Android・iOSが対象で、PCとモバイルで進行状況を共有できます。
お金のかかり方の違い
パルワールドは買い切り型で、Steamの通常価格は3,400円です(2026年10月6日時点。セール中は割引価格になります)。2026年6月のプレスリリースでは、Xbox Game Passも対応プラットフォームに挙げられています。
ロコキングダムは基本プレイ無料で、Steamストアページには「アプリ内購入」の表記があります。AUTOMATONの記事によると、小野氏は、ガチャでジニを収集する仕組みは取り入れなかったと説明しています。ただし、グローバル版で具体的に何が有料になるかは、2026年10月6日時点で公表されていません。クワックテストは課金なしで実施されます。
展開の段階の違い|正式版と、グローバル版テスト前
2作は、プレイヤーが手に取れる段階にも差があります(図3)。

パルワールドは、2024年1月の早期アクセス開始から約2年半のアップデートを経て、2026年7月10日に正式版1.0を迎えました。ポケットペアは同月、世界のプレイヤー数が累計4,000万人を突破したと発表しています(販売本数ではなくプレイヤー数です)。
ロコキングダムは、中国で2010年に始まったブラウザゲーム『洛克王国』シリーズの完全新作です。中国版『洛克王国:世界』は2026年3月26日に始まり、Morefun Studiosの英語版プレスリリースによると、サービス開始から13時間で1,500万人以上のプレイヤーを迎えました。日本向けのプレスリリースでは、サービス開始初月の平均DAU(1日あたりのアクティブユーザー数)が1,300万人を突破したとしています。グローバル版は、2026年10月27日(火)11時(日本時間)にCBT「クワックテスト」が始まる予定で、正式サービスの開始時期は未定です。
比較されることについて
日本向けの公式発表(プレスリリース・公式サイト・Steamストアページ)は、パルワールドに触れていません。国内の紹介動画やコラムでロコキングダムが並べて語られる相手は主に『ポケットモンスター』シリーズで、中国発のモンスター収集ゲームをポケモンやパルワールドと比べる紹介動画もあります。パルワールドとの比較は、オープンワールドで生き物を集めるという大枠が共通するために話題に上るものだと言えます。
なお、パルワールドをめぐっては、任天堂と株式会社ポケモンが2024年9月18日に、特許権侵害を理由としてポケットペアを東京地方裁判所に提訴しています(任天堂のニュースリリース)。これはパルワールドに関する別の案件で、ロコキングダムやMorefun Studiosは当事者ではありません。本記事では、その経過や是非には立ち入りません。
こんな人はどちらが合いそうか
選び方のヒント:資源を集めて拠点を大きくし、生き物を働かせて効率を上げていく遊びや、武器を使ったアクション戦闘が好きなら、パルワールドの方向性が合っています。学院生活やホームづくりといった穏やかな日常と、属性の相性を読み合うターン制バトルを楽しみたいなら、ロコキングダムの方向性が近いでしょう。スマートフォンでも遊びたい場合は、モバイルに対応予定のロコキングダムが候補になります。ただし、ロコキングダムのグローバル版はまだテスト前なので、実際の遊び心地はクワックテストや正式サービスの情報を待って判断するのがおすすめです。
グローバル版のテストで確かめたいこと
- ホームと農場でジニが何をするか:中国版で追加された水やり・施肥の手伝いのような要素が、グローバル版にどこまで入っているか。
- バトルの細かな仕様:エネルギー管理や編成人数など、中国版の攻略サイトで紹介されている仕組みが、日本語版でどんな名称・形になっているか。
- マルチプレイの人数と形式:一緒に探索できる人数や、友達との対戦の形式。
- 課金の中身:ジニのガチャはないと説明されていますが、何が有料になるのか。テストは課金なしのため、正式サービスに向けた発表を待つ必要があります。
まとめ
- 2作はどちらも「オープンワールドで生き物を捕まえて育てるゲーム」だが、軸が違う。パルワールドはサバイバルクラフト、ロコキングダムは魔法学院とスローライフのRPG。
- 戦い方は、パルワールドがプレイヤーも武器を使うアクション、ロコキングダムがジニ同士のターン制。ロコキングダムのPvPはジニのレベルが一律に調整される。
- パルは相棒であり、拠点の労働力や資源でもある。ジニはバトル・移動・交流の相棒として描かれ、公式紹介に労働の仕組みは出てこない(中国版には農作業の手伝いがある)。
- 生き物の数は、ジニが400種以上、パルが正式版1.0時点で287種。
- パルワールドは買い切り(Steam通常価格3,400円)でスマホ非対応、ロコキングダムは基本プレイ無料でスマホにも対応予定。ロコキングダムのジニはガチャで集める仕組みではない。
- パルワールドは2026年7月10日に正式版、ロコキングダムのグローバル版は10月27日にCBT開始予定で正式サービスは未定(2026年10月6日時点)。
同じジャンルの言葉でくくられても、毎日の遊びの中身は大きく違います。生き物を「働かせる」世界と、生き物と「暮らす」世界。ロコキングダムがどんな手ざわりのゲームになるのか、その最初の答えは10月27日に始まるクワックテストで見えてきます。
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